北摂ラリー2001(2001.1.13〜14)


  
Q1〜PC5
Q1〜PC5

今回で北摂ラリーは5回目の参加です。はじめのころは,足切り(EL)に引っかかることなく余裕を持って完走を果たしていたのですが,最近は完走すらできません。それだけ,参加者のレベルがアップしたということでしょうし,それだけわれわれの力が落ちたということでもあるでしょう。いずれにしても,チョット悲しい。

今回もボクとS田さんとE藤さんの「3バカトリオ」の揃い踏みです。例年のごとく午前3時ごろに起床。まるで魚釣りに行く釣り人のようです。まだ暗い中を会場の奥猪名健康の郷に向けて出発。車中は,3バカトリオとロストの女王M田さんです。いつものバカ話に花を満開に咲かせています。外は,今季最低の気温とかで,北の方では雪が降り続いているようです。このようすだと,今回の北摂ラリーは雪中ツーリングを覚悟しなければならないようです。寒さに弱いS田さんはもう泣きが入っています。それに対して,鉄人のE藤さんは無反応。…寝てたのかなぁ?

6時に会場着。途中の積雪も考えて早めに出発したのですが,早すぎたようです。あれこれオシャベリをしながら,受付を待ちます。ブリーフィングは7時厳守ということでしたが,7時になってもあたりは薄暗いく,これでは地図が見えません。案の定,7時半頃からブリーフィング開始。こんなことやったら,もう1時間おそくてもよかったなぁ。

第1日目(三草山〜鳥脇山〜大峰山)

地図を見ると,とても完走はできそうにありません。目標は,PC5です。ブリーフィングを聞きますが,聞く力のないボクにはあまり頭に入りません。まぁ,地図があるんだから何とかなるだろうってなもんです。それより何より,このブリーフィングを聞いている間の寒かったこと,寒かったこと。まずはこの寒さに耐えてこそ,北摂ラリーの栄冠が勝ち取れるのでしょうが,残念ながら栄冠に無縁なわれわれには苦痛以外のなにものでもありません。

棚田

すっかり冷え切ったところで,さらに追い撃ちをかけるようなスタートからの長〜い舗装路の下りが待っています。ウインドブレーカーを上下に着こみ,寒さ対策です。手袋もゴアのオーバー手袋で完璧です。快調に下っていると,前方で地図を飛ばした人がいます。本人は気づいているのか,いないのか,かまわず走り続けています。やっと追いついて地図が飛んだことを知らせると,あってもなくてもいっしょだとか。なんとまぁ,大胆な発言です。この言葉には,さすがのボクもビックリ。せっかく地図を拾ってくれた人がいることだし,受け取った方がいいのになぁ。

長い下りですっかり凍てついた身体は,中山峠にさしかかるとしだいに温まります。前方では,ラリーストが点々と見えます。後ろを見ると,数えるほどの人数しかいません。中山峠からは工場脇を通り,下り道の途中から左手の山道に入ります。が,先ほどの地図の人は,そのまま下りをぶっ飛ばして下っていってしまいました。やはり「地図はあってもなくもいっしょ」だったようです。暑くなったのでウインドブレーカーを脱いでいると,またもや下りをすっ飛ばしていく女性がいます。声をかけても知らんぷり。声が聞こえなかったのか,声がしたので逃げたのか,それは定かではありませんが,ミスコースということは明らかです。

この山道は,数年前に登ったことのある道です。それほど勾配はありませんが,道がガレているので乗車不可。押しと担ぎです。ゴチャゴチャといつものオシャベリをしながら,歩いていきます。S田さんのオヤジギャグも快調に連発です。いつもこのギャグを聞き,免疫ができているわれわれはマシですが,まわりのラリーストには押しと担ぎの上にオヤジギャグとくるので,さらに過酷なラリーとなっているようです。事実,われわれと同行したラリーストは,最終的には必ず遅れるはめに陥ってしまっていました。合掌。

峠でQ1の正解を見て,待望の下りです。Wトラックの林道なので,それなりにスピードが出ます。途中で,林道を登るラリーストに遭遇。Q1の答えを見忘れたようです。S田さんが「75!」と答えを教えるものの,無視。やはり,いつもの言動が影響しているのでしょうか。それとも人格の為せる技ってところでしょうか。

快適に下ると,三草山麓の長谷の集落に出ます。ここは,棚田で有名です。村の道はわかりづらく,途中でいく度か進路の確認。集落の上部(@)に出ると,棚田が見えます。今は,稲刈りあとの雑草地状態なので,それほどきれいではありませんが,夏のころだと緑の階段がきれいでしょう。遠くには,これから登る三草山が見えています。

  
長谷の棚田 鳥脇山山頂
長谷の棚田
鳥脇山山頂

三草山

才の神峠着。峠の石像も健在です。ここからは三草山登山道を登ります。数年前,この登山道を登った時は,粘土質の路面のためにズルズルとすべりこけまくったものです。その上,道の真ん中が雨のために掘り返されていました。ですが,今は,丸太の階段が完備。ずいぶん歩きやすくなっています。これも,やはり昨今の登山ブームのおかげでしょうか。でも,担ぎのしんどさは変わりません。氷点下になろうかという気温にもかかわらず,身体からは湯気が出そうです。すっかり温まったところで,山頂(PC1)です。広い山頂からは,大パノラマが見えるはずですが,今日は雨がいつ降ってもおかしくないほどの曇り空ですので,展望は灰色一色です。

三草山からは東に下り,ゼフィルスの森を抜けます。ここまでは以前の北摂ラリーにも使った快適ダウンヒルルートです。突き当りを,今日は右に下ります。どんどん下ると,左手に小道が。バイク止めを抜け,さらに下ります。荒れた道ですが,なんとか乗車可。そして,林道へ。ここがQ2です。このQ2からは上阿古谷の集落を目指してだただた下るだけです。林道は車道になり,集落を抜け,幹線道路へ。この道路の先の峠から大部峠に進みます。この辺りで5〜6人のラリーストと合流。HPを話題にオシャベリをしながら登ります。

問題の車道走行

車道の峠(A)は自然歩道の入口になっています。しばらく自然歩道を進むと大部峠です。峠の手前には,廃車があり,数年前にS田さんがまたがって写真をとった便器も健在です。石像があり,左手には井戸のような穴があります。さて,ここからは快適STの下りです。これがあるから,MTBはやめられまへん!

快適STを楽しみ,PC2へ。ここからは,しばらくの間は市街地走行です。簡単そうに思えますが,これがけっこう強敵です。われわれは以前にこの市街地走行で幾度かミスコースをしています。慎重に地図を見ながら,信号を曲がり,住宅地を通り,幹線道路を走ります。差組からは以前の北摂ラリーで使ったルートです。道を間違えそうになり,修正。ところが,われわれを追い越して行った3人はミスコースのまま進んでいってしまいました。声をかけてようかとも思うものの,われわれのルートが正解だという確信がなかったので,躊躇してしまいました。でも,結局,後から3人が追いついてきたところをみると,われわれのルートが正解だったようです。

鳥脇山その1

急な上りを登ると,STへの入り口(B)です。そういえば,以前の北摂ラリーでは,いきなりここからミスコースをしでかし,「アホで賞」を受賞した人がいましたっけ。住宅地を左手に見ながら,一旦,車道へ。鳥脇山への道は,この車道を道なりに上るだけです。赤松を抜け,道は林道になり,傾斜が増します。部分的にはガレた個所があるものの,なんとか乗車可能なだけに無理をしても乗ってしまいます。でも,これってダメなんですよね。MTBに乗ったって,そんにスピードは変わらないのに,疲労度はMTBに乗る方が大きいということですから。でも,せっかく乗れるのに,押しなんてもったいな〜い。

しばらく登ると,PC3からの合流点に出ます。このあたりは,道はすっかり林道です。木立に囲まれ,落ち葉を踏み踏み進みます。この道は,6年前に初めて北摂に来た時に登った鳥脇山から,間違って下ってしまった道です。あの時は,『サイクルスポーツ』の切り抜きだけを持ってMTBツーリングに来たのです。今から思うと無謀としか言いようがありません。もちろん,鳥脇山が複雑に道が入り組んでいるということも知りませんでした。無知というのは,滑稽でもあり,悲しくもあり,そして強くもあります。しかし,このとき以降もしばらくは懲りずに地形図を持たずに山登りをしていたのですから,困ったものです。でも,そんな困り者でも,今では少しは地図が読め,ラリーにも参加できるようになったのですから,大した進歩です。

