大パノラマの千町ヶ峰・1085ピーク(杉山)縦走(2002.6.2)


  
P・@〜F
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こぶしの村キャンプ場

先週の大甲山・植松山縦走に気をよくして,今週も縦走です。今回は,千町ヶ峰に登り,段ヶ峰の西ピーク1085から笠杉峠まで縦走しようという目論見です。立案者のS田さんは,地図上ではいろいろなプランを考え出しますが,実際に歩き出す?走り出す?と,すぐに泣きが入ってしまいます。今回は,どんな泣きが入るのでしょうか。

下千町の「こぶしの村キャンプ場」(P)に到着。早速,MTBの準備をし,登山口の標識に従って,橋を渡ります。橋を渡るだけでギャアギャア言っていると,何ごとかとキャンプ場の人がやってきました。利用者のいないキャンプ場ですが,手作り風のロッジもあり,なかなか施設の充実ぶりです。そして,なんといってもおどろくのが,利用料無料!このキャンプ場の創設者の意志で,無料にしているそうです。

千町ヶ峰へ

キャンプ場を抜けると,植林の中の山道です。さほど傾斜はありませんが,MTBに乗ることはできません。薄暗い植林ですが,ところどころにある雑木の新緑が,日の光に映えて鮮やかです。明瞭な山道の上に,ところどころにテープがあるので,迷うことはありません。植林のおかげで,日の光がさえぎられ,さほど暑くは感じません。もちろん,MTBを担いでいるので,暑いことは暑いのですが。

苔むした岩場の山道を過ぎ,しだいに前方が明るくなってきます。と,いきなり,植林からササ原に出ます。ところどころに松が生え,今までとはまったく違った植生です。なだらかなササ原の中の道を進み,やがて,「弘法の池」の標識が出てきました。早速,オジャマしてみましょう。

  
苔むした登山道 弘法の池
苔むした登山道
弘法の池

弘法の池は,さほど広くはなく,泥沼っぽい感じです。よく見ると,なにやら生き物が動いています。有名なモリアオガエルではありません。イモリです。せかっくですので,写真撮影を試みますが,なかなか近づいてはくれません。イモリでさえも,なにやら得体の知れない生物には警戒するようです。なかなか理性的なイモリです。ところで「弘法の池」って,弘法大師がここで何かをしでかしたという伝説からきているのでしょうか。

大パノラマの千町ヶ峰山頂

山頂へは,さらに歩くこと10分ほど。大パノラマの楽しめる山頂として知られていますが,その通りの展望が広がっています。いろいろはプレートがかけられ,木柱も2本あります。三角点(三等三角点 点名千町 1141.3)もあります。この山頂(@)からは,平石山,砥ノ峰高原,暁晴山などの山が見えます。北方面は,笠杉山,須留ヶ峰なども見えています。我々の他にはハイカーのいない静かな山頂です。

山頂から少し下ったところに,無線の小屋があります。世の中には,いろいろな人がいるということを実感します。さて,これから東の尾根を下ります。ササ原の道を横切り,東尾根に出ます。この東尾根は,なだらかな尾根で,道もしっかりしています。見ると,脇の木には,防火を呼びかけるプレートがかかっています。ガイドブックにはあまり出ていないルートですが,利用する人は多いのでしょう。

  
千町ヶ峰山頂 防火帯のダウンヒル
千町ヶ峰山頂
防火帯のダウンヒル

防火帯のダウンヒル

林の中を下ると,幅10mほどの切り開きの中の道になります。おそらく,この切り開きは防火帯なのでしょう。まわりの木がなくなったので,目の前の展望が広がります。段ヶ峰とその西の1085ピーク,平石山などが見えています。高度感が爽快です。

切り開きを下りきると,林道(A)です。林道で千町峠へ。千町峠からは,千町に下る林道を少し下ります。はじめの予定では,千町峠から段ヶ峰経由で1086ピークに行くはずだったのですが,この時点で12:00なので,直接1085ピークに登ることにします。

1085ピークへ

登るルートは2つです。谷をつめて段ヶ峰と1085ピークの鞍部に出るか,1085ピークへ直登するか。ちょっと思案。結局,直登ルートに決定。植林の中なら歩けないことはないでしょうし,ピーク近くになるとササ原なので,ここも何とか歩けるでしょう。谷沿いにも歩けそうですが,下草が多くて,歩きにくそうです。

早速,植林の中(B)を登ります。ゆるやかな斜面は,すぐに急斜面に変わり,MTBを担いで喘ぎながら登ります。尾根に出ると,斜面はさらに急になり,ふくらはぎが伸びっぱなしです。と,目の前に節理状の岩が。その岩で丸く囲っている所もあります。一体,何の呪いなのでしょう。?です。

植林からいったん,ササ原に出ますが,そこには白骨化したシカの屍が。う〜う,気持ち悪〜い!再び,植林に入りますが,すぐにササ原に出ます。そこはもう,ピーク直下のササ原です。背丈の低い枯れたササ原なので,歩くには困りません。ゆるやかになったササ原を登り,やがて1085ピーク(C)へ。

杉山?!

