静寂の春の一日 大井戸山・竜ヶ岳(2001.5.1)


  
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大型連休は安近短

日本中で大型連休とかゴールデンウィークとかで,どこへ行っても人,人,人,車,車,車の大混雑のようです。きっと山だって,昨今の登山ブームが拍車をかけて,有名な山では人,人,人なのでしょう。この新緑の時期に氷ノ山に行ってみたい気がしますが,山頂は人だらけでしょう。ここは,安近短の山歩きwithMTBといきましょう。

行き先は,篠ヶ峰から大井戸山・竜ヶ岳です。竜ヶ岳は,「ふるさと兵庫50山」に選定された山で,道もしっかりしていることでしょう。しかも,登る人がそれほど多くないので,withMTBでも迷惑にはならないでしょう。ただ,竜ヶ岳に登るだけでは物足りないので,篠ヶ峰林道の途中から尾根を通って,大井戸山,引き返して清水峠,竜ヶ岳,鳥羽峠と縦走を企てます。篠ヶ峰林道から大井戸山手前の分岐までの縦走路は,あるのかどうか。でも,この尾根は,氷上町と加美町との境界線になっているので,きっと踏み跡ぐらいはあるでしょう。

今日は,いつもの相方のS田さんがいません。腰痛が悪化し,すぐにも入院しなければならない状態です。もし,手術ということになれば,3〜4ヶ月は山に行けないでしょう。なんたって,我々のwithMTBでは,担ぎがありますから。もしかすると,MTBを担ぎ過ぎて腰痛が悪化してしまったのでしょうか。いずれにしても,早く完治し,復帰してほしいものです。

文殊の水のご利益は?

車は,桜ヒルクライム大会の会場の春蘭荘にとめます。当たり前のことですが,1ヶ月ほど前は桜の花が咲き誇っていた桜公園ですが,今ではすっかり葉桜公園になっています。山の方を見ると,植林からの花粉の飛散もありません。千ヶ峰を見ると,春がすみのためでしょうか,白っぽくモヤっています。今日は,展望はあまり期待できそうにありません。

準備を整え,林道を登ります。しばらく登ると,「文殊の水」があります。早速,ボトルに詰めることにしました。昨春の篠ヶ峰から岩屋山縦走の際もボトルに詰めましたが,あまりご利益はなかったようです。今日こそは,と1gのボトルにいっぱい詰めました。これで少しは賢くなれる?

再び林道を登ります。1ヶ月前には,この林道で50人の人たちが篠ヶ峰山頂まで競争したのです。なんとも呆れたしまいます。ユックリでも登るのが大変なのに,タイムを競い,抜きつ抜かれつのバトルを展開するなんて,常人ではありません。

鳥の鳴き声を聞きながら,のんびりと登ります。登るにつれて,大井戸山に続く尾根が見え始めました。見た目には,尾根のアップダウンはそれほど大きくはないようです。ただ,尾根の取り付きがわかりません。山腹を巻く林道から登るのが,楽そうです。1ヶ月前には,山肌に点々と咲いていたタムシバの花は,今ではまったく見当たりません。季節は,確実に進んでいるのです。

境界の尾根道

篠ヶ峰林道の氷上町への分岐点(@)に到着。桜ヒルクライム大会では,峠コースのゴール地点です。ここから林道が伸びています。「5号(日向)線」です。少し林道を進み,尾根との最短地点を探しますが,林道から登るにはノリ面の高さが2m近くあるので,withMTBでは登れません。しかたなく分岐点に引き返し,尾根に取り付きます。いきなりの急斜面なので,息が切れます。木の枝には赤いテープがあり,地面には境界杭が打ち込まれています。どうやら,境界線に沿って道があるようです。

尾根に登ると,小さなアップダウンが連続します。左右が切れ落ちた尾根は,迷うことはないのですが,スリルがあります。まわりは樹林のために,展望はあまりよくありません。木々の間から,これから行くであろう竜ヶ岳らしい山容が見えます。後ろを見ると,見慣れた篠ヶ峰がどっしりとかまえています。尾根道はハッキリしていますが,MTBに乗れるほどではありません。せいぜい乗れても数十mです。さほどアップダウンがないだけに,MTBを担いだり,押したりして進むのが,くやしい。

鹿除けネットにヤブ漕ぎ

大井戸山の分岐点近くのピークからは,鹿除けネットが続きます。ネットの向こうには,大井戸山が見えています。この先のピークが分岐点なのでしょう。しかし,急に道が不明瞭になっています。境界杭はあるのですが,ヤブの中です。しかたがありません。ここで引き返すわけにもいかないので,ヤブを強引に突き進みます。が,このあたりには,トゲのある植物が多く,痛いこと,痛いこと。半そでなので,腕はすり傷だらけ,血だらけです。その上,MTBに木の枝やツルがからまり,もう大変。時速100mペースです。途中で植林に入ろうとしましたが,こちらは傾斜がきつく,足元が滑ります。頭上では,烏がしきりに鳴いています。うぐいすの鳴き声は,春らしくていいものですが,烏の鳴き声はちょっと…。しかも,山で聞くなんて。

ネット沿いの進みますが,分岐点ピークへの登りになると,傾斜が急な上に,かすかにあった踏み跡すらもなくなってしまいました。こうなると,植林を通って,ピークを巻き,清水峠からの登山道に出ることにしました。植林には,しっかりした踏み跡があったので,これが正規の登山道なのでしょうか。どうにか,清水峠からの登山道に出て,分岐点ピークの急坂を登ります。

大井戸山へ

ピーク(A)着。林道からは,1時間あまりです。ここには,大柿さんの赤布テープがあります。木の根元には,木のプレートがありますが,何が書かれていたのか,今ではまったくわかりません。大井戸山へは,西の尾根道を進みます。ここにも大柿赤布テープがあるので,安心です。この尾根もあまり高低差はないのですが,岩場が多く,なかなかMTBに乗れません。それでも,ところどころでMTBに乗ったりしながら,大井戸山を目指します。途中には,アセビポイントあり,ミツバツツジポイントあり,???ポイントあり,春らしく花がいっぱいです。

大井戸山の山頂(B)は,尾根の途中のピークといった感じです。木々の間からは,ふもとの集落や田畑がきれいに見えています。標高は800mたらずですが,なかなかの高度感です。ここには三角点があります。角の欠けていないきれいな三角点です。あまり訪れる人のない山だからでしょうか。しかし,もちろん,ここには大柿プレートがあります。「MTB登山 ロールアウト大柿」山頂からは,南西に向かって尾根が伸び,登山道もしっかりついています。尾根を下ったところにある高圧線鉄塔から巡視路で下るようになっているのでしょう。

  
大井戸山山頂 篠ヶ峰と縦走路
大井戸山山頂
篠ヶ峰と縦走路

清水峠へ

再び,分岐ポイント(A)に戻り,清水峠への登山道を進みます。こちらもMTBに乗れるほどの道ではありませんが,先ほどとは違って,ヤブを漕がなくてもいいだけマシです。それでも,ホイールに木の枝がからむ,ペダルに岩がガン!ギアにゴリッ!それでもMTBは壊れないんですから,たいしたものです。さすがです。

途中の岩場に登ると,篠ヶ峰が見えます。ふもとのゴルフ場も見えます。この縦走路は,たえず,右手下にゴルフ場が見えています。ゴルフ場を中心にグルッと回っている感じです。ところどころで,強引にMTBに乗りますが,長続きはしません。どうやら,今回の縦走では,歩きが正解だったようです。MTBは単なる「杖」か「負荷」です。重たい,やっかいな杖やなぁ〜。

それでも順調に進み,30分で清水峠(C)へ。この峠には,お地蔵さんが祀られています。笠杉山の大乢のお地蔵さんのように囲いの中にいます。よく見ると,お地蔵さんも同じようなタイプです。多田繁次さんが30年程前にこの地に来た時は,まわりはヤブっぽく,道らしい道もなかったそうですが,今では道標まであります。「50分竜ヶ岳 60分大井戸山 篠ヶ峰」やはり,「ふるさと兵庫50山」に選定されたのを機に,道が整備されたのでしょうか。峠からの道は,今までの道とは違って,よく踏まれたきれいな道です。

やはり,ふるさと兵庫50山

峠からは,竜ヶ岳までは登り基調ですが,路面がいいので,少しの登りぐらいならMTBに乗ることができます。今日で一番快適なコースです。途中で,熟年カップルに出会いました。結局,今日,山の中で出会ったのは,このカップルだけでした。「あと20分ほどで頂上です」という言葉を信じ,登山道を進みます。まわりは,うす暗い植林で,ほとんど展望はありません。しだいに標高を稼ぎながら,竜ヶ岳に近づきます。途中で,大きな尾根が分岐していますが,ここが地形図にある破線の分岐点でしょう。

