色づいた木々に晩秋を感じ 薊岳(2003.10.26)


  
P・@〜G
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奈良のお山へ

今回はめずらしく兵庫県外のお山行きです。目指すは奈良県東吉野村の薊岳です。同行のS田さんお薦めのコースで,MTB乗り乗りだとか。かなり不安もありますが,とりあえずは大いに期待しましょう。この日は,阪神高速松原線が工事で通行止めなので,近畿自動車道から西名阪に入ります。帰りの渋滞が不安ですが,とりあえずは,行きは渋滞はなく快調。途中のコンビニで弁当を調達し,大又林道に向かいます。

道路標示に従って,丹生上川神社から大又林道へ。大又の集落を抜けたところ(P)で車をとめ,MTBの準備です。さて,このMTBが役に立つことがあるのでしょうか?WEB上では薊岳をMTBで登ったという記録がないので?ですが,地形図を見ると,これから薊岳までの上りはMTB乗車不能のようです。薊岳から明神平までの尾根は,MTBで気持ちよく走りたいものです。

植林の中の上り

登山口である笹野神社(@)には,案内板と登山届があります。登山届って,出したことがないし,見るのも今回が初めてです。やっぱり,県外の山だと初めてのことがあるものです。登山道は,笹野神社の脇から植林に延びています。しばらく植林の中を登ると,舗装された林道に出ます。この林道で高度を稼ぐのかなぁと思っていると,林道はすぐにおしまい。終点からは植林の中の山道に変わります。薄暗い植林の中の道ですが,さほど勾配はなく,歩きやすい。でも,展望がなく,薄暗く,変化のない山道は退屈なものです。

山道は,尾根の東側に沿って上るようについています。時おり,植林の間からふもとの谷が見えますが,モヤのために白っぽくなってしまっています。こりゃあ,山頂からの展望も期待できまへんがなぁ。ちょっとガッカリ。植林の中の薄暗い山道は,急になったり,なだらかになったり,時には岩場っぽくなったりしながら,高度を稼ぎます。来る時の車の中では寒さの心配をしていましたが,またもや取り越し苦労に終わりそうです。

原チャリパワーのS田さんのパワーが早くも尽き果てようとする時,古池辻(A)です。あたりはなだらかな平地になっており,干からびた古池が植林の中にあります。この古池辻で,薊岳への上りの1/3といったところでしょうか。上りはまだまだ終わりません。

古池辻からは,尾根に上ります。尾根に出ても,展望は全くなし。作業用のヘリコプターの爆音が谷間にこだましています。どんな作業をしているのか,見てみたいものですが,とても見ることはできません。ヘリの爆音を聞きながら,山道をひたすら登ります。目の前に空が低く見えると大鏡池かな?と思いますが,行ってみるとただの尾根の一部。まだまだ登りは続きます。ただ,このあたりの植林はよく手入れされているようで,枝のない真っ直ぐな幹が気持ちよくスーッと伸びています。さすが,林業の盛んな奈良県の山です。兵庫県では,あまり見ることのできない植林です。

  
大鏡山三角点 点名麦谷2 大鏡池
大鏡山三角点 点名麦谷2
大鏡池

大鏡神社と大鏡池

長い上りがようやく終わりに近づいてきました。なだらかな植林の中の道になり,前方には小さなピークが見えています。あれが,三角点のある大鏡山かぁ?近寄ってみると,尾根にとび出したこぶのようなピーク(B)です。早速登ってみましょう。が,登っみたものの,三角点が見当たりません。アッレッ〜?!狭いピークのどこにあるのでしょう。木には,赤テープが巻つけられており,そこには「大鏡山」とあります。でも,三角点がおまへんがな。不思議に思いながら,あとから登ってきたS田さんと合流。S田さんも,大鏡池ってこのへんかなぁと探しています。大鏡神社もあるはずなんだけどなぁ。!!!さっきのピークから小屋のようなものが見えたけど,それが神社(祠)かも。とりあえず,確認に行きましょう。

小屋に行ってみると,ただの林業用の作業小屋です。ならば,念のために目の前にあるピークに行ってみましょう。と,登りかけて右手の谷を見ると,池があります。これが大鏡池か!とすると,その向こうに大鏡神社があるはず。木々の間から見ると,祠が見えます。やはり,神社というほどのものではなさそうです。ピークを登ると,やはりここに三角点(三等三角点 点名麦谷2 1182.8) があります。大鏡山という標示板も転がっています。ピークの向こうには大岩があります。でも,その大岩に立っても,何にも見えないでしょう。

