室の津に風光る 御津山脈(2002.2.23)


  
P・@〜D
P・@〜D

三度,室の津へ

2週間前に,大浦から野瀬に山越えの際,尾根に東西に伸びる山道を確認。その帰りには,大浦で「御津山脈」の案内板を発見。鳩ヶ峰では,すぐ西の三角点ピークに登る山道を確認。それらのことを考え合わせると,鳩ヶ峰〜三角点〜236〜273〜186の御津町町界上の尾根道が「御津山脈」でしょう。

今日は,3月下旬の陽気だそうです。暖かい春の陽を浴び,播磨の海を眺めながらの尾根歩きは楽しそうです。しかも,「御津山脈」という言葉も楽しそうです。コースは,鳩ヶ峰から三角点,そこから西に進み,柏に下る尾根道です。このこーすは,地形図では高低差が少なく,路面さえよければMTBに乗車できそうです。しかも,柏に下りてから車道をMTBで走ると,早くかえって来れそうです。ということで,今回もwithMTBで山歩きです。

車を大浦(P)にとめます。すぐ横の梅林では,梅の花が5分咲きといったところです。その梅の花の向こうに御津山脈が連なっています。地形図通りに高低差の少ないなだらかな尾根が続いています。瀬戸内の早春らしい風景です。

MTBで屋津坂を登ります。その途中では,キツネがビックリしたように逃げていきます。屋津坂は,あまり勾配のないなだらかな上り道です。多少路面は荒れていますが,普通乗用車でも十分走ることができます。MTBで気分よく登ります。左手には,大浦の集落と港,海岸がきれいに見えています。春がすみで遠望がきかないのが残念です。

鳩ヶ峰(@)に到着。御津山脈縦走に入る前に,旧室津街道をちょっと見に行きましょう。峠のブロックの壁の切れ目にある入口にはテープがあります。道はしっかりしていますが,旧室津街道ではなさそうです。峠の上部あたりからは,道は東に登っています。そのまま進めば,嫦峨山に登るようです。それでも,しばらく登っていると,十字路発見。右に進むと,室津に下る旧室津街道でしょう。左に進むと,馬場への旧室津街道でしょう。こちらの方は,あまり整備されていないということですが…。次回は,鳩ヶ峰から嫦峨山,旧室津街道で室津に下るルートをwithMTBで行ってみたいものです。

  
屋津坂から見る大浦湾 310.6の三角点
屋津坂から見る大浦湾
310.6の三角点

縦走開始

旧室津街道の確認ができたので,鳩ヶ峰に戻り,いよいよ縦走にとりかかります。赤いテープのあるシングルトラックに入ります。入口は薄暗いものの,すぐに明るい急坂になります。登るにしたがって,眼下に大浦湾,後ろには嫦峨山の山容が見え始めます。春を思わせる陽気のせいもあり,早くも汗がしたたり落ちます。

そして,登り始めて10分。展望のいい2段になった岩場に到着です。大浦湾の沖には,家島諸島の島影が見えるのでしょうが,今日は白っぽくかすんでいます。春はいいものですが,遠くの景色が白っぽくかすんでしまうのが困りものです。湾には,養殖のいかだが点在し,鏡のような水面にアクセントを添えています。

岩場を過ぎると,少しゆるやかな登りになります。といっても,道幅が狭いので,MTBを押して歩くわけにはいきません。あいかわらずの担ぎです。しばらく進むと,見慣れた有刺鉄線の柵が現れます。ダイセルの柵です。結局,この有刺鉄線の柵は,山頂まで続きます。2つ目の岩場を過ぎると山頂(A)です。山頂には四等三角点(点名奥山 310.6)があり,その脇にはダイセルの看板も立っています。この山頂からは,揖保川町と相生市の境界尾根が北に続いてますが,踏み後は見つかりませんでした。

待望の下りですが…

さて,いよいよ待望の下りです。喜んで下り始めますが,落ち葉の積もった急な路面では,ブレーキが効きません。くやしいですが,MTBを押しながら下ります。下りきるあたりからは,道は狭く,路面には切り株と岩,横からは木の枝がジャマをする,超テクニカルコースです。10分ほど下ると,開けた尾根道になります。左手には播磨灘が広がる明るい尾根道は,MTBで下るのにも快適です。ところが,そんな快感は長続きせず,再び超テクニカルコースになり,しかたなくMTBを押しながら,でもチョコッと乗ったりしながら進みます。

