太陽と緑と○○○の道(2002.9.15)


  
P・@〜F
P・@〜F

MTBで乗り乗り

暑かった夏は過ぎ去り,朝夕は涼しくなってきました。いよいよ,低山のシーズンです。とはいえ,まだ9月の中旬です。クモの巣はしっかり張っているでしょうし,夏草もきっちり生い茂っているでしょう。数日前までの天気予報は「晴」でしたが,前日にはいきなり「くもり」にトーンダウン。北部では,雨かもなんて言っています。これでは,予定していた扇ノ山はダメです。強行すると,またもや雨の中の滝見物になってしまいそうです。しかたがないので,近場でwithMTBです。S田さんによると,とれとれのS川さんの情報では,神戸市北区の屏風谷から黒甲越えあたりがおもしろいんだそうです。今までに何回もこのあたりは行ったことがありますが,屏風谷から東へは行ったことがありません。楽しみです。

知らぬが仏?

車を鰻ノ手池(P)にとめ,MTBの準備です。S田さんは,急に催してきたとかで,ティッシュをつかんで林の奥へ。数分後,スッキリシャッキリといった表情で帰ってきました。ところがこの朝の"おつとめ"が,後に取り返しのつかない事態を引き起こすとは,その時は予想だにできませんでした。知らぬが仏?嗚呼,無情。

池のような轍

MTBの準備を整え,天下辻へ。鰻ノ手池のすぐ南に林道入口があります。この道は,丹生山全山縦走コースの一部で,以前は車も通っていたような広い道です。MTBのペダルを踏み込み,ゆっくりと登っていきます。この道は,以前は車が走っていたようで,道の真中が1mほどえぐれ,車がすっぽりと入るほどの穴になっています。また,今でもオートバイが走り回っているので,あちこちに深くえぐれた轍があります。しかも,その轍を迂回するために林の中にできた道にも深い轍が刻まれています。歩くには支障があるというほどではありませんが,それでもあんまりいい気はしません。MTBでは走れないことが度々。これはちょっとムカツク。

途中で,展望台があります。登山日誌の入った箱があり,毎日登山の出欠簿のようです。ここからは,六甲の山なみが一望できます。このあたりは展望のいいピークがないので,この展望台がピークの代わりのようです。しだいに北に向きを変え,広い山道はさらに続きます。傾斜はほぼ水平なので,MTBでのんびり走れます。残念なことに,先ほどの展望台以外は展望はありません。両側は木立に囲まれているためですが,その木立のおかげで日の光がさえぎられ,涼しい木陰の道になっています。

しだいに道は細くなり,尾根道になります。神鉄大池駅への分岐点のある天下辻を過ぎ,ナダレ尾山を巻き,大池駅への2つ目の分岐点(@)に到着。ここはいつも丹生山全山縦走のスタート地点です。ここから西に向かって縦走するので,これから東へは行ったことのない,行った記憶のない道です。登り気味の道ですが,MTBを担ぐほどではありません。

  
オートバイの轍 違法駐車?のジープ
オートバイの轍
違法駐車?のジープ

と,前方にジープを発見。近づいてみると,ジープは道から脱輪して脱出不能になり放置されているようです。でもなぜか,ナンバープレートは付いたままです。ということは,駐車しているのかな?困ったものです。こんな所に駐車してもらっては。

屏風谷へ

広くなった林道を進みます。下り基調の道なので,気分よく走れます。小さなピークを巻き,急なカーブを曲がる所には石仏があります。この道は,昔の峠道だったのでしょう。さらに山道は下り続けます。適度に荒れた路面がアクセントです。極楽ライディングを楽しんでいると,突然,視界が広がります。山の中に突然現れた運動場のような広場です。広場の向こうには,北摂の山々のパノラマが広がっています。今まで,あまり展望がなかっただけに,このパノラマは気持ちのいいものです。