  
大鏡神社
大鏡神社

三角点を確認したあとは,大鏡神社に行きます。谷を下ると,祠がひとつ。その前には落ち葉の降り積もった池の水面がかろうじて見えています。これが大鏡池。周囲が薄暗い植林に囲まれているので,陰気臭く,あまり神秘的とはいえません。「この池は,白蛇が棲むという伝説がある笹野神社の神池で,雨乞信仰の対象になっている」(『奈良県の山』より)そうですが,これではちょっともったいない気がします。

色づいた木々

S田さんのところにもどり,これから薊岳への尾根歩きです。これまでの植林の中の道とはちがい,頭上に青空が見えています。所々では展望があり,ふもとの集落が見えています。北に延びる伊勢辻山のなだらかな稜線が,これまた魅惑的です。「あれなら,MTB乗り乗りやなぁ」などと口走りながら,MTBを担いでいます。本当に,懲りない両人です。

急な斜面を登り,小ピークに出ます。ここからは展望はよくありませんが,あたりの木々は紅や黄に色づいています。ようやく,秋らしい山の雰囲気です。これから部分的にはMTBに乗れ,それだけでも小さな幸せを感じてしまいます。このころには,原チャリパワーのS田さんは,燃料も底をつき,ギブアップ寸前です。薊岳でランチタイムとしたかったのですが,止むを得ません。薊岳手前の鞍部(C)でランチタイムです。ところが,この鞍部の色づいた木立の間から,これまた色づいた薊岳が見え,なかなかナイスな景色です。あとでわかったことですが,薊岳山頂は展望はいいもののせまく,人が入れ替わり立ち替わり登ってくるので,ランチを摂るには向いていません。ですから,この鞍部でランチタイムにしたのは,結果としてはグッドな選択ということになりました。

  
色づいた尾根の木々 薊岳を望む
色づいた尾根の木々
薊岳を望む

風を避けながら,コンビニ弁当とミニチキンラーメンでランチです。もちろん,食後にはホットコーヒーをいただきます。温かい食べ物,飲み物がおいしい季節になりました。あたりの木を見回すと,葉のすっかり落ちた木もあり,山頂からこの尾根あたりでは晩秋から初冬の趣があります。落ち着いた雰囲気がいい感じです。

予想外の薊岳山頂

おなかが一杯になったところで,薊岳に向かってGO!あともう少しですが,尾根は急になり,岩場も出てきます。MTBを担いでいるだけに,登りにくいことこの上なし。手足四輪駆動で登り,MTBを引きずり上げ,山頂に向かいます。尾根が狭くなり,両サイドの斜面が切れ落ちています。落っこちると,すり傷だけではすみそうにありません。足元に注意しながら歩くものの,MTBが不意にまわりの木に引っかかるので,かなりヤバイ。

  
薊岳への岩場 薊岳山頂から国見山を望む
薊岳への岩場
薊岳山頂から国見山を望む

ようやく,小さなピークに登ると,そこには「薊岳雌岳」と書かれた標示板があります。ということは,目の前のピークが「薊岳雄岳」なのでしょう。ピークの方からはハイカーらしき人たちの声も聞こえてきます。最後のひと踏ん張りです。またもや急な岩場を,MTBを肩に登ります。そして,ようやく,薊岳山頂。思ったよりもせまく,三角点のない山頂は,あまり山頂らしい雰囲気がありません。尾根の一ピークといったところでしょうか。しかし,展望はよく,ほぼ360度が見渡せます。北には国見山から伊勢辻山,その奥には高見山も見えています。東には,明神岳から台高山脈の山々が見えています。南は,大台ケ原の山々でしょうか。モヤがなければ,もっと遠望はきいたはずです。かなり残念です。

さて,これから待望の下りです。さて,MTBで乗れるのは,どれだけでしょう。地形図で見ると,山頂直下は急斜面のようで,乗れそうにありません。実際,行ってみると,MTBで乗れるようなものではありません。急なうえに岩があちこちで顔を出しています。しばらくは,MTBを押しながらの下りですが,それもすぐに終了。極細尾根ですが,MTBに乗れます。左右が切れ落ちたガケのような斜面なので慎重に走ります。

