雪道散歩withSnowBoad 夜鷹山&峰山高原(2004.2.11)


  
P・@〜D
P・@〜D

快晴だ!雪遊びだ!

朝の天気予報では,近畿一円快晴だとか。こうなると,今シーズン初の雪遊びに行きたくなってしまいます。でも,スキー場へ行くには,混雑が気になります。いくら,スキー場に行く人が減ったとはいえ,雪の質も量も安定しているこの時期は,シーズンで最高の人手を記録する時期です。何もわざわざそんな時に,そんな所に行かなくっても…。ということで,近場で雪遊びが楽しめる峰山高原に行くことにしました。

10年ほど前は,「雪中ツーリング」と称して,雪の峰山高原をMTBで走っていましたが,近年は誰もつき合ってくれないので,雪の峰山高原は久しぶりです。アクセス路にはほとんど雪はありません。以前は,この道路にも雪がびっしりと残り,MTBで下るとスリル満点でした。今年は暖冬なのかなぁ。

雰囲気の変わった峰山高原

高原に上がると,新しくできたホテルが目につきます。さほど高い建物ではないのですが,それがかえって落ち着いた雰囲気を醸し出しています。駐車場には車がたくさんとまっていますが,雪遊びをしているファミリーは数組です。やはり,ここは大人が高原の四季を楽しむために来る所でしょうか。

ホテル前の広場からは,夜鷹山と雪が積もって白い帯になっている防火帯が見えます。う〜ん,今までに何度も行った暁晴山に行くよりは,まだ行ったことのない夜鷹山に行く方がおもしろそうだよなぁ。山頂からの展望もいいということだしね。よし!夜鷹山に行くぞ!時間があったら,林道からハイキング道に回ってあの雪の防火帯をスノボーで滑っちゃおう!

  
夜鷹山 ホテルリラクシアと雪の積もった防火帯
夜鷹山
ホテルリラクシアと雪の積もった防火帯

スノボーを持って

ゲート手前の林道入口(P)に車をとめ,雪道散歩の準備をします。とはいっても,スノボーの格好にリュックを背負うだけ。もちろん,スノボーも持って行きましょう。滑れなくっても,ランチタイムの時のベンチ代わりぐらいにはなるでしょう。それに,林道を下る時は,ソリの代わりになるかもしれないし。MTBとは違って,さほど重さがあるわけでもありませんし。でも,この峰山高原でクロカンスキーや山スキーを見ることはあっても,スノボーは見たことがありません。我ながら,こんなところを他の人に見られるとチョット…。

林道の入口には鍵のかかったゲートがあり,一般車は進入禁止です。林道は雪に覆われ,その雪に轍があるのは,作業用の車が通ったからなのでしょう。両脇の雪原にはシカやウサギの足跡が点々と続いています。空は青空,いい気分。やっぱり,こんなお手軽雪道散歩がいいですねぇ。吹雪の中をラッセルしながら山に登るというのは,ボクのPolicy?に反します。っていうか,ただ,ぐうたらなだけ。

チョット急な下りになったので,ここでスノボーの出番です。板の上に座り,レッツゴー!スノーボードならぬ,スノーボートです。でも,これがまたおもろい!短いながらも雪を楽しみ,黒岩滝の分岐点へ。  「黒岩の滝700M 仏岩400M⇒   峰山高原→  砥峰高原←」 ここから黒岩滝や仏岩に下る道があります。林道はこれから上りになります。スノボーを手に,とぼとぼ雪道を登ります。前方に見える雪の斜面では,突然の進入者に驚いたシカが走り去って行きます。振り返ると,遥か向こうに電波塔のある暁晴山山頂が見えています。

  
スノーボードをスノーボートに 夜鷹山登り口
スノーボードをスノーボートに
夜鷹山登り口

夜鷹山は植林の山

雪の林道は,登り切ると,今度は正面に夜鷹山が見えます。手前の斜面は幼木の植林帯ですが,その向こうは植林で黒く覆われています。それに,登り口は植林の中にあったはずですから,夜鷹山からのスノボーでのダウンヒルは無理なようです。あまり期待はしてなかったものの,チョットがっかり。

林道分岐点に到着。

林道峰山・太田池線起点 
この林道は幅員4.0m 延長3.2kmで,木材を運び出したり,森林を守り育てるための動脈です。次のことに十分注意して通行してください。
●スピードを落とし安全運転
●カーブは徐行,出合いがしらに注意
●落石・土砂崩れ・路肩に注意
●山火事注意
●タバコ・空き缶等ごみの投げ捨て禁止
     林道管理者 大河内町

右手の林道は,太田池に行く林道です。夜鷹山へは,左の林道を登ります。このあたりまで来ると,雪道には何台もの車の跡がついています。おそらく,砥峰高原の方からは進入できるのでしょう。雪の林道を登っていると,左手には谷があり,その向こうには見覚えのある斜面が。2年前のOL合宿の際に走ったところです。あの時は,最後のポストが見つけられなくて,くやしかったなぁ。

ふと見ると,テープがあちこちの木に付いています。害獣除けネットには,入口もあります。ここが夜鷹山へ登り口かな?でも,違うよなぁ。ずっと前に見た時は,もっと先の植林の中だったはず。でも,ここから登ると,幼木の植林帯を抜けて山頂へ直登できそう。でもでも,雪のある今日は,はっきりしないルートはとらない方がよさそうです。それに,夜鷹山だって初めてなんだから。ということで,正規の登山口へ向かいます。

夜鷹山へ

登山口(@)には,りっぱな標識があり,谷道の雪の上には先達の踏み跡もあります。数日前のもののようです。いざ出発という時に,ジープが林道を上がって来ました。やっぱり,この林道は一般車が入っているようです。だとすれば,ボクもここまで車で来れば楽チンだったのに…とまたもやぐうたらなことを考えてしまいます。

谷道の雪は締まっているものの,時々,雪面を踏み抜きズボッ!そのせいで,歩きにくい。尾根に登り,鞍部に下ると,山頂まで一気の登りです。スノーシューも持ってきているので,使ってみましょう。2度目のスノーシューなので靴に付けるだけで一思案。どうにか付けて,登ります。靴のかかとが落ちないように,ヒールリフターを起こして歩くと,少し歩きやすい。でも,スノーシューって,大きな下駄みたいなので,時々,反対側のスノーシューを踏みつけてしまいます。斜面を横切る時などは,度々です。やっぱり,慣れが必要なようですね。

倒木や落ち葉,枝などが雪面に落ちているので,下りをスノボーで降りることはできそうにありません。でも,これだけの傾斜なのでチョットもったいないなぁ。そんなことを考えながら,植林の中の硬く締まっている雪面にスノーシューのアイゼンをしっかり食い込ませながら登ります。先達の踏み跡は,登るにつれてあちこちに散らばっています。きっと,歩きやすそうな所を選んで登ったのでしょう。なかには,シカの足跡があったりもします。間違っても,こちらにつられないようにしなきゃあネ。

雪の夜鷹山山頂

しっかり汗をかき,尾根へ。尾根の雪は緩んでいるので,スノーシューでもときどきズボッと踏み抜いてしまいます。倒木や木の枝などがジャマをして歩きにくい。先達は,尾根の少し下を歩いています。でも,せっかくのスノーシューなので柔らかそうな雪面も歩いてみましょう。尾根をあちこち歩いていると,突如,丸太の展望台の出現です。山名プレートもいくつか下がっているので,夜鷹山山頂(A)でしょう。

  
夜鷹山山頂の展望台 夜鷹山山頂をスノボーで滑る
夜鷹山山頂の展望台
夜鷹山山頂をスノボーで滑る

その頂上展望は,頂上直下からうねうねと広く大きく波うつ杉の深林の,黒々とひろがる彼方に,目覚めるような緑の丘陵に囲まれた太田ノ池が,鏡のような水面を浮かべている風景だった。それを尾瀬の至仏から笠ガ岳へ縦走するみちの,お伽の園のようにまろやかな,尾根の草原に浮かぶカタフジ沼にたとえては少し大げさだろうか。
           (『兵庫の山やま 総集編』多田繁次)

誰もいない雪の山頂です。山頂からは,太田池が眼下に見え,その向こうには千ヶ峰を初めとする東播磨の山々が一望できます。北を見ると,千町ヶ峰が大きく見え,その向こうに段ヶ峰からダルガ峰のなだらかな山容が見えています。残念ながら西側は,大きくなった植林の木々に視界をさえぎられてしまっています。この展望台を建てた当時は360度の大パノラマが広がっていたことでしょう。時刻は13時。遅めのランチタイムとしましょう。今日は久しぶりのローソン弁当にこうどん,食後には温かいコーヒーです。満腹になったところで,記念撮影です。とはいっても,まともに写真を撮るだけではおもしろくない。ここはひとつ,スノボーで滑っている写真を撮ってみましょう。夜鷹山に登った人は多いでしょうが,この山頂でスノボーをした人はあまりいないでしょう。セルフタイマーでカシッ!

  
夜鷹山山頂から見る太田池 夜鷹山山頂から 千町ヶ峰・段ヶ峰・ダルガ峰
夜鷹山山頂から見る太田池
夜鷹山山頂から 千町ヶ峰・段ヶ峰・ダルガ峰

防火帯を滑るぞ〜

下山にとりかかります。下りは,スノーシューでは歩きにくいので,靴だけで下ります。思ったほどに滑ることはなく,快調に下り,登り口(@)へ。さて,これから,どうする〜。時間はまだありそうなので,林道を歩いて,高原の北にあるハイキングコースに入り,防火帯を目指しましょう。ということで,林道を進むこととします。この林道は,砥峰高原からの林道に出て,一宮方面に進みましょう。

雪の林道には,何台かの車によってしっかり轍ができています。歩くには,靴が雪面に沈まないので楽です。林道をスタコラサッサ,入口へ。入口にはゲートがありますが,鍵がかかった状態で破壊されています。だから,この林道を一般車が進入できたんだ。ゲートの脇を見ると,進入禁止の立札があります。ここからは,砥峰高原とは反対の左手に進みます。この林道は,一宮町に続く林道で,ここにも轍があちこちにあります。何も好き好んでこんな雪道を車で走る必要があるのかねぇ。スリップしたり,スタックしたりしたらどうするねん?!JAFでも来てくれないでしょう。

林道を歩くこと30分。防火帯を横切るハイキング道の入口(B)です。雪面を見ると,クロカン用スキーの跡があり,靴の跡もあります。しかも,新しい。1時間ほど前に通ったと思われるほどです。ハイキング道は,雪で覆われ,ハッキリとはしませんが,スキーの跡や足跡があるので,大丈夫です。雪道を歩くこと10分ほどで,雪原(C)に到着。ここが防火帯です。下を見ると,ホテルリラクシアが一望でき,右手には暁晴山が見えます。なかなかの展望です。

  
ハイキング道入口 防火帯を滑る
ハイキング道入口
防火帯を滑る

防火帯ダウンヒル〜!

この防火帯をMTBで下ったことはあるのですが,スノボーで下るのは初めてです。積雪量は数十cmといったところです,スキーと違って,スノボーはドリフトターンで滑ると,雪を掘り返すことは少ないので,滑るには支障はないでしょう。幅20mほどの防火帯はきれいな雪原です。そのなかで一筋の靴跡だけが点々と下っていますが,それ以外は何もありません。この雪原に,スノボーの華麗な?シュプールを刻みつけましょう。いざ,ダウンヒル〜!雪はシャーベット状になっていますが,凸凹はなく,勾配も思いのほかゆるやかなので,チョット物足りないぐらいです。下まで下りきると,雪はなくなり,草地が露出しています。このまま下るのももったいないので,登り返して,もう一度ダウンヒルを楽しみます。誰もいない雪原を滑るのって快感ですが,歩いて登るのがシンドイ。やっぱり,リフトかゴンドラが欲しい。

先ほどのハイキングコースは,防火帯の上部ですが,また登るのはしんどいので,このまま防火帯を下り,林を突き抜けてホテルに戻りましょう。雪のなくなった斜面(D)を下りますが,これがもう大変。この地域独特の黒く滑りやすい火山灰の斜面なので,滑ること,滑ること。しかも,あまりグリップのよくないスノボーのブーツときているので,そりゃあもう大変。木の枝をつかみながら,恐る恐る下ります。スノボーで下る方がよっぽど楽です。なんで,下まで雪が無いねん!

下りきると,今度は小川を渡り,急な雪の斜面を這うように上がります。上がりきると,何かの標識があり,左右に道らしいものがありますが,目指すホテルは正面。とにかく,林を突き進みましょう。こんなことができるのも,雪の時期だからこそです。雪が無きゃあ,ヤブヤブで大変なのでしょう。林の中の歩きやすい所を選んで進み,ホテル裏の谷へ。谷に架かる橋を渡ると,目の前にはテニスコートや体育館が見えます。やれやれ,下山です。

次回はアイゼンも試してみたい

今日は,出発が遅く,4時間ほどの雪道散歩となりましたが,それでもスノボーも楽しめ,満足でした。今回はスノーシューの練習もできましたが,アイゼンを使う機会はありませんでした。次回の雪遊びでは,アイゼンも試してみたいものです。

 

林道入口11:35  黒岩滝分岐点11:58  林道分岐点12:16  夜鷹山登り口12:25  夜鷹山山頂12:56  ランチタイム〜13:40  夜鷹山登り口13:54  ハイキング道入口14:25  防火帯14:35  ホテルテニスコート15:40


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