さて,この広場からは,鉄柱のある林道を下り,すぐに山道との分岐点(A)へ。屏風谷へは,この山道を進みます。右側が切れ落ちた片斜面の山道です。細いものの,しっかりした踏み跡があり,MTBでも走れます。ただし,スピードを出し過ぎると右側の崖に転落するので要注意です。

  
山中に突如出現!運動場? 屏風谷に向かって
山中に突如出現!運動場?
屏風谷に向かって

しばらくすると,山側に石像が出現。大日如来の石像だそうです。以前は瓦葺きの屋根があり,その傍らには小屋もあったそうです。この道を「太陽と緑の道」として整備した時に建てられた大日如来供養搭もあります。昔はこのあたりは,ここを行き交う人々の休憩ポイントになっていたのかもしれません。

あいかわらず,片斜面の山道を進みます。右側の斜面を覗くと,苔むした石垣で道が守られています。昔はこの道が重要だったことをうかがえます。急な谷を横切るあたりでは,石垣が崩れ,道も崩れています。チョット危険。しだいに谷に近づき,屏風岩(B)へ。今は,崩壊が進んだ,単なる岩壁という感じです。最後は谷を渡り,黒甲越えに向かいます。こちらの道もMTBの乗車率が高く,いい感じです。天下辻への分岐点を過ぎ,さらに谷を登ると,今度は高圧線の巡視路が出現。このあたりは,オートバイが走りまくっているようで,深い轍が何本も刻み込まれています。

レスキュー!

小川が切れ,上りが終わると,ゆるやかな下りです。下りきったところは,黒甲越えに続く林道です。このあたりもオートバイが走りまくっているので,水たまりだらけです。金剛童子山に続く林道の奥からオートバイの音が聞こえています。この近辺はオートバイの轍だらけですが,轍はオートバイに限りません。ゴルフ場への車道に出ると,車道から脇の林に延びる四輪の轍もあちこちにあります。縦走路というのは,チョット悲しい実情です。

黒甲越え(C)から北上。石だらけの山道を進みます。小川を渡り,さらに進むと,石仏のある林道出合への上りになります。あいかわらず,ベチャベチャと喋りながらMTBを押していると,突如,モトライダーが出現。乗ってきたオートバイが道から落ちかけているとのこと。そりゃあ大変でしょう。このあたりの道に轍を掘りまくっているオートバイですが,個人的に恨みがあるわけではないので,脱出のお手伝いです。困った時はお互い様ってところです。こんなところで,「だいたいやねぇ,こんな所をオートバイで…」なんてことを言うほど,チンケな正義感は持っていません。第一,我々MTBだって,登山者にすれば迷惑千万な存在であることもあり得るのですから。それにしても,オートバイが転落しかかった箇所は,岩場の横が崩壊し,斜めになった岩だけが残っているところです。そのまま谷底に転落しなかっただけでも幸運です。

食後の"薫り高き"コーヒー

オートバイを救出し,再びMTBを担ぎ登ると,石仏のある林道出合(D)です。ちょうどランチタイムとなったので,石仏の上の崩壊地でランチです。今日は,久しぶりにお湯を沸かしてうどんと食後のコーヒーをいただきます。S田さんは,いつものように定時連絡を試みていますが,低山であるうえに山に囲まれているので,電波が飛ばないようです。

さて,食事が終わり,食後のコーヒーを入れようとした時,緊急事態が発生。コーヒーのフィルターを忘れてしまいました。しかたがありません。以前もあったことですが,こういう時はティッシュペーパーをフィルターの代用にできます。ところが,このティッシュペーパーがクセ〜モノです。S田さんが朝の"おつとめ"に使った残りです。なんだか,臭ってきそうです。鼻を近づけてみると,一応,臭いはしません。…OKかなぁ。まぁ,コーヒーの色も色ですから,わかんないか。かくして,食後の"薫り高き"コーヒーをいただき,ランチタイムは終了となりました。

  
転落寸前のオートバイ びょうぶやま観光園
転落寸前のオートバイ
びょうぶやま観光園

パラダイス,発見!

これからのルートは,地形図にある破線を通り,八多町に出ます。破線ですが,車が通れるほどの林道です。なんだか,今日は林道走りの多い日です。下り基調の林道ですので,極楽モードです。まずは,古倉山をチェックしますが,ピークへのルートがハッキリしなかったのと,それらしい山道はクモの巣バリケードが幾重にも張り巡らされていたので,あえなく撤退。再び,極楽林道走りです。左手に何箇所か展望の開けた裸地があります。金毘羅山にも寄ってみたかったのですが,結局わからず。ところがその代わりに,左手に石の鳥居を発見。これが金毘羅山かなぁとも思ったのですが,どうやら違うようです。少し上のピークにある石の祠は健在でしたが,灯篭は崩壊。おそらく,阪神淡路大震災の影響でしょう。こんな所にも,阪神淡路大震災の痕跡が残っていることに,妙に感動。

石の鳥居を過ぎると,今度は木のベンチが道のあちこちにあります。いきなり遊歩道に入った感じです。不思議に思っていると,看板が出現。「春のハイキング&バーベキュー・秋の松茸狩り びょうぶやま観光園 рO78−981−6311」とあります。なるほど,びょうぶやま観光園のハイキングコースの一部だったのでしょう。道の左手には,観光園の中央管理棟?らしい建物があります。今はもう営業はしていないようですが,建物の周りには,木製のテーブルとイスが何箇所にもあり,ハイキングコースらしいものまであります。狭いながらも駐車場もあり,営業当時は,近場のアウトドアスポットとして神戸市民の人気を博していたのかもしれません。桂小枝の「パラダイスシリーズ」に登場してもいいほどです。

鳴川の林道

観光園から林道はすぐに終点。これから車道を下り,中山大杣池から東鹿見山の戻ろうと思っていると,S田さんがすぐ西の谷の鳴川沿いに溯上しようと言い張ります。中山大杣池から天保池のルートだとチョット距離が長いとのことです。しかたがないので,西の谷を溯上することにします。

すぐ西の谷には林道(E)が延び,これまた極楽です。左手の鳴川では,BBQを楽しんでいるグループもあります。気分よく走っていると,崩壊したコンクリートの橋が現れ,林道はここでおしまい。ここからは山道です。といっても,MTBを担ぐほどの傾斜ではなく,楽チンです。これが逆ルートだと,乗り乗りの下りになるのが,残念です。

比較的開けた谷を進みます。雑木林,ササ,植林と道の両側は変化があります。それでも,道はどんどん奥に延びています。最終的には,ランチタイムをとった石仏の林道に出るはずです。ようやく,植林の中の急な道になり,林道へ。東鹿見山は右手です。この道もオートバイが通っているようで,何箇所かで深い轍が掘れています。その轍を迂回する林の中のルートも,すでに深い轍ができています。なんとも凄まじいエンジンの威力です。人力のMTBでは,絶対にあり得ないことです。

楽しいMTBツーリングの最後は…

轍を避けながら東鹿見山に向かいます。道は,東鹿見山のピークを迂回するように進み,電波塔(F)に到着。電波塔からは,車をとめた鰻ノ手池に車道を下るだけです。小さなアップダウンを過ぎ,ゴルフ場の道へ出ます。ここからは,一気の下りです。絶対的なスピードの出るオンロードの下りも楽しいものです。金剛童子山を見ながら鰻ノ手池へ。今日のルートは,林道走りが多かったものの,乗車率が高く,MTBを楽しめました。でも,ピークらしいものに登らなかったのは,珍しいことです。

ところが,このハッピーエンドを吹き飛ばす事態が,この後で発生。鰻ノ手池(P)に着き,車を開けると異臭が充満しています。それは,…。S田さんのアルツ,ここに極まれり!です。もうこれ以上は,○○が出そうなので書けません。 D 何も書けません


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