  
播磨灘を左手に見ながら尾根を快適に下る 縦走尾根から見る室の津
播磨灘を左手に見ながら尾根を快適に下る
縦走尾根から見る室の津

MTBに快適に乗れるというわけではありませんが,地形図通り高低差の少ない尾根道です。北側の展望はほとんどありませんが,南に広がる播磨灘は木立の間から見えています。切り株や岩にハンドルをとられ,道に張り出した木の枝がホイールにからみ,木立の幹にペダルがひっかかります。こうなると,MTBを押すだけでも大変です。やっぱり,この御津山脈は歩きが妥当なようです。

236付近で,突然,前方に人影出現。熟年ハイカーです。話によると,この御津山脈の西端の柏公園から縦走してきたとのこと。これから,鳩ヶ峰まで行き,ピストンで柏公園に帰るそうです。これから柏公園までもMTBには乗れそうにないそうです。でも,だからといって,今さらどうしようもありません。まさか,MTBをここで捨ててしまうわけにはいきません。これからも乗れればラッキーということで,先に進みます。

のたりのたりの播磨の海

展望のいい尾根から分岐点まではすぐです。この分岐点(B)を,右に進むと尻見坂から野瀬に下ります。前回の野瀬への快適極楽ダウンヒルを思い出すと,右手に下りたくなってしまいます。左手に下ると,大師堂です。もちろん,御津山脈縦走路は直進です。

急な上りを登ると,前回,ランチをとった岩場があります。今日は,まだ11時過ぎなので小休止です。スポドリを飲み,ゼリーを摂ります。時間的には,柏公園までは1時間ほどですので,ランチはとらずに下山することにします。10分ほど進むと,展望のいい尾根に出ます。左手には,唐荷島が播磨灘に浮かんでいます。遠くには,家島諸島がかすかに見えています。のどかな景色です。「のたりのたりかな」という表現がピッタリの今日の播磨灘です。

すぐ先では,この尾根では珍しく北の展望が開けています。遠くには白っぽくなった天下台山が望めます。273付近のなだらかな尾根をすぎると,前方に292.9の三角点ピークが見えます。急な下りを過ぎ,登りきると,三角点への分岐点(C)です。このまま行くのももったいないので,三角点にオジャマすることにしました。ところが,三角点ピークに行っても,三角点は見当たりません。山頂には,石積みらしいものがあり,あたりは大小の岩がたくさん点在していますが,肝心の三角点がありません。ピークの奥にはなぜか,白テープが張り巡らされています。このピークから北は,松茸山なのでしょうか。「2000.3.29」と赤ペンキで書かれた岩もあります。しばらく,山頂をウロウロするものの結局見当たらず。

  
天下台山 186から見る相生湾
天下台山
186から見る相生湾

結局,MTB乗車率10%…トホホ

再び,縦走路に復帰し,縦走の再開です。あいかわらず,MTBを押しながら歩くのも一苦労する尾根道です。ガツン,ガツンとペダルに岩や木がぶつかる音が聞こえます。右手には,相生湾が見え始めます。今までの播磨灘とは違って,工場群が広がる相生湾ですが,その向こうには宝珠山からの縦走尾根が見えます。今までとは違った展望が新鮮です。

186のピーク(D)には,関電のマイクロウェーブ反射板があります。ここからは,相生湾がきれいに見まえます。これでようやくMTBに乗れると喜び,尾根道を走り始めます。ところが,すぐに道は超ハイテクコースになり,乗車不能。下り始めると,前方に相生荘のある御崎が見えます。車の音が聞こえ,御津山脈の終点は間近です。

急斜面を九十九折りに下り,R250が足元に見えると,柏公園はすぐです。柏公園への出口(E)には,「登山口」の表示があり,丸太の階段も整備されています。鳩ヶ峰からこの柏公園まで2時間半の行程です。MTB乗車率は10%ほどなので,withMTBでなければ,もっと早かったかもしれません。トホホです。でも,歩きだと,縦走路をピストンするか,車道を引き返すかなので,どちらにしても歩きにはちょっとツライかもしれません。こんな時は,やはりwithMTBです。ようやく,まともに走れるようになったMTBに乗り,大浦に帰ります。大浦の梅林の向こうに見える御津山脈は,やはり魅惑的です。


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