雪を踏み,露岩を越えて 明神山(2003.12.28)


  
P・@〜E
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再び,週末寒波!

先週に引き続き,週末寒波の到来です。スキー場は,この雪で大喜びですが,「寒いの・痛いの・シンドイの」大きらいなボクには,あまり喜ばしいことではありません。ただし,スノボーに行く時は別ですが…。ということで,今回も北部の山は避け,近場のお山に行くことにします。場所は,夢前町の明神湖を望む岩ピークです。ここは,S田さんが以前から目をつけていたというところで,「尾切」と呼ばれる岩場があります。ピークには,縦にスパッと切れて分かれたような二つの岩場があり,ふもとからもその様子は見てとれます。ただし,二つの大岩が凛と立っているそのピークは,登れるかどうかさえわかりません。

S田さんの最初の考えでは,明神山から尾根伝いに尾切に行くというルートでした。でも,まずは,その尾切とやらを一目見ようということになり,明神湖へ。雪が道路の脇に残り,なんだか,今日のルートは雪中行軍になりそう。防水,防寒の用意なんぞしてきていないので,チョット心配。でも,たいていの場合,車中での心配が結局は杞憂に終わるので,今日も大丈夫でしょう。

明神湖
菅生ダムの貯水池名“明神湖”は,播磨の名山,明神山(標高668m)の麓にあることにちなんで名づけられました。
明神山については,宝暦10年(1760年)に書かれた「播磨鑑」に『明神が嶽は播州の高山で,その姿が美しいので旅人は馬上よりかえり見,海ゆく人は船上より眺め尽くしました。昔,この山の頂上には嶽大明神がまつられていたので,明神が嶽と呼ばれています。しかし,山頂のお社は参拝するのに道も険しく不便なので中世に麓の神種というところに移しまつられました。』と記されています。
塩田温泉郷,前之庄辺りから明神山のたたずまいは,山々を従えて王者の風格を備えています。

明神湖の対岸から尾切を観察。なるほど,大きな岩がツインタワーのようにそそり立っています。あれを登るとなると…。雪もさることながら,ロッククライミングの心配もしなきゃあいけません。明神湖を回り,今度は直下に向かいます。道には,雪が積もっています。車のタイヤをスタッドレスに換えててよかった。上を見ながら,尾切の直下に。北の谷は,急すぎるので登れそうにありません。南の谷を見ると,谷沿いに道があります。こうなると,明神山に登って,こちらに下ってくるというのはまどろっこしい。明神山には登ったことがあるので,まずは,この尾切にアタックです。それから,どうするか考えましょう。

寒くて暗い谷道

ということで,雪の中に車をとめ,出発。日陰の谷には雪が残り,寒いですが,それもしばらくするとポカポカに。汗すら出てきます。道の脇には,炭焼き釜が今でも使えそうなほどきれいに原形を残しています。植林の中の明瞭な道ですが,ときどき倒木が行く手をさえぎります。左手を気にしながら進むものの,尾切は見えません。それでも,もうそろそろという谷から尾切を目指します。もちろん,道なんてありません。あるのは,動物的なカンだけです。手足四輪駆動で木々の間を登りますが,勾配が急なので,立ち木につかまらなければ登れません。MTBを持ってこなくてよかった!

登るにしたがって急になる斜面を,あえぎながら登ります。尾根が近くなったころ,見上げると大岩が現れます。これが,尾切?でも,チョット雰囲気が違うなぁ。でもでも,登ってみましょう。急な岩場を恐る恐る登ると,眼下には雪を残した尾根が見えます。S田さんもあえぎながら登っています。とりあえず,尾根に出て,現在地を確認しましょう。

尾切の398ピークへ

尾根に出ると,左手の大岩を巻くように踏み跡があります。こりゃあ,ラッキー!踏み後をたどり,大岩の上に。さらに尾根の先端に行くと,これはいかなこと!目の前に岩峰がそびえ立っています。その手前は切れ落ちた谷。ということは,今,我々がいるのは尾切のもう一つのピーク398です。動物的なカンが的中です。でも,もう一つのピークを見ると,残念ながらとても行けそうにありません。このピークから下ることすらできません。でもでも,一つだけでも登れたのでよしとしましょう。

