大展望の尾根道ライド 白髪岳・松尾山・音羽山(2004.9.12)


  
P・@〜J
P・@〜J

デカンショ節を生んだ,丹波篠山町は,周囲を300〜700mの山々に囲まれた盆地で,かつて栄えた城下町でもある。盆地をとりまