ちょいと里山遊び 小野アルプス縦走中コース(2001.2.3)


  
P・@〜G
P・@〜G

土曜日の昼下がり

土曜日の午後。冬の日は短いので,遠出はできません。昨日,変速機を変えたMTBの調整をかねて,近くの里山に行ってきました。コースは,小野アルプス。といっても,岩倉峠からアダメ峠までのルートです。このルートは,2年前に我が子KenとKen母の3人で歩いたことのあるルートです。今回は,withMTBということで,小野冨士からの尾根道が楽しみです。

小野富士山頂

山陽自動車道の下(P)に車をとめ,紅山林道に入ります。いきなり,道が川状態です。先日の雨のせいでしょう。水の流れをさけながら,林道を登ります。しばらくすると,右手に「小野アルプス縦走中コース 小野冨士(197.7)」の看板(@)が現れました。道は,関電の高圧線鉄塔の巡視路です。

早速,押しと担ぎの連続です。しばらくして,振り返ると,目の前に紅山の岩壁が見えます。眼下には,山陽自動車道。遠く向こうには城山,高御位山も見えます。高圧線鉄塔の直下の岩壁を登ると,南側の展望が開けます。加古川の流れが光って見えます。東加古川の街並みも見えます。権現ダム湖も光っています。山陽自動車道は,あいかわらず,交通量が少ない。

鉄塔から小野冨士山頂(A)はすぐです。小野冨士は惣山ともいわれているようです。西には,新しい登山道ができてます。ちょっと見てみると,道はすぐに木立の中に入ります。これなら,展望のいい巡視路で登る方が楽しそうです。北を見ると,展望デッキが新しくできています。これや要チェック。早速,オジャマすることに。なだらかな尾根道を下ると,真新しい丸太の展望デッキ(B)に到着。ここからは,北の展望がgoodです。白い斜面がひときわ目立つ笠形山も見えます。もちろん,鴨池も一望できます。と,見ると,下に小道があります。どうやら,これも遊歩道のようです。ちょっと探検してみたい気にもなりますが,道は下っているので,ダメ,ダメ。

  
小野富士山頂 小野冨士をバックに 快適!尾根道
小野富士山頂
小野冨士をバックに 快適!尾根道

岩上草地(アオウシノケグサ−チョウセンガリヤス群落)

尾根筋には岩が多く土壌の薄いところが見られます。このような場所にはイネ科の草本のアオウシノゲグサチョウセンガリヤスメガルカヤオガルカヤといった乾燥に強く陽地を好む植物が生育しています。土壌が悪く,瀬戸内式気候という雨の少ない地域であり,植物の育成にはきびしい場所です。そのため,木が生えにくく草地となっています。この草地には,秋になるとリュウノウギクヤマラッキョウハギの仲間のマルバハギツクシハギなどがきれいな花を咲かせます。
お願い:きれいな花をつける草花がたくさんありますが,持ち帰らないようにお願いします。

快適!尾根道

尾根を引き返し,再び,小野富士山頂へ。いよいよこれから,お楽しみの尾根道縦走路です。まずは,急な下りを過ぎ,快適な尾根道になります。展望がいいので,快適!アンテナ山(C)に着くと,再び下りです。が,道はしだいに林の中に。鞍部(D)には,「縦走路東口へ0.7km 東入口へ0.3km」という表示があります。2年前に来た時は,小道はあったものの,表示はおろか,鞍部付近は雑木がうっそうと繁っていました。今回,ずいぶんこのあたりが整備されたようです。

168.4の三角点のある山(総山?)(E)へは,登り一直線です。もちろん,押しと担ぎですが,5分ほどで山頂へ。展望のない,雑木林の中の三角点ですが,落ち葉に覆われた雰囲気のある道です。ここから,アダメ峠までは,快適な下りです。急坂を下り,フィニッシュ近くでは狭い旧道で峠(F)へ。

  
三角点の山と落ち葉のST 峠の地蔵堂
三角点の山と落ち葉のST
峠の地蔵堂

峠には,地蔵堂があり,小野アルプス縦走路はさらに東に続いています。数年前に,この東の縦走路を行ったことがありますが,倒木だらけの荒れた道で,まったくMTBに乗ることができませんでした。もちろん,今回は行きません。このまま,舗装路を下って,紅山林道に戻るのもイヤだし,三角点からの西側の道を下りたい気もするので,再び,三角点の山に戻ることにしました。

