アドベンチャーのち極楽 大通峠・空山大馬鹿門(2002.6.16)


  
P・@〜E
P・@〜E

さて,道は?

5月にオゴシキ山の大馬鹿門に参り,その際に空山大馬鹿門も,と思ったいたのですが,時間切れになってしまいました。今回は,その空山大馬鹿門へwithMTBで登ることにしました。といっても,空山西麓の池田からのルートではありません。空山の北,大通峠から空山に続く尾根をたどり,下山もその尾根を南下し「高保木の森」に下ろうという,いつものアドベンチャールートです。ただ,空山からのルートは,昨年の今ごろ,ボクが歩いて確かめているので,withMTBでも十分楽しめるはずです。今回,問題なのは,大通峠から空山までの尾根です。地形図を見ると距離的にはさほど長くはありませんが,それでも最悪の場合,その間をMTBの担ぎっぱなしとなるとチョット…です。

今日の縦走のゴール地点になるであろう「高保木の森」の駐車場(P)に車をとめ,MTBで大通峠を目指します。行く手に三室山のすっきりとした山容を見ながら河内の集落を抜けると,三室の滝(@)です。木の鳥居をくぐるとすぐ目の前に3本の滝が見えます。真ん中の滝は,瀑布が岩に当たって跳ね上がっています。なんとも珍しい滝です。この三室の滝は,「爛鍋滝」とも呼ばれているそうです。鍋がくさるのでしょうか,鍋がきらめくのでしょうか,鍋が真っ盛りなのでしょうか。名前の由来が気になります。

氷ノ山後山那岐山国定公園

三室高原青少年野外活動センターは三室山(1358m)の中腹にあって,ロッジ,テント村,管理棟が整備され,青少年の健全な憩いの場所となっています。また,高原の入口には幅12m,落差15mの山宝滝があり,千古から絶えることなく悠久の響を建てて流れ落ちています。この付近の渓谷には,イワナ,アマゴがすむ自然の秘境です。一帯をおおう森林は,新緑,紅葉のころに,一段と美しさを増し,訪れる人々の目を楽しませてくれます。

三室高原の入口を右手に見ながら,大通峠を目指して,舗装路を左へ。きれいな路面の両脇には,花が咲いています。曲がりくねった峠道ですが,斜度があまりないので楽です。景色を見たり,写真を撮ったりしながら登ります。自動車はたまにしか通らないので,のんびり走れます。これで1000mほどの標高まで上がれるのですから,助かります。これがMTBじゃなくて,ロードだったらもっと快適だろうなぁとないものねだりを考えてしまいます。

  
三室の滝
三室の滝

さあ,縦走だ!

駐車場から1時間半ほどで大通峠(A)に到着。この峠からは,兵庫県側と鳥取県側の対照的な山の景色がみられます。十分に成長した植林の多い兵庫県側に比べて,鳥取県側は植林を伐採し,苗木を植えているところが多く,山の中腹には林道があちこちにできています。

峠から三室山方面に連なる尾根を見ると,植林に向かう踏み跡があり,テープもあります。S田さんは,この尾根で三室山に行けるかもと,またもや良からぬ企てをもくろんでいます。手元にある『大阪周辺の山200』によると, 「大通峠に林道と出合うコースは道が荒れているので,やめたほうがよい」 という記述があるものの,別の項には 「ヤブ山派には三室山から稜線に沿って大通峠に下るコースがおもしろい。上級向き。一般には不可。三室山(2時間30分→←3時間30分)大通峠」 ともあります。とはいえ,この本は1985年発行のものなので,アテにはなりません。さて,現在はどうなっているのでしょう。

峠で少し休んだ後,いよいよ縦走です。まずは,目の前の1091のピークに登ります。もちろん,MTBは担ぎです。細いながらも明確な山道を登っていると,後ろからS田さんの声が「氷ノ山が見える!」見ると,氷ノ山がうっすらと見えています。この時期なので,モヤっているのはしかたがないのですが,チョッピリ残念。

山道をたどって登ったところが1091のピークの脇です。山頂はササに覆われ,兵庫県と鳥取県の県境の切り開きはなさそうです。前を見ると,ピークを迂回するように明瞭な下りの道が続いています。もしかして,このまま空山まで?と淡い期待をいだきながら下ります。MTBに乗ることはできませんが,歩けるだけマシです。ところが,稜線に出ると,ビックリ!ゆるやかな尾根にはっきりとした山道があります。オオーッ!思わず,感嘆の声を上げてしまいました。