  
ふもとから見る尾切 398ピークからの展望
ふもとから見る尾切
398ピークからの展望

あのもう一つのピークに登るなら,もっと西から尾根を登らなければなりません。それとも,ロッククライミングです。どちらにしても,今日はダメです。っていうか,ロッククライミングはいつまでたってもダメですが…。398ピークからの展望を心ゆくまで楽しんだあとは,尾根を戻りましょう。登ってきた地点から東を見ると,踏み跡があります。これはラッキー。やっぱり,尾根には道があるものですねぇ。

ビューポイント満載の尾根

やせた尾根を東に登ります。左手の斜面は,日陰で雪が残り,寒々としています。右手の斜面には,冬の太陽が降り注ぎ,落ち葉もふかふかで暖かそう。北斜面と南斜面では,これほどまでに違うものなんだ。当たり前のことですが,納得。ふと,左手を見ると,谷を隔てた向こうになだらかな岩尾根が見えます。行ってみたいなぁと思いながら見ていると,S田さんも同じことを考えていたようです。が,地形図で確認をしなかったばっかりに,行きそびれてしまいました。

尾根の正面に岩壁が迫ります。下から見る限り,岩壁は登れそうにありません。左手の北斜面は,雪が多いうえに急なので,これまた危険。ということは,右手に巻くしかありません。雪さえなければ,何とかなるでしょう。それに,踏み跡もあるし。そんなことを話しながら,岩壁に到着。やはり,左手に巻くことも,直登することも不可能です。右手は,木立もあり,踏み跡もあります。ふと見ると,その岩壁の根元に小さな洞窟があります。一人ぐらいなら,ビバークできそうです。ここで遭難すれば,どちらか一人は助かるでしょう。

右手に巻くと,大岩の上に出ます。ここからもいい眺めです。先ほどの尾切の岩峰も,明神湖もはっきりと見えています。その向こうには,夢前町と山崎町の町境の山々。ここも,尾切に負けないほどの展望です。その展望のよさのためか,二人とも,北へのなだらかな岩尾根の存在を忘れてしまっていました。展望を楽しんだあとは,656ピークを目指して,尾根を進みます。S田さんの現地調査によると,556ピークは「西の小明神」といわれているそうです。小明神といえば,明神山のすぐ北にあるピークが有名ですが,ここにも小明神があるようです。

なだらかな尾根道をのんびり進んでいると,右手のはるか向こうに冬の日を照り返した播磨灘が見えています。山から海が見えるというのは,珍しくはないのですが,楽しいものです。小明神のピークが迫ってくるあたりで,S田さんが,右手に岩尾根を発見。早速,オジャマすることに。岩尾根は狭いものの,かなり下まで続いているようです。もしかすると,この岩尾根で谷までずっと下ることができるかもしれません。今は時間がないので,これはいつの日にか。

  
大岩の根元のビバークポイント 雪の斜面を登る
大岩の根元のビバークポイント
雪の斜面を登る

苦労して登ったのに…小明神

岩尾根を楽しんだあとは,小明神への最後の上りです。近づくにつれて急になる尾根道は,ついには消滅。目の前には,ガケがあるのみ。こりゃあ,どうするだ?どうするったって,登るしかあるめぇ。ということで,Let's Go!幸い,ガケには木がまばらに生えています。その木をつかみながら登るしかありません。でも,もし,つかんだ木が折れると数mは滑落でしょう。足元とつかむ木に注意をはらいながら,じわりじわりと登ります。S田さんを見ると,岩を持ちながら登り出しています。と,その瞬間,ズズズ〜ッ!1mほど滑落。それだけですんで,やれやれです。木を頼りになんとか,ガケをクリアー。

ガケを上ると,小明神ピークはすぐです。小明神ピークは,木立に囲まれ,まったく展望はありません。黄黒のテープがあるのみです。あの急なガケを登ってきただけに,ちょっとガッカリです。ブ〜たれながら急な下りを下ります。落ち葉の急斜面を,木につかみながら下ると,尾根道はなだらかになっています。のんびりと尾根歩きを楽しみます。小さなピークがありますが,それも尾根歩きのアクセント程度です。