いい加減,登りにあきたころ,時間も時間なのでランチタイムです。規則正しい毎日を送っているわれわれは,12時ごろになるとおなかがすくようになっているようです。道端(C)に座り,弁当をいただきます。さすがに,今日はガスでラーメンを作る時間はないので,ポットの暑いお茶でがまんです。でも,今日のように寒い日には,温かい飲み物が何よりです。しかし,10分も座っていると,身体が冷えてきます。その間にも,トップラリーストたちはPC3を回り,再びこの山道を登ってきます。1回目の山道を登るだけでもくたばっているわれわれには,トップラリーストたちの走りは超人的です。さすがです。

おなかがいっぱいになり,元気回復したところで,再び山道を登ります。しばらくすると,分岐(D)です。ここからは,右に行くのは2周目のトップラリーストだけで,われわれは左の道から鳥脇山を目指します。鉄塔を過ぎ,急坂を担ぎで登ると,アンテナのある鳥脇山山頂(Q3)です。数人のラリーストと一緒になるものの,彼らはあらぬ方向へ行ってしまいました。やはりわれわれは嫌われているのでしょうか。

鳥脇山から東尾根に入り,快適に下ります。極細STの上に,立入禁止のタフロープがささけて,風にたなびいています。このタフロープのきれっぱしがMTBの回転部分に絡まると大変です。尾根から外れPC3へ向かう分岐に到着。前からは,行き過ぎたラリーストたちが戻ってきました。見ると,今までにも何回も見たことのある人たちです。なんとも不思議な人たちです。われわれから逃げるように先行し,しばらくするとわれわれの後ろから登場するのです。これを何回も繰り返されると,そんなにわれわれを避けなくってもいいやろとか,われわれがおちょくられているような気にもなってきます。なんともタフな人たちです。

鳥脇山その2

分岐からも快適な下りです。下りきったところがPC3です。前には墓園が広がっています。このPC3からは,谷に降りる道の脇にU字溝があります。この溝は,MTBでも乗車可能です。ちょうど左右の」ペダルの幅ですので,倒れることはありません。意外に安定しているので,気持ちよく下ります。が,路面がコンクリートなので滑ります。後輪ロックでズルズルと進むと,まるでボブスレーです。なかなか貴重な経験です。

  
あやしい!北摂のボス猿 ボブスレーコース?
あやしい!北摂のボス猿
ボブスレーコース?

谷に下ると,フェンスの向こうのSTを進みますが,途中で行き過ぎ。バックして,尾根に向かいます。ここもSTですが乗車可能です。鞍部からは下りだと喜んでいると,後輪がいきなりロック。見ると,丸太が後輪に入っています。丸太を取り,再び乗ろうとしますが,やはり後輪がロックしています。見ると,ディレイラーがねじれ返っています。ああ〜,俺のラリーはこれまでか〜!と思っていると,なんのことはない,後輪を外すとディレイラーは正常に。後輪をセットしてもnoproblemです。なんのこっちゃ!XTR強し。

再び鳥脇山への山道に復帰し,またもやヨロヨロと登っていきます。2回も同じ山道を登るなんて,ツライこっちゃでぇ。どうしてこんなコース設定をしたのでしょうか。しかも,登ったところで,PC4への下りはほとんど乗車不能とか。あんまりやないの〜!このコース設定は。

ランチポイントを過ぎ,分岐(C)を右へ。左に行くと,またもや鳥脇山山頂からPC3へいってしまいます。そんなことをしていると,いつまでたっても鳥脇山から脱出できません。分岐を過ぎ,尾根を登ると,植林帯です。部分的には乗車可能ですが,急斜面の中腹を巻くようにつけられたSTですので,右手の切れ落ちた斜面が恐怖です。

ようやく鳥脇山山頂からの尾根に到着。しばらく尾根を走ると,すぐに左手に下山道があります。ブリーフィング通り,すぐに乗車不能になり,あとは押しの一手です。せっかくの下りを押すなんて,もったいない。でも,乗れない。なんとももどかしくもあり,悔しくもあります。やがて,鳥脇の集落に下り,PC4へ。

大峰山

ここですでに制限時間はオーバーしています。正規ルートなら,これから中山連山を縦走していなければならないのです。ELをクリアーできたラリーストはどれぐらいいるのでしょう。すでにリタイア状態のわれわれは,のんびりおしゃべりです。あとからあとからラリーストがやってきます。当然,タイムオーバーです。10人近くのELラリーストが勢ぞろいです。見ると,今までにどこかでお会いしたラリーストたちがほとんどです。中には,三度お会いする女性ラリーストもいます。彼女は,いつもわれわれを追い越しては,いつの間にか後ろから現れるという離れ業を見せてくれます。きっと彼女は,われわれの1.5倍近くの距離を走っていることでしょう。スーパーウーマンです。

さて,これから,どうするか。このまま帰るのももったいないので,中山連山をパスして大峰山の南中腹を通ってPC5まで行くことにしました。この道は,それほどの標高差がなく,快適に走れそうです。でも,大峰山に登るってのもいいかもね。

まずは,舗装路を登り,大宝塚ゴルフ場の門の前を曲がり,大峰山登山口(D)に行きます。ここからは,予想通りの平坦なSTが中腹につけられています。植林帯の中なので展望はありませんが,快適に乗車できます。大峰山への登り口に着きましたが,誰も登ろうとしないので,そのまま直進。でも,こんなに快適な道なら,大峰山に登ることもないかぁなんて気楽に考えていましたが,しだいに道は荒れ始め,倒木も出現,路面もガレたところがあります。そしてついには押しに。な〜んや,これやった大峰山に登るんやったなぁ。でも,時すでに遅しです。押したり,乗ったりで進みます。

大峰山からの合流点に到着。ここからは快適な尾根道です。木立の間を抜けるSTですが,狭い!でも,おもしろい!ハンドルに当たるか当たらないかの間をすり抜けるのはスリル満点です。高度は徐々に下がっていますが,それでも木立の間なので展望はありません。そして,ついにはつつじが丘展望台(E)へ。北摂の低山群がおりなす展望は,見事な山岳展望を楽しませてくれます。

展望台からは,地図でもわかるように急な下りです。ズルズルと足元に気をつけながら下ると,小川へ。小さな滝の脇には,凍りついたままの枯れ木があります。ということは,今日一日,このあたりは氷点下だったということです。なんとも寒いじゃありませんか。あとは,この寒い谷を下ってPC5と思いきや,それからがけっこう難問でした。

谷から離れ,ほぼ水平移動の道を進みますが,左手の谷に下る道がいくつかあります。地図では,ほぼ水平の道を進み,大峰山の西尾根を下る道と合流したところからしだいに高度を落とすようになっていますが,なんだかそれらしい道がありません。それどころか,谷に下る道しか見当たりません。仕方がないので下ると,再び道は水平道に。そして,ついには「桜の園」へ。ここは,故笹部新太郎氏がヤマザクラの研究と育成に力を注いだところだそうです,その拠点となった「亦楽山荘」もあるということでしたが,看板だけを見て通り過ぎてしまったのが悔やまれます。

最後は,福知山線の廃線あとをたどり,トンネルを2つ抜ける。どちらも真っ暗で,足元さえもわからないので要注意。しかも,MTBに乗ると,枕木の段差で,お尻が痛い。ここは,押した方が無難です。そして,ようやくPC5へ。すでにPC4でアウトになっているにもかかわらず,われわれ同様,ここまでやってきたラリーストが5人ほどいます。みなさん,なかなかしぶとい。来たからには,できるだけ山道を走ろうという魂胆のようです。考えることは,みんな同じのようです。でも,われわれは,まだ他にも考えていることがあったのです。でも,それは,ナ・イ・ショ〜。ちなみに,歩くたびに底がベロベロと見えていたE藤さんのSIDIのMTBシューズは,底がはがれ,ポイントだけの状態になってしまいました。E藤さんは,数年前にも,SHIMANOのMTBシューズが,同じように底がはがれてしまったのです。どうしてなんでしょう。ナゾです。

 

第2日目(半国山)

  
S〜G
S〜G

昨夜のブリーフィングで,半国山を登るだけのルートということで,安心,安心。半国山は,数年前にまったく同じルートで登ったことがあるからです。とはいうものの,だからといって,先頭集団でいけるかというと,これはまた別の話です。ただ,心配なのが雪です。北斜面なら,雪が残っていそうです。登山道がドロドロになっていると,お尻がウ○コたれぞう状態になることは確実です。しかも,お尻が濡れると,気持ち悪い。とはいうものの,雪道を走るのはおもしろいですが。

ショートカット!?

小雪がちらつく曇り空の下,50人近くのラリーストがスタート。われわれはいつものように最後尾からのスタートです。今日は,これも作戦?です。集団が泉郷峠に向かっているのを確かめ,われわれは東進。杉生の奥から山道を通り,山道を抜け,天王の幹線道路に出る作戦です。ただ,このルートでショートカットをねらったわけではありません。正規ルートになっていないところをみると,きっと,この山道ルートの方が時間がかかるのでしょう。でも,舗装路を延々走るよりは,はるかに楽しいでしょう。この山道ルートを選択したのは,われわれ3バカトリオとE藤さんのお知り合いのお二人。それから,ナント!ヒゲ丸さんも「やっぱりMTBは山道を走らなきゃあ」と同じ考えです。さすが,ヒゲ丸さんです。

杉生の集落の奥から山道に入ります。もうすでに,押しが始まります。しかも,昨夜からの降雪で路面は凍結し,滑る!ヌタヌタのぬかるみ道はイヤだけど,つるつるの凍結路は恐怖です。先ほどまで見えていたヒゲ丸さんは,いつしか視界から消え,はるか先に行ってしまったようです。取り残されたわれわれ3バカトリオ+2人は,急斜面の押しのおかげでウォーミングアップは完璧です。

峠っぽい所からは,快適なSTが続いています。路面が凍結しているので要注意ですが,それでもSTは楽しいものです。しばしの快適STを楽しんだ後は,林道です。昨年,ルートになっていた巡視路を過ぎ,雪で真っ白になった舗装の林道を登ります。ほどなく,峠です。ここからも舗装の林道ですが,日陰の谷なので,あたり一面が白っぽくなっています。イイ感じです。

  
雪景色の林道 半国山山頂で3バカトリオ
雪景色の林道
半国山山頂で3バカトリオ

快適!雪上ダウンヒル

写真をとったりしながら,林道を下り,天王の幹線道路に出ました。幹線道路もしっかり白銀の世界になっています。路面を見ると,MTBの轍がいくつもついています。つまり,われわれは最後尾近くにいるということです。やっぱり,山道越えはショートカットにはならなかったようです。岡牧場までは,ひたすら登りです。でも,それほど急ではありません。左手に深山の尾根が見え始め,深山に登る車道(@)が見えると,登りはもう少しです。

すっかり雪に覆われた路面は,それなりに楽しめます。もうすでに,2月の雪中ツーリングの予行です。ハンドル操作に気をつければ,ブレーキも少しは利きますし,タイヤのグリップもいいので,積雪路はそれほど恐怖心はありません。それより,凍結部分が要注意です。凍結していればどうしようもありません。でも,はじめは慎重に下っていたものの,慣れるにつれて,スピードがだんだん上がってきます。時々,ブレーキテストをするものの,まだまだグリップしているので,じゃあもう少し…なんてネ。

広野の集落(A)に下ると,路面が濡れています。ここで取り出したのが,ゴアソックスです。これがあれば,濡れた道も,雪の道も,ヘッチャラです。ただし,足の部分だけですが。千ヶ畑からは林道です。まずはここで,PC1です。ここにも数名のラリーストたちがいます。着順を気にしないのんびりラリーストたちにとっては,PCは絶好のお休み所です。

いざ!半国山

われわれもしばしの休憩ののち,林道を登ります。頑張れば乗車もできるのですが,これからの登山道での担ぎに備えて,MTBを押しながら進みます。もちろん,押している間はしゃべり放題です。S田さんのオヤジギャグも垂れ流し状態です。3バカ+2人の他にもラリーストが数名いましたが,S田さんのオヤジギャグに耐え切れず,無理やりMTBに乗って先に行ってしまいました。理性すら奪われたしまったようです。恐るべし!オヤジギャグ。

林道の突き当たり(B)から登山道に入ります。登山道の所々に,半国山への案内があるので,山頂までは間違うことはないでしょう。植林帯の中の暗い道を,MTBを担いで登ります。しだいに先行したラリーストに追いつき,追い越します。この時,追い越されたラリーストの一人は,「だんだん話し声が近くなってくるのでわかった。よくまぁ,あんな時にしゃべれるなぁ〜」とミョ〜な感心をされました。話し声がだんだん近づき,ついに追いついた〜!ああ〜!えっ?オレたちって,妖怪かい?

尾根(C)に出ると,久しぶりにMTBに乗れます。雑木林の中の明るい尾根です。気持ちよく走ると,最後の急坂へ。この急坂を登れば,半国山山頂です。あいかわらず路面は凍結しています。ぬかるみはしないものの,滑りやすい。先を行く2人組は,この滑りやすい路面に悪戦苦闘しています。そのようすを見たボクは,強引に笹の中を登ることにしました。こちらの方がまだマシです。

そしてついに半国山山頂へ。PC2です。まわりの景色は白っぽくかすんでいるので,あまり景色はよくありません。前回,登った時はなかった鉄塔に登って記念撮影です。いつものように,少しオシャベリをして,いよいよダウンヒルです。

快適STダウンヒル

まずは,北に下ります。快適な下りですが,ところどころ荒れたところがあります。しばらく下ると,分岐です。左に道がありますが,S田さんはさっさと右へ。ええんかいなぁ〜と思いながらも,同じく右へ。落ち葉の上にうっすらと雪が積もり,なかなかいい道ですが,その落ち葉の下に石が隠れていることがあるので要注意です。後ろのE藤さんは,ブレーキの調子がよくないようで,何回かこけてしまったとのこと。やっぱり,ブレーキが命ですよね。

鞍部の分岐を直進し,高圧線鉄塔(D)に出ると,そこからは,極楽の尾根道です。まるでMTBのために作られたようなstです。途中で何ヶ所か,鉄塔への道がありますが,それは行ってこいです。木立に囲まれたSTからの展望はほとんどありませんが,それよりもMTBで走るのが楽しい!急坂もあり,S田さんは大喜びで走っていってしまいました。小刻みなアップダウンがありますが,全体的には下り基調なので楽です。557へ登り返すと,再び快適STが続きます。以前に来た時も,快適に下った記憶があるのですが,今回も同じです。途中で,展望の開けた地点に出ますが,あまりに気持ちよく走っていたので,写真撮影をついついパスしてしまいました。

  
快適尾根道を下るE藤さん たこ焼きオヤジのS井さん
快適尾根道を下るE藤さん
たこ焼きオヤジのS井さん

STが送電線の北側に出ると,快適な尾根道も終盤です。左の有刺鉄線を気にしながら最後の上りを登ると,いよいよフィニッシュです。地形図からも,等高線がずいぶん混み合っているので激下りが予想されます。尾根を外れると,予想通りの激下りの連続です。部分的には乗車してみるものの,押して下りる方が安全です。その先を,奇声を発してS田さんは,激下りに果敢に挑戦しています。最後は,植林帯を抜け,FINISHへ。

たこ焼きオヤジのS井さん

FINISHでは,たこ焼きが出来ています。焼いているのは,トップラリーストのS井さんです。ヘルメットをつけたまま,背中にはリュックを背負ったまま,FINISHしてからすぐに「たこ焼き矢の親父」になっているとか。とりつかれたようにたこ焼きを焼いています。さすがは関西人です。このたこ焼きにかける情熱を,全国のラリーストたちに知ってほしいものです。

今日は,半国山を登るだけというシンプルなルート設定でした。順位を争うラリーストたちにとっては,あまりおもしろくないステージだったように思われますがどうだったでしょう。でも,ボクにとっては,これはこれで楽しいルートでした。やっぱりMTBは乗らなきゃあね。


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