MTBに乗車可!が,やはり…

早速,MTBにまたがり,尾根道を下ります。こんな道がずっと続いていれば,高低差の少ない下り基調の尾根なので,快適な縦走ができそうです。うれしいじゃあ,あ〜りませんか!が,すぐに小さなピークへ。まぁこれぐらいの上りは覚悟しなきゃあいけまへん。登ると,南面は一面のササ原です。千種の山々と深い谷が高度感を増し,見事な展望です。ところが,このササ原で踏み跡が消滅。尾根の真ん中をウロウロしますが,見当たらず。ササ原から林に入り,なんとかうす〜い踏み跡を発見。先ほどまでの快適尾根とは大違いです。いつものことながら,いよいよ,恐れていた事態に突入。さてさて,この先どうなることやら。

獣すら通りそうにない尾根を,MTBを担いで進みます。しかし,これまたいつものことながら,しだいに踏み跡すらわからなくなり,倒木,枯れ木,シバの間を強引に進みます。後ろでS田さんが「やっぱり!こりゃあひきかえそうか?」とつぶやいています。このルートの発起人であるS田さんが,そんなことを言ってどうするねん!そのうちなんとかな〜るだろ〜うと,前進。しかし,やっぱり,MTBを担いでいると歩きにくい。この先,ずっとこの調子だと,時間的にちょっとヤバイかなぁとチョッピリ心配。

ハイカーの赤テープ

と,ピークを下りきると,尾根の左手下に道を発見!赤テープもあります。さらにその先には,長いテープもあります。赤テープは,明らかにハイカーの手によるものです。しかし,O柿さんの赤布テープではありません。さすがのO柿さんもこのルートは,未踏のようです。

尾根道に出たものの,踏み跡程度の道なので,倒木,株,シバ,枯れ木,岩などで,つまずき,MTBにからみつき,顔に突き刺さり,もう大変。歩きの方がよっぽど楽で速い!以前,ご一緒した方から言われた言葉を思い出してしまいます。「いつも,こんなことをしているんですか?!」 「あ〜,いやぁ〜,いつもはこんなことはないんだけど…」と,言葉を濁しましたが,行動は透き通って丸見えです。それ以後,彼は我々の前に現れることはありませんでした。嗚呼,無情。

歩きにくい道ですが,高低差があまりなのが救いです。この道がもっときれいだったら,MTBで快適に走れるのになぁとS田さん。ごもっとも!でも,この尾根道を整備することは,未来永劫あり得ないでしょう。それにしても,この赤テープのハイカーは,どこからどこへ行ったのでしょう。こんなルートを歩く人なんて,どんな人なのでしょう。是非,サインをもらいたいものです。

やっぱり割り子そばやね

歩きにくい尾根道ですが,尾根自体は細くはっきりしているので,迷う心配はありません。悪戦苦闘しながらも,尾根を進みます。東方面の展望が開けると,946.7の三角点ピーク間近です。地形図にあるように,このあたりから尾根が分岐しています。ここは要注意です。赤テープは,西の尾根に続いています。しかしこの尾根を下ると,空山には行けません。空山へは,右手の尾根を進むのが正しいハズです。三角点があるので確認しておきましょう。少し登ったところに四等三角点(点名金谷)(B)があります。三角点の上にはなぜか赤ペンキが塗られています。ここは大通峠と空山との中間点で,時間的にもちょうどいいので,ランチタイムにします。

いつものように,S田さんは無線をしていますが,電波の状態はあまりよくないようです。いつものように,割り子そばと弁当をいただき,食後はドリップコーヒーで決まりです。やっぱり,割り子うどんよりは割り子そばの方がおいしい。でも,ウズラのたまごをきれいに割るのがムズイ。殻がもろいわりには中の薄皮が強く,なかなか破れません。かといって,グッと力を入れると,今度はたまごの黄身がブチュッと飛び出してきます。これって,どうにかなんないの?それに,ネギをもっと入れてよ。なんのこっちゃ