ブナの林を下る

さらに下ると,今度は眼下に落ち葉のじゅうたんを広げた尾根が延びています。ヤッタネ!今日,初めての乗り乗り尾根に感激の二人です。早速,MTBで尾根を気持ちよくダウ〜ンヒル。う〜ん!これだよ,これ。この快感だよねぇ。これだから,MTBはやめられないっちゅうの。 左右には色づいたブナの木が残っていますが,季節としては初冬という感じです。でも,この雰囲気がいいのよねぇ。なだらかな尾根を気持ちよく下ったあとは,ちょこっと上り。そしてまた,気持ちよく尾根走り。薊岳への3時間の苦しい上りをすっかり忘れてしまって,お気楽なものです。ところが,いつものようにというか,写真を撮ったりするので,行程は遅々としてはかどらず。

  
薊岳からの尾根 その1 薊岳からの尾根 その2
薊岳からの尾根 その1
薊岳からの尾根 その2

それでも,徐々に,明神平が大きく見えるようになってくると,楽しかった尾根走りもフィナーレです。最後の上りでひと踏ん張り。前山山頂です。この山頂からは,明神平が一望できます。結局,薊岳から1時間。エアリアマップの標準タイムと同じです。ということは,またしても,歩きと同じ所要時間となってしまったわけです。MTBのアドバンテージや,何処へ。

  
前山から見た明神平 明神平スキー場跡
前山から見た明神平
明神平スキー場跡

広々明神平

明神平を東に,三ツ塚分岐(D)からは明神平を左手に見ながらダウンヒル再開です。元スキー場だったそうで,斜面はなだらか。MTBで気持ちよく下ります。明神岩を左手に見ると,今度は眼下に明神平の鞍部(E)が見えます。ログハウスの山荘,その横にはちょっと古めの天理大学の山小屋があります。広々とした開放的な鞍部では,2組のグループが憩っています。我々もここでコーヒータイムとしましょう。東屋に座り,温かいコーヒーをいただきます。少し肌寒くなり,ウインドブレーカーを着ていてちょうどいいぐらいです。でも,日中は半そででもいいぐらいの小春日和でした。天候に恵まれた今日の山行き。広々とした明神平を見ながらいただくコーヒーは格別です。ところが,これでHappyEndかと思いきや,そうはいきませんでした。

コーヒーをいただき,元気回復したところで,最後の下りです。地形図で見ると,急な下りになっているようですが,実際には九十九折になっているので,さほど急ではありません。路面さえよければ,MTBで乗車可能です。ガレ場ではMTBを押しますが,その他はこれまた快適ダウンヒルです。でも,ここでも,写真を撮りまくるので,遅々として進まず。ついには,あとから下山してきたカップルが怪訝そうに我々を見ながら追い越していきました。なんちゅうこっちゃ?!MTBで下っても,歩きより遅いとは!

しだいに悪くなる登山道

  
明神滝 登山道を下る
明神滝
登山道を下る

明神滝を過ぎ,色づいた木々がしだいに緑の木々に変わるあたり(F)から,道は荒れ気味になってきます。もちろん,MTBは乗車不能。荒れた山道は,倒木あり,岩場あり,ガレ場あり,崩落場ありです。それにしても,昔は,こんなに急な荒れた細い山道を延々と登って明神平へスキーに行っていたなんて,ビックリです。車で横付けできるスキー場にしか行ったことのないボクには,信じられません。昔の人は,スキーをするのも大変だったんですねぇ。

古い山荘を過ぎ,ガケ崩れでつぶれた山荘を過ぎると,道はさらに悪くなっています。先ほどのガケ崩れでこの迂回路ができたのでしょう。小川を何度か渡ると,ようやく林道が近くになってきます。そして,新しく切り倒した丸太が点在する個所を過ぎ,林道(G)へ。ここからMTBの活躍の場です。舗装路を一気にとばし,車(P)へ。途中で七滝八壺なる滝があったりしますが,今日はもう時間がないので残念ながらパス。

今日は,上りが長く,MTBの乗車率は山道では1/3といったところでしょうか。ただ,帰りの舗装路をすっ飛ばして帰れただけでも,1時間ほどの時間短縮ができたでしょう。それだけでもMTBの価値あり?距離としては短かったものの,薊岳から明神平までの尾根は,聞いていたとおりのすばらしい尾根でした。そこをMTBで快走できただけでも満足です。たまには,県外のお山もいいものですネ。

ところが,大変だったのは,これからの帰り道です。例の阪神高速松原線の工事通行止めのために大渋滞。行きは2時間半だった所要時間が,帰りは4時間もかかってしまいました。まさに,行きはよいよい,帰りは怖いでした。嗚呼無情。

 

9:30笹野神社  10:24古池辻  11:20大鏡山手前  12:10ランチタイム  13:15薊岳雌岳  13:25薊岳雄岳  14:25明神平  14:50コーヒータイム  15:35明神滝  16:00大又林道  16:25車



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