雪の斜面を手足四駆で

気ままな尾根歩きは,雪が出現するあたりから急変。斜度は増し,一面に雪が残っています。防水の靴じゃないので,冷たいガヤ。冷気も漂い,寒いガヤ。それでも,植林の中の尾根道の時はまだマシです。しだいに尾根には道がなくなり,目の前には雪原が。しかも,雪の下はゴロゴロの岩です。歩きにくいこと,この上なし。こんなところで,足をグネってしまっては,治りかけた足首が再起不能になってしまいます。ここは,慎重に慎重に。

手足四駆で雪のゴロゴロ急斜面をクリアー。一旦はなだらかになった尾根は,再び,急な植林の斜面へ。明神山山頂はこの上でしょうが,何せ,この斜面の急なこと。しかも,雪が積もっているので,滑って歩きにくい。木をつかみながら徐々に登ります。先ほどの冷気はどこへやら。メガネは曇り,もうすっかり汗だくです。山頂にいる人の声が近くに聞こえ,ついに明神山山頂へ。山頂には,三角点(三等三角点 点名明神山 667.9)があります。

  
人気スポットの明神山山頂 冬の日を受けて輝く播磨灘
人気スポットの明神山山頂
冬の日を受けて輝く播磨灘

人気スポットの明神山

山頂ではたくさんの人が憩っています。ほぼ,360度の展望がありますが,モヤッているためか,白っぽくなっています。それでも,家島諸島を浮かべた播磨灘が光り輝いています。明神山が船上の人から眺められたということが,納得できます。標高700m足らずの山ですが,この展望のよさが人気スポットの所以なのでしょう。

早速,ランチタイムです。暖かい冬の日をいっぱいに浴びながら,いつものようにコンビニ弁当&こうどん,食後には温かいコーヒーです。嗚呼,幸也。偶然お会いしたS田さんのお友だちと少しオシャベリをしたあと,下山にとりかかります。下山コースは,Aコースから莇野へ下るコースに決定。

遠い昔にしか明神山に来たことのないS田さんは,最初の急な下りにビックリ。でも,雪がなくてよかったよねぇ。これで雪があった日にゃあ,滑りまくり,コケまくりで,ドロドロです。ロープにつかまりながら,急斜面をクリアー。一旦,ゆるやかになったあと,再び,急斜面です。ここも,横着をしてロープにつかまりながらクリアー。案内板があります。

神種・夢やかた方面A・Bコース← 莇野・馬谷方面↑

ここは,予定通り莇野方面に進みましょう。いきなり細くて急な尾根です。本当にこれでいいのかなぁと思ってしまいます。さらに下っていると,再び,案内板の出現です。

−Aコース  「夢やかた」まで4.5km・100分 明神の滝  尾根半分,沢半分のすばらしいコースです!

期待外れの−Aコース

  
−Aコースの急な尾根下り 明神の滝
−Aコースの急な尾根下り
明神の滝

ここで最終決断です。Aコースの見晴らしのいい尾根道は捨てがたいですが,莇野コースは行ったことがないし,明神の滝っていうのも興味があります。ここは,予定通り莇野コースに行きましょう。「尾根半分,沢半分のすばらしいコースです!」って書いてるしね。でも,「−Aコース」って???

案内板通りに細い尾根をどんどん下っていますが,展望はほとんどありません。ただただ,歩いているだけで,かなり退屈。だから「−Aコース」なのでしょうか。尾根を下りきると,今度は小川沿いの暗い道です。こちらは,しばらく下ると,砂防ダム。その下に明神の滝が見えます。あまり高低差はありませんが,一枚岩を流れ落ちる滝は見事です。夏なら,この滝の下で水浴びをするのも楽しそうですし,修業をするのもまた一興なり。

再び,小川沿いに道へ。谷が広くなると,集落に出ます。その最初には,「かじかの里」があります。少し先には,夢やかたへの峠道があります。ここからは,車道をだらだらと40分ほど歩き,明神湖へ。そして,車へ。車から見上げる尾切は,やっぱりなかなかのスリルです。

  
かじかの里 尾切を映す明神湖
かじかの里
尾切を映す明神湖

 

9:55登山開始  10:28岩場ピーク  11:30西の小明神  12:10〜13:10明神山山頂  13:55明神滝  14:12かじかの里  14:55明神湖  


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