  
大馬鹿モン その1 大馬鹿モン その2
大馬鹿モン その1
大馬鹿モン その2

ついに空山へ

お腹がいっぱいになり,元気を回復。縦走の再開です。あいかわらず,歩きにくい踏み跡ですが,924ピーク付近ではその踏み跡すら消えています。でも,尾根の真ん中さえ外さなければ,大丈夫。ピークから下ると,なぜか草地の広場へ。ここから空山への登山道と合流してるのかぁと,自分に都合のいいように解釈。が,現実はそれほど甘くはおまへん。再び,ビシッバシッの踏み跡へ。ひっかき傷だらけになりながら尾根を行きます。右手に植林が現れると,登山道近しです。ところが,前方にヤブが出現。踏み跡もなくなっています。ゲッ!ここまで来てヤブ漕ぎ!?が,すぐ下を見ると,道らしいものがあります。下ってみると,それはまさしく登山道。踏み跡の尾根道とはお別れです。

ようやく,登山道に復帰し,わずか数mの距離でも喜び勇んでMTBにも乗っちゃいます。そして,最後の上りを登り終えると,大馬鹿門のそびえ立つ空山山頂(C)です。先客が2人いますが,いつものように,我々のMTBを見てビックリのリアクション。1年ぶりの大馬鹿門ですが,あいかわらず,すっくとそびえている様は気持ちいいものです。その大馬鹿門でコーヒータイムのあとは,記念撮影。馬鹿門と馬鹿モンの揃い踏みです。

  
大馬鹿門からの下り 極楽尾根道 その1
大馬鹿門からの下り
極楽尾根道 その1

極楽の南尾根

大馬鹿門からさらに南の尾根を下ります。いったん下って,登り返し。ここから一気のダウンヒルです。喜び勇んでS田さんは下っていきます。恐る恐る下るのはボク。そして下るボクを待ち構え,シャッターチャンスを待つS田さん。このシュチエーション,どこかで覚えがあります。あの大倉部山です。その時,S田さんの叫び声が…「こっちのコケんとってよ〜!」

部分的には,激下りがあるものの,MTBで下ることのできるところがあるだけでもマシです。激下りから植林の中の九十九折りを下り,尾根道へ。道ははっきりとしているので,MTBで極楽走りです。いったん植林を横切るように進み,693付近へ。ここからも細い尾根です。右手の雑木林の緑が鮮やかです。快走,快走。空山までの担ぎのご褒美です。

  
極楽尾根道 その2 極楽尾根道 その3
極楽尾根道 その2
極楽尾根道 その3

鞍部には,道標がありますが,高保木の森までの距離はわかりませんが,なぜか,東の麓にあるペンションの距離は表示されています。小さなピークを巻き,尾根をどんどん進みます。それまで下り基調だった尾根道が登りにさしかかると,楽しかった尾根道走りは終焉をむかえます。登りきったところは,高保木の森の上部(D)です。1年前は,アカマツの森から下ったのですが,今回はドングリの小道から下りことにします。ガレガレの下り道なので,コケそうです。なんとか乗れましたが,結局,丸太階段の遊歩道でおしまい。あとはMTBを押しながら,麓の小学校(E)へ。

花崗岩

花崗岩は,マグマが地下の深い所でゆっくり固まってできた岩石です。よく見ると粒の大きい鉱物が集まっているようすが分かります。黒色が黒雲母,白やピンク色が長石,灰色が石英です。長石や石英の割合が多いので白っぽく見えるのが特徴です。
花崗岩は雨や植物の佐用でくだかれ土になります。これを「マサ」(真砂)とよびます。
千種町では,古くから鋼を作るのに適する真砂砂鉄が,この「マサ」からとれました。「たたら」とよばれる製鉄業がさかんに営まれたのは,この砂鉄のおかげなのです。

フサザクラの林(フサザクラ―コチャルメルソウ群落)

水の流れが見られるこの林では,やや湿った環境を好むフサザクラが生育しています。フサザクラは,春に葉が出る前に,小さな赤い房になって咲き,樹皮がサクラに似てるのでこう呼ばれています。また林床には,スゲの仲間やコチャルメルソウなどの,水辺を好む草本が生育しています。

今回は,MTBの乗車率は30%ほどでしたが,アドベンチャーのち極楽の変化に富んだコースでした。でも,こんなコースをwithMTBで縦走する我々は,本当に大馬鹿モンです。メデタシ,メデタシ。


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