  
清水峠のおじ蔵さん 竜ヶ岳への登り
清水峠のお地蔵さん
竜ヶ岳への登り

多田繁次さんの本によると,

「視野につきまとう千ヶ峰の美しい姿が,ヤブの切れ目ごとにその容姿を変えて現れるのが,嬉しい伴侶となって私たちを力づける。」

とありますが,今日は,春がすみで千ヶ峰は見えません。また

「もうこれが最後だと思われるコブの頂上が近づくと,北の展望がひらけた。またに山から三国岳へと連なる連峰の中ほどで,頭角をもたげるふたご山と中心として,平らな頂稜の段ヶ峰を左に,右手はるかに延々と戸倉尾根をのばす氷ノ山の巨体が望まれた。思わず快哉を叫ぶ。」

とありますが,こちらも春がすみのかなたです。

しばらく登ると,竜ヶ岳山頂(D)です。山頂には,「ふるさと兵庫50山」の標識をはじめ,いろいろなプレートがかかっています。山頂の南方面は伐採されているので,大井戸山が正面に見えます。木立の間から,北西方面を見ると,藤無山?,須留ヶ峰,三国岳,さらには粟鹿山なども見えます。春がすみが,残念です。西の尾根に道が伸びていますが,鳥羽峠へは,北進です。足元には,三角点がありますが,こちらは角が欠け,ちょっとミジメ。

「そして西と,北と,東へかけての視界が見事に展開する。淡い緑と濃緑に粉飾された兵庫の屋根の大展望である。笠形山,千ヶ峰,段ヶ峰,氷ノ山,三国岳,粟鹿峰など…。息をのんで,しみじみと,深く青い空のもとの,すばらしい頂上展望に酔いしれる。」

  
竜ヶ岳山頂 鳥羽峠のお地蔵さん
竜ヶ岳山頂
鳥羽のお地蔵さん

倒木,木の枝だらけの登山道

展望を楽しみながら,ランチタイムを終え,いよいよ鳥羽峠への下りです。いきなりの急坂のあとは,快適に下ります。しばらく,MTBの下りを楽しみましたが,しだいに道に散乱した切った木の枝や幹が増えてきました。ついには,MTBに乗るどころか,押すことも難しくなり,下りだというのにMTBを担いで降りなければならなくなってきました。歩いても,足に木の枝がからみつく,滑る。でも,よく見ると,切っているのは,登山道付近の木だけです。しかも,どう見ても切る必要のある木ではありません。これは,山の持ち主が,わざわざ登山道に枝や幹を散乱したに違いありません。きっと,自分の山に登山者が入るのがイヤで,ジャマをしているのでしょう。竜ヶ岳の登りの道と大違いです。

それにしても,倒木や切り捨てられた木の枝は困ったものです。道が見えないので,わかりにくい。途中で,2回ミスコースをしてしまいました。1回目は,西の尾根に下りかけたもの。もう1回は,676(E)からの正規ルートが倒木で見えず,右手に伸びる踏み跡を進んでしまったものです。なにせ,木の階段まであるので,すっかり信じてしまっていました。しかも,ずいぶん下ったところで気づいたので,かなりのロスです。それもこれも,あの倒木と木の枝のせいです。倒木と木の枝で登山道をおおった山主の神経がわかりません。

最後にまたもや鹿除けネットとヤブ漕ぎ

最後のピーク付近では,またもや,鹿除けネットの出現です。なぜか,この鹿除けネットが出現すると,道がなくなってしまいます。踏み跡も定かでなく,下る方向がわかりません。とりあえず,ピークに登って,ルートの確認です。ピークに登る道すらありませんが,ヤブ漕ぎをしてどうにかピークに登ると,尾根はもっと左手です。再び,鹿除けネットに戻り,林の中を進みます。もちろん,道も踏み跡もありません。ネットを右手に見ながら,木の枝と格闘です。これを下りきったところが鳥羽峠でしょう。

ところが,下りきっても峠ではありません。少し道がよくなったので,MTBに乗って進みます。もう一段下ったところが鳥羽峠(F)でした。この峠にも,お地蔵さんがあります。こちらは囲いもなく,ふきっさらしです。このお地蔵さんは,多田繁次さんがこの峠を訪れた時には首がなく,雑草の中から探し出したそうです。先ほどの清水峠と同じように,うす暗い植林の中の峠です。しかも,どちらの峠も,氷上町への道は不明瞭です。

鳥羽峠からは,植林の中の九十九折りの道を下り,尾根を降り,新設の林道に出ました。竜ヶ岳山頂からは,MTBにほどんど乗れなかった上に,途中のロストもあったので,1時間ほどかかってしまいました。林道からは春蘭荘に帰るだけです。山中だけに限れば,今回のMTB乗車率5%!やはり,MTBは杖か負荷でしかありませんでした。展望は,あまりよくありませんでしたが,ピークから見る篠ヶ峰はもちろん,縦走路が見られるので気分のいいものです。ただ,もう少し道を整備してほしい。


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