「小野アルプス 縦走コース(中)紅山方面 アダメ峠登山口(山岳風)」の表示から新しい登山道を登ります。気持ちよく下った道を登るとなると,それなりにシンドイ。我ながら,こんな急な道を下ったの?なんて,ビックリしてしまいます。タイヤの跡はあるものの,もちろん,路面を荒らすほどのものではないので一安心。ほどなく,再び,三角点の山頂へ。これから,お楽しみの下りです。予想通り,快適,快適。テクニカルな下りを楽しみ,東入口への鞍部(D)へ。こちらの道も快適です。雑木林の中のゆるやかな遊歩道です。冬の夕日が長い影を作っています。

「きすみ見晴らしの森」遊歩道

下りきったところに「中央林間広場へ0.6Km 東入口へ0.1km 縦走路へ0.3km」の表示があります。どうやら,遊歩道は,山の麓を巻いてつけられているようです。遊歩道らしく?丸太の階段があります。それほど傾斜は急ではありませんが,丸太の階段のおかげでMTBが乗車不能。困った丸太階段です。

九十九折れの道で尾根を越え,アンテナ山からの電線道と合流。

アカマツ林(アカマツ―モチツツジ群集)

このアカマツ林は,兵庫県では瀬戸内海に面した山地や丘陵地に広くみられる林です。アカマツは乾燥に強く,またやせた土地でも生育できます。しかし,近年マツ枯れが進行して,アカマツ林がどんどん失われています。そこで,いま残っているアカマツ林では,マツ枯れが起こりにくいよう林内の常緑樹を伐採しています。

この説明板付近のアカマツ林は土のやせた尾根筋にあり,また,地表には日当たりのよい乾燥した場所に生育するハナゴトゲシバリといった地衣類が見られ,他の植物が生育しにくい環境となっているため,アカマツ林が残っていると考えられます。

  
夕日の雑木林 中央林間広場
夕日の雑木林
中央林間広場

どうやらこの先は,小野冨士から見た遊歩道につながっているようです。あいかわらず,丸太の階段はところどころにあります。下りきると,そこには案内板やテラス,テーブル完備の中央林間広場(G)です。冬の土曜日の夕方ということもあってか,誰もいません。春にはたくさんの人でにぎわうのでしょうか。

きすみの見晴らしの森

このきすみの見晴らしの森は小野市の西南端に位置し,加古川市と尾根部で接しています。
森は気候の影響を大きく受けますが,ここの気候は温暖で雨の少ない瀬戸内式気候に属しています。
この森の特徴は,谷筋から尾根部へと変わるにつれて森の様子が大きく変化することです。それにつれてみられる動物や植物も異なります。谷沿いでは樹高の高い立派な森となっていますが,標高が高くなるとともに樹高が低くなっています。尾根筋では草原状となり,草原の植物やチョウなどに出会えるでしょう。また,大きな岩が点々と見られます。
展望デッキからは小野市内が,尾根筋の道からは遠く播磨灘や淡路島がながめられます。

中央林間広場からは,小野冨士への登山道と,目の前にある赤山への道,そして池を回って西入口への道がそれぞれ続いています。まずは,目の前の赤山へ。振り返って見ると,小野冨士がまさに「富士山」に見え,その名に納得。長い間,小野冨士って,どこから見れば富士山なんかなぁと思っていたのですが,北から見た山容が富士山だったのです。

西出口に出ると,紅山林道から帰ることに。でも,このまま,あぜ道を通るのもおもしろみがないので,林の中を抜けることにしました。切り倒された大木が侵入路の目印です。予想通り,道はあります。シメシメ。草はからみつくものの,快適です。途中に湿地があったり,ヤブっぽい所もあったりと,短いながらも楽しい道は,予定通り,紅山林道へ。最近,何年も通っていなかった林道ですが,ずいぶん手入れされています。途中には,中央林間広場からの遊歩道の分岐もあります。さらに登ると,岩倉峠付近は西林間広場になっています。

西林間広場

展望デッキコース…片道1.2km(約40分)
小野アルプス縦走路コース…片道1.5km(約45分)
ゆるやかコース…片道0.3km(約15分)
惣山山頂へ0.4km 西入口へ0.3km

今回,紅山から福甸峠への縦走路は行けませんでした。以前に行ったことがあるのですが,MTBではほとんど乗車不可能だったので,あまり行く気にならなかったということもありますが,「見晴らしの森」なんてのがあったりすると,ついつい探検したくなってしまいました。結局,小野アルプス縦走路の真ん中だけのオイシイとこ取りということになりました。ですから,withMTBでは,今回のルートがベストでしょうねぇ。


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