六甲半縦走 摩耶山〜六甲山〜塩尾寺(2002.10.5)


メジャーの六甲山へ

近くて遠い?六甲山。神戸に行った時に,必ず見えるのが六甲山です。この六甲山には,子どもの頃に家族で行った記憶がありますが,大人になってからはあまり行った覚えがありません。昨年,OLで再度山に行ったのと,若かりし頃にドライブで何回か行ったことがある程度です。兵庫県を代表する山といえる六甲山ですが,その人気の高さに行く気がしなかったというのが,正直なところです。でも,一度ぐらい行ってみるのもいいでしょう。加藤文太郎氏も登ったことですしネ。

今回は,布引の滝から宝塚までの六甲半縦走です。全縦走の地図はあるものの,地形図も無く,チョット不安です。それに,六甲山は車道が多く,山道も入り組んでいるので,ルートがややこしそうです。とはいえ,六甲全縦の標識があるそうなので,それを頼りに進めばいいのかな。

  
@〜C
@〜C

JR三ノ宮駅からJR新神戸へ。布引の滝へのルートは,この駅からということですが,ルートがわかりません。駅の構内をウロウロ。なんだか,こんな構内を抜けてハイキングに行くとは思えません。しかたがないので,タクシーの運転手にお尋ねすることに。すると,なんと,駅の構内は2階で,1階に下りればハイキングコースの入口があるとのこと。行ってみると,1階は何もない広場です。ハイキングコースの入口(@)は,その東にあります。やれやれ,やっと見つけたぞ。入口を見つけるだけでこんな状態では,この先が思いやられます。

布引の滝

坂道を登ると,標識があります。「布引の滝を経て市ヶ原(約3.9km) 城山を経て二本松林道入口(約1.5km)」この他に「左妙見宮…」や「滝山城跡」と彫った石柱もあります。この辺りには住宅が多く,交通超々至便の住宅地です。案内板を右に,しばらく進むと,山腹を登ります。左手には,滝がありますが,はっきりとは見えません。これが布引の滝?なんて思っていると,その先に見事な滝が出現。これが布引の滝のようです。大きな岩肌から広い滝壷に流れ落ちている布引の滝は,市街地から10分ほどの距離にあるとは思えません。

布引の滝 雄滝

この布引の滝は,古くから神秘的な伝説があり,物語や詩歌に多く引用された名瀑として知られている。布引の滝は,雄滝及び下流の夫婦滝 鼓が滝 雄滝の総称であり,摩耶山,再度山の水を集めて落下している。雄滝の高さは43Mで,岩頭から???に折れて落下し,それぞれの段には,3.3u〜33.06uの大甌穴(急流の河床の岩石面に生じる鍋状の穴)ができている。滝壷は面積430u,深さ6.6mである
             神戸市

在原行平朝臣

こきちらす たきのしら玉 拾ひおきて 世のうきときの なみだにぞかる

在原行平(弘仁九818−寛平五893) 平城天皇皇子の阿保親王の第二子で,業平の兄である文徳天皇の御代に事情があって,須磨にわび住居をしていたことがある。その時,松風村雨の姉妹を愛した伝説は有名である。この古今集にあるもので「布引の滝にてよめる」との題がついている。「しごいて散らす滝水の白玉を拾っておいて,この世のつらく悲しい時の涙に借ろうよ」といった意味で,須磨にわび住居をしていた時の述懐の歌とされている。

  
布引の滝 雄滝 天狗岩大神
布引の滝 雄滝
天狗岩大神

布引の滝からもハイキングコースをたどり,高度を上げていきます。途中には,地元の人たちが集うラジオ体操広場があります。今日は濃いモヤのために下界はほとんど見えませんが,視界がよければ,市街地を眺めながらのラジオ体操は気分のいいものなのでしょう。

渓谷沿いの山道を進みます。さほど急ではありませんが,それでもやっぱり暑い。10月だというのに,最高気温が30度を越えようかという最近の天気には,もううんざりです。今日のモヤも,その高温の影響なのでしょう。これではまるで夏です。ただ,湿度が低いのが救いです。