ここは2年前の初冬に,笠杉山から縦走した時に来たところです。でも,今はこのピークには,ネットに囲まれ枯れかけた杉の苗があります。ネットを見ると,木のプレートが2枚。

1枚目の表 杉山ピーク 1088

1枚目の裏 99〜02一宮町に貢献した林野庁職員杉山高氏が愛した山にちなむ  いちのみや町

2枚目 2002年4月19日 命名記念「杉山ピーク」

この1085ピークは,「杉山」と命名されてしまったようです。このピークを「西段ヶ峰」と勝手に命名したS田さんは激怒しています。なぜか,山に来た時だけは強気になるS田さんですので,激怒は止むを得ないでしょう。「こんなに勝手に山の名前を付けてええんかぁ〜!」でも,西段ヶ峰だって,S田さんが勝手に命名したので,どっちもどっち。これを「目くそ,鼻くそ」っていうのでしょう。でも,「一宮町に貢献した杉山さんにちなむ」のですから,「杉山」という名が定着しそうです。西段ヶ峰,危し!

2年前とは大違い

1085ピークで,段ヶ峰や平石山を眺めながら,ランチタイムです。今回は,定番の割り子そばが売切れだったので,割り子うどんです。でも,やっぱり,割り子そばのほうがうまい。食後のコーヒーをいただき,縦走のスタートです。まずは,1085ピークからのササ原の下りです。背丈の短いササですが,MTBのハンドルがとられ,ヨタヨタです。下りきったところには,段ヶ峰へのルートが新設されています。道標だってあります。2年前にここに来た時は,ルートどころか,踏み跡すらはっきりせず,段ヶ峰へはヤブ漕ぎの連続だったことを思うと,ウソのようです。

北の細長いピークには,山道がはっきりとでき,秘境の趣きはありません。前から来た中年カップルは,笠杉峠から来たとのこと。この縦走ルートは,すっかり,ポピュラールートになっているようです。MTBで走りやすくなっているのは歓迎ですが,チョッピリ残念な気もします。

岩石地帯を過ぎ,細長いピークの北端に近づきます。しだいにまわりは,新緑の雑木林(D)になり,緑が鮮やかです。新緑の海をMTBで走っている感じです。至福のひと時です。ピークの北端には,大岩があります。2年前は,このあたりのササ原を強引に登った記憶がありますが,今では山道が整備されています。MTBで乗り乗りや〜!と喜んでいると,間もなく倒木で走行不能。次から次へと現れる倒木には,ガッカリです。倒木さえなければ,MTBに乗り乗りやのに〜!登山道を整備するんだったら,倒木もどけてよ。

新緑がきれい!

尾根の北側は,雑木林なので,新緑がきれいです。南側は植林帯です。狭い尾根なので,迷うことはありません。MTBを押しながら下ります。下りきったところが,笠杉峠(E)です。笠杉山へは30分ほどで行けるのですが,以前に行ったので,今日はパスです。峠からは,初めてルートです。なぜなら,以前,笠杉山に登った時は,違う尾根を上ったからです。

  
新緑の海を行く 笠杉峠からの下り
新緑の海を行く
笠杉峠からの下り

植林の中を進みます。はじめこそ,MTBに乗るのはヤバイ感じでしたが,すぐに快適な下りになります。意外にMTBに乗れるので,歓喜の雄叫びです。キャッホーッ!ウィッキィー!斜面を横切り,やせ尾根を下り,ボブスレーコースを進みます。結局,最後まで植林の中を下ったわけです。峠から20分で下りきったところ(F)には,登山口の道標があります。木のプレートは,新設されたもののようです。同じ種類の木のプレートが大段山,千町ヶ峰の登り口にもありました。

あとは,牧場跡を通り,林道を下りきり,車に戻ります。所要時間は,千町ヶ峰までは1時間半。1085ピークから杉笠峠までは1時間足らず。初めて登った千町ヶ峰からの展望は,すばらしいものがあります。もちろん,1085ピークからの展望もgoodです。ただ,カスミがひどかったのがは,残念です。


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