岩尾根ありヤブ漕ぎあり 数曽寺山塊縦走(2001.9.9)


  
P・@〜H
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台風接近!

台風が接近しているということで,近場の山に行くことにしました。目的地は,数曽寺山塊です。以前から行ってみようと言っていたのですが,今春は雨のために白旗山に行ってしまい,数曽寺山塊は未踏の地です。今回は,withMTBは何の意味もないだろうということで,“歩き”で縦走することにしました。しかし,歩きで縦走ということになると,下山してからが問題です。延々,舗装路を歩いて戻るのは,ちょっとツライものがあります。でも,仕方がありません。これも縦走の持つ“宿命”といったものでしょう。

数曽寺山塊へ

車を数曽寺谷の入口(P)にとめ,歩き始めます。谷の入口には別荘地があり,その別荘ではウッドデッキでモーニングコーヒーを楽しんでいます。優雅なリゾートライフを横目に,山に入っていきます。入口では谷は広いものの,しだいに木立の中の道になります。ほとんど勾配のない山道の脇には小川が流れ,さらさらと涼やかな音を立てています。砂防ダムを過ぎ,小川を渡りながら谷を進みます。台風の影響で蒸し暑いのと水がきれいということもあって,小川を渡るのも楽しい。道のところどころに関電の「火の用心」プレートが立てられています。この山道は,bP67の高圧鉄塔に行く巡視路でもあるようです。

bP67への巡視路への分岐(@)に到着。巡視路は,細い尾根を登るように付けられています。ところどころにプラ階段がありますが,崩れていたりで,この巡視路はあまり利用されていないのでしょうか。急登の巡視路を登ると,細い尾根(A)です。この尾根からの展望がスバラシイ!岩場が多く,視界が木々でさえぎられないのがいい。尾根が細いのがいい。すぐ北の尾根の岩場がスリル満点です。が,よ〜く見ると人が3人歩いています。?登山者?上のピークでいっしょになるでしょう。

縦走前半のハイライト

  
展望のいい岩尾根を歩く クサリのある岩場
展望のいい岩尾根を歩く
クサリのある岩尾根

尾根は,登るに連れて,ますます展望がよくなってきます。もうこれは感激ものです。目の前には,三草山の大きな山容が広がり,その向こうには,雄岡山・雌岡山をはじめ加西の低山も見えます。西には,五峰山や鎌倉山も見え,ふもとの平野部も見えます。300mほどの標高とは思えない展望です。

ようやくbP67の鉄塔に到着。北の尾根を見ると,登山者と思っていた3人は,チェーンソーをうならせています。どうやら,巡視路の整備に来ているようです。夏が過ぎたので,整備を始めたようです。ありがたいことです。おかげで快適に歩くことができます。

尾根の合流点(B)に着くと,そこから先は巡視路ではありません。だからでしょうか,いきなり道が不明瞭になっています。シダで踏み跡さえわかりにくくなっています。先ほどの巡視路整備のありがたさが,身にしみます。急斜面のヤブ漕ぎに,チョットうんざり。前方の450mのピーク(逢坂山)すら見えません。withMTBなんて,とんでもないことです。同行のS田さんは,以前にもこの尾根を下ったことがあるそうですが,今となっては記憶はまったくないとのこと。さすが,アルツ学級生です。

縦走路へ

ようやく,ピーク(C)へ。きれいな三角点がありますが,展望はほとんどありません。「数曽寺山三角点(450m)伝言板」が下がっています。木立に囲まれてはいますが,吹き抜ける風がさわやかです。ピークからは,東西に尾根道が伸びています。S田さんが以前来た時は,西の尾根道からこのピークに登り,先ほどの岩尾根を下ったそうです。

おやつを食べ,これから縦走です。道がしっかりついているので安心です。ただ,木立に囲まれているので,あまり展望はよくありません。木立の間から南方面の展望が,ところどころであるだけです。とはいえ,周りが自然林なので,新緑の頃や紅葉の時期には,気持ちのいい道になることでしょう。さほど高低差のない尾根道なので,このあたりだけはMTBで楽しめるかもしれません。チョットくやしい。でも,空きビンや空きカンがたくさん転がっているのはなぜなのでしょう。

三角錐の最高点ピーク

長細いピークを過ぎ、数曽寺山塊の最高点459m(D)に到着。赤いビニールテープにも最高点と書かれています。喜び,写真を撮り,さらに縦走を続けます。と,その東には,さらに高いピークが登場。な〜んや。さっきのはフェイントかぁ。地形図を見ても,長細いピークの東端が最高点になっています。地形図では,南北に道があるはずですが,はっきり確認できるのは縦走路だけです。

  
数曽寺最高点ピーク
数曽寺最高点ピーク

最高点から次のピークからの展望がスバラシイ!最高点ピークが,美しい緑のピラミッドに見えています。これは縦走路からでしか見えない最高点ピークの姿でしょう。南には,高圧鉄塔に続く尾根が流れています。目の前には三草山の大きな山容が見事です。東には,播州清水寺のある清水山が見えます。眼下には御所谷新池も見えます。縦走路中で最高の展望かもしれません。これから鞍部までは,下り基調です。

縦走は,まだまだ続きます。次のピークは,352です。数曽寺山塊縦走を紹介している本では,このピークから逢坂山を回っているようです。縦走路はしだいに踏みあとに変わり,軽いヤブ漕ぎに変わります。木立の間を,腰をかがめながら抜けるので,まるで獣にでもなったかのような気分です。

しだいに南麓を走る県道に近づき,鞍部(E)に到着。ちょうど12時なので,ランチタイムです。展望はありませんが,谷から吹き上げてくる風がさわやかです。下界の蒸し暑さがウソのようです。珍しく北側は,植林帯です。この縦走路は,自然林の中を抜けているので,木立のわりには明るい道となっています。この明るい道も,この縦走路の楽しさかもしれません。

縦走路はヤブ漕ぎへ

ランチタイムを終え,縦走の後半が開始です。いきなりの急登です。満腹で苦しい〜!目指すは,335.6mの三角点です。このあたりになると,道はかすかな踏み跡だけで,尾根の真ん中を突き進むだけです。シダとクモの巣に悩まされながら,ようやく三角点335.6に到着。測量用の?赤白ポールも立てられたままで,訪れる人が稀なのがわかります。そりゃあそうでしょう,ここまで縦走する人は,そう多くはないでしょう。

きれいな三角点に気をよくして,縦走を続けます。小さなピークがありものの,高低差が少ないので,それほど苦にはなりません。道さえよければ,MTBで快走コースです。足元にまとわりつくシダと,目の前のクモの巣がうらめしい。丸いピーク手前のピークで,チョット思案。縦走路の踏み跡は,北に続いていますが,地形図では東に行かなければなりません。その尾根の先に目指す丸ピークが見えます。ということは,ここからは完全にヤブ漕ぎコースです。ヤブ漕ぎとなると,俄然,張り切るのはS田さんです。元気よくヤブを漕ぎ,進んでいきます。丸ピークを過ぎても,まだ峠はありません。アッレ〜!?もう少し先かなぁとS田さん。

  
三角点335.6ピーク しら坂峠のお地蔵さん
三角点335.6ピーク
しら坂峠のお地蔵さん

縦走の終わり

小さなピークを過ぎ,久しぶりにまともに歩ける道になると,しら坂峠(F)です。道標には「しら坂峠頂上 火の用心 右 上鴨川(往復約30分)  左 婆婆岩(往復約50分)」とあります。峠には,お地蔵さんもあります。しら坂トンネルができるまでは,多くの人がこの峠を利用していたのでしょうか。峠ですが,展望がまったくないのは残念です。

しら坂峠からは,西脇側に下ります。このコースは,しら坂ハイキングコースとなっていますが,今では利用する人が少ないようで,かなり荒れています。ゴルフ場に近づくと,ハイキングコースは林道につながっています。ところが,この林道もかなり荒れ,廃道となっているので,別ルートを探すものの,結局,この廃道を進むしかありません。部分的にはヤブっていますが,歩くことはできます。地形図では,林道はしら坂トンネルの下の方で車道につながっているようですが,実際にはしら坂トンネルの入口付近で消えてしまっています。最後には,車道の斜面をよじ登ります。

しら坂トンネル上部には,婆婆岩があります。急登ですが,約20分ほどで登ることができるそうです。時間があれば行ってみたい気もしますが,これからの車道歩きを考えると,婆婆岩までは行けません。婆婆岩の由来をお勉強するだけにしておきます。

婆婆岩由来

前方,しら坂トンネルの山上に高さ5.5m,岩の周り6mの巨岩が約20度鴨川寄りに傾いて,まるで巨大なタケノコが生えた様に天に向かって屹立している。これが世に言う御所谷の婆婆岩である。
この近郷では,昔から5月8日の花の日(お釈迦様の誕生日)は,山に入ってはいけないと言われている。
ある時,近在の若者が元気にまかせて親や村の古老の制止を振り切り御所谷へ入った。しばらくすると,一天俄かにかき曇り,一陣の風とともに山々の木々が激しく揺れ動いた。
若者がふと山上を見ると,大きなおババが髪を振り乱し,そでを翻して「こっちへ来い,こっちへ来い」と手招きをして踊り狂っているではないか。それは巨岩の周りの木々が,強風で激しく揺る動いていたのであるが,若者の眼には,婆婆が踊っているように映ったのである。
若者は這う這うの体で村へ逃げ帰り,三日三晩熱にうなされ「おババが来た,婆婆が踊っとる」とうわごとを言ったという。
それからは,花の日には誰一人として山へ行かなくなり,この岩を御所谷の婆婆岩と称し,今に伝う誠に奇岩である。

平成12年3月吉日建立 鹿野町有志

ゴールデンバレーゴルフ場を左手に見ながら,車道を下ります。ぶり返した残暑の中,車道を歩くのはツライものがあります。ヒッチハイクでもしたいものですが,どろどろの中年登山者を乗せてやろうという奇特な方はいらっしゃいません。どこかの窃盗グループと思って110番をする人はいるかもしれませんが。ようやくたどり着いた集落の自販機で冷たいジュースにありつき,生き返ります。車道歩きはしばらく続きますが,墓地が見えたところで,ようやく数曽寺谷に続く谷へ。1時間以上続いた車道歩きの終わりです。

快適な林道・山道

車が通れる林道ですが,あまり傾斜はありません。左手には,採土場,砂防ダム,栗園などがありますが,道はあいかわらず林道です。左手に流れる小川は,きれいな水です。車でここまで乗り入れた形跡もあります。きっとここでバーベキュウを楽しんだのでしょう。穴場中の穴場です。

しだいに谷は狭くなり,小川を幾度となく渡り,しだいに植林の中の道になっていきます。古いハイキングコースの道標があります。西の金城山に向かう道のようです。小川の水量はしだいに少なくなり,道と小川の区別がつかないところもあります。植林が自然林に変わると峠(9)です。この峠からは,巡視路が西にのびています。東には,三角点450.0への尾根が続きます。

峠からは,数曽寺谷の始まりです。西脇側の谷も数曽寺谷とありましたが,地形図では社側にしか数曽寺谷という記述はありません。社側の数曽寺谷もMTBで乗車可能の快適山道です。こちらも,ところどころ小川を渡りますが,それはそれで楽しいものです。S田さんは,この浅い小川を見て,MTBでバシャバシャと小川の中を走るのも楽しそうなんて言っています。でも,苔で滑りそうです。

(@)を過ぎ,ようやく数曽寺山塊縦走のフィナーレです。歩きつづけること9時間半。台風が近づいているから,早めに帰ろうという当初の思惑はどこへやら。しっかりと遊んでしまいました。今日は,歩きでしたが,withMTBだと,途中でダウンしてしまっていたことでしょう。でも,心残りは,婆婆岩です。しら坂峠から婆婆岩に行って,しら坂トンネル入口に下りればよかったかもなんて思ったりもします。それに,時期も,今日のような残暑の厳しい時期ではなく,秋から初冬にかけての枯葉の時期がよかったかもしれません。夏草の生い茂る今の時期より,はるかに歩きやすいことでしょう。


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