新神戸ロープウェイの下を抜け,布引貯水池へ。明治33年完成の日本最古の上水道施設だそうで,歴史を感じさせるその堤防は,北摂の千刈貯水池を思い起こさせます。上部は,工事中とかで,水はありませんでした。ここで,はいてきたジーンズからハーフパンツへ着替えます。やっぱり,ハーフパンツの方が歩きやすいし,涼しい。ジーンズは,もっと寒い時やヤブ漕ぎの時にはくべきかもね。左に見ていた布引貯水池が渓流に変わり,しばらく進むと,多くのハイカーが休憩しています。ここが市ヶ原(A)のようです。六甲全縦の中間地点でしょうか。

いよいよ縦走路へ

市ヶ原からは,六甲全縦コースに入りますが,いきなり,ミスコース。フェンス沿いに登っていると,どうもマイナーな道のようです。先を歩いている人に聞くと,全縦の正規ルートはここではなく,もう少し北のルートだとか。このルートでもさほど変わらないということですが,せっかくですので全縦ルートに行くことにします。

谷から全縦の標識に従って,登ります。しだいに,勾配が増し,汗がふき出します。道は尾根道ですが,木立ちのために展望はなく,九十九折りの登りの続く退屈な道です。急坂を登ると,ゆるやかな山道になり,木立ちからも北の山々が見えますが,何がなんだかわかりません。布引ハーブ園駅への分岐点を過ぎ,一旦は下りになりますが,すぐに急登に。先ほどの分岐点から見えていたピークは,この上なので,さほど距離は長くはありません。そこが摩耶山?

ところが,摩耶山はまだまだです。急登を登ると,また急登。地図では,稲妻坂と命名されていますが,稲妻のようにジグザグに道が続いているということでしょうか。登れども,登れども,先の見えない急登です。学校林道の分岐点を過ぎると,ゆるやかな尾根道となります。そして再び,急登になりますが,岩場が多くなり,これはシンドイながらもけっこう楽しめます。

やっと摩耶山山上

サビだらけ?反射板を過ぎると,摩耶山はすぐです。山上(B)には,電波塔があり,その上のピークには,大岩を祀った神社があり,天狗岩の説明板もあります。地形図がないので,摩耶山頂の三角点がわかりません。しかたなく,先に進みます。

天狗岩

奥の院の北の山頂にあるこの天狗岩という巨岩は,広さが八畳ともいわれ,伝説によると摩耶山の僧が山中に出没する天狗を封じ込めたところだという。
行者岩とも称され,今日でも修験道者が信仰の対象としているが,古い山岳信仰の岩座(神が降臨するといわれる巨岩)だったのであろう。
この岩の名も,その北方から布引市ケ原に至る山道,天狗道の名も,ともにそこで修行する山伏の姿を見た山麓の農民が山伏たちを天狗と思って名づけた呼び名であろう。

掬星台は広場になっており,遊具もあり,モヤさえなければ,神戸の街が一望できたことでしょう。この摩耶山から見る夜景は,以前は1000万ドルの夜景といわれていましたが,今ではいくらなのでしょう。あれから円高になり,ドルは1/3になったので,300万ドルの夜景になったのでしょうか。残念です。ちなみに,ここには路線バスが通っており,稲妻坂から天狗坂のあの1時間ほどのシンドサが,チョットむなしく思えてしまいます。

車道から分かれ,遊歩道へ。すぐにオテル・ド・摩耶(旧国民宿舎摩耶ロッジ)の前へ出ます。再び,車道から山道へ。天上寺を左に見下ろしながら,進みます。この辺りは,アゴニー坂と呼ばれているそうで,急な下りからは六甲山牧場が見えます。アゴニー坂を下りきると,車道です。これから自然の家までは車道歩きのようです。時間があれば,穂高湖に寄ってみたいところですが,これから先,どれだけ時間がかかるかわからないので,今日はパス。

  
D〜H
D〜H

静寂の三国池

自然の家の向こうから,再び,六甲全縦の標識に従って,山道へ。再び,車道に出ると,正面に縦走路入口があります。このまま車道を歩いた方が,楽だし,時間も短縮できますが,それでは手抜きなので,意地を張って縦走路へ。ところが,この意地のおかげで三国池を見ることができ,メデタシ,メデタシ。三国池は,人工池だということですが,縦走路からほんのわずかにそれただけで,その静かな水面はそれまでの疲れを癒してくれます。

縦走路は,別荘地の中を下ります。途中で三国岩というのがあるはずですが,見つけられず。別荘地から車道へ出ると,そこは丁字ヶ辻(C)。表六甲ドライブウェイのゲートが目の前にあります。これから裏六甲ドライブウェイ入口までは,車道歩きです。車の通行量の多い道ですが,山道のようにアップダウンがないので楽です。

  
三国池 ゴルフ場横のOLポスト
三国池
ゴルフ場横のOLポスト

このあたりは,六甲山ホテルがあったり,郵便局があったりで,にぎやかなところです。六甲銀座と呼ばれている所でしょうか。裏六甲ドライブウェイの交差点から少し東に行った所に縦走路の標示があります。道は舗装路で,この近くに六甲山小学校があるはずですが,気づかず。

縦走路は,ゴルフ場の中を通る道になります。左右にゴルフ場の芝生を見ながら,進みます。このゴルフ場が日本で初めてできたゴルフ場なのでしょうか。と,右手にOLのポストを発見。このあたりにパーマネントコースがあるのでそう。右手は展望が開けていますが,あいかわらず,モヤで真っ白です。車道に出ると,すぐに右折。その先に,みよし観音があります。

昭和39年,日東航空旅客機が尼崎市の田能遺跡に墜落した際,失神した乗客7人を救出し,8人目を救出しようと機内に入った瞬間,旅客機が爆発し,その若い命を散らした殉職スチュワ−デスを讚えるために作られました。観音像は右手を大空に差しのべています。建立当時,女優の吉永小百合さんらが「みよし観音賛歌」を寄せ,建立15周年には芝良空氏が観音像の側に,「みよし観音賛歌」の歌碑を建立しました。毎年8月1日に大空のまもり祈年祭が行われています。
     HP「灘100選」より

ロープウェイの下をくぐると,凌雲台はすぐです。

凌雲台付近は,観光客が多く,にぎやかです。土産物屋やレストラン,天文通信館もあります。土産物屋の中に,石を売っているところがあったので,早速,オジャマします。珍しいものはなく,鉱物の小さな原石や宝石が売られていました。この六甲山は,花崗岩が主体の山です。その花崗岩からは,雲母や水晶などが見つかります。それらの関係でしょうか。

ようやく六甲山最高峰

アンテナ搭の脇から縦走路へ。この先にもアンテナ搭があります。阪神間に面しているので,アンテナを設置するのに適しているのでしょう。車道に出ると,極楽茶屋跡です。ここから六甲山最高峰までは,車道の右や左をぬうように縦走路があります。地図でみると,さほど距離はありそうにありませんが,実際に歩いてみると,距離は短いもののアップダウンのあるシンドイ道です。それまでの疲れが,ここで倍増されそうです。車道を歩けば,楽そうですが,それでは手抜き?

  
秋近し山頂付近 六甲山最高峰の標識と三角点
秋近し 山頂付近
六甲山最高峰の標識と三角点

小さなアップダウンを繰り返しながら,しだいに六甲山最高峰のアンテナ搭が近づいてきます。縦走路は,木立に囲まれているので,展望がない代わりに真夏を思わせる太陽の直射を防いでくれます。標高が1000m近くにもなると,さわやかな空気の中で,木々が紅葉に向けて準備を始めています。六甲山最高峰への最後の坂を登ると,車道に出ます。その車道を登ると,三角点(一等三角点 点名六甲山 931.3)のある六甲山最高峰(D)です。ここにはアンテナ搭があり,ランチにピッタリの広場もあります。

新神戸の登り口からこの最高峰まで,ちょうど4時間です。ここでランチとしましょう。コンビニ弁当です。いつものように食後のコーヒーは,グッズが重いので,今日はありません。でも,ランチを終えて,チョッピリ後悔。やっぱり,食後はコーヒーがなくっちゃあねぇ。食後は,三角点見物です。最高峰の標示から少しはなれたところに,何の変哲もない三角点がちょこんと頭を出しています。一等三角点というのに,ちょっとかわいそう?

ランチタイムを終え,再び,縦走路へ。舗装路を下り,一軒茶屋へ。このあたりで休憩している人が多くいます。日影になっているし,自販機もある,しかも縦走路と魚屋道との分岐点だからでしょう。車道を進み,再び,縦走路は車道の右へ左へクロスしていきます。トンネル上部に上がり,下ると,石の宝殿入り口です。縦走路の標示がないので,車道へ。しばらく,車道を下ると,縦走路分岐点です。

MTBが欲しい!

これから,車道を離れ,山道で塩尾寺まで下ります。山道らしい縦走路になり,気持ちいい。細い尾根にきれいなシングルトラックが延び,思わず,Give me MTB!と叫んでも,もちろんMTBはありません。しかたがないので,MTBに乗っているつもりで,走ってみます。ところが,このジョギングが気持ちいい。下りの勢いをストップせずに,下るがままに下る方が楽です。それまで,同じような姿勢で,同じようなペースで歩いていた身体に,適度な刺激があり,身体がリフレッシュできます。思ってもみなかったジョギングの効果に気をよくして,スラコラサッサ。

  
こんな道もあります 植林の中の道もあります
こんな道もあります
植林の中の道もあります

部分的には,急な下りやガレた下りがありますが,MTBだと極楽ダウンヒルを楽しめることでしょう。このあたりの下りが楽しいという話を聞いたことがありますが,それもうなづけます。水無山山頂は,ベンチがあるだけで,山頂らしくありません。水無山山頂からは,急な下りを下り,再び,なだらかな尾根道に。

下りきったところが,船坂峠です。この峠は,西宮から船坂に越える古くから歩かれた街道の峠であり,北の丹波,但馬方面と摂津方面を結んでいたそうです。しかし,今では,山道の交差する,よくある分岐点です。船坂峠からは,太平山を目指して歩き&走ります。なだらかな山道ですし,路面もきれいなので,走るのもいいものです。でも,他のハイカーから見ると,ちょっとヤバイ存在だったかもね。

太平山(E)も,山頂にアンテナ搭があります。舗装路を少し下ると,縦走路入口があります。神戸市の六甲縦走マップでは,車道と山道との区別がわかりにくいのが難点です。危く見過ごすところでした。縦走路は,再び,尾根の極楽STです。

気持ちよく下っていると,大谷乗越です。地図では登りになっていますが,さほど急ではないので,楽です。岩原山の南腹を巻き,小さなピークを巻くと,譲葉山ですが,縦走路はピークを通ってはいません。再び,尾根道になり,しだいに高度が下がり,岩倉山です。この山も,縦走路はピークを通ってはいませんが,左手を見るとピークらしいものが見え,時間もあるので,ちょっと寄り道です。

  
時にはこんな道もありますが… 岩倉山山頂の祠
時にはこんな道もありますが…
岩倉山山頂の祠

そしてフィニッシュ

この岩倉山(F)には,三角点がありますが,その三角点が祠の前で,祀られて?います。今までいくつも三角点を見てきましたが,祠の前で祀られている三角点はここが初めてです。岩倉山からは,掘れた山道を下ります。路面は,風化した花崗岩が粒状になっています。砂山権現への分岐点を過ぎ,さらに下ると,塩尾寺(G)へ。この塩尾寺からは,車道を下るだけです。甲子園大学の横を通り,住宅地を抜けると,宝莱橋です。橋を渡り,阪急宝塚駅(H)へ。

六甲山最高峰からは,2時間ほどで阪急宝塚駅でした。思ったよりも早く着きました。最高峰までの疲れは,すっかり癒え,元気です。ランチを食べて元気になったのか,ジョギングをして元気になったのかは,わかりませんが,思ったよりも早く半縦走ができました。この時刻なら,家に帰ってBSで,V神戸vs浦和R戦を見ることができます。メデタシ,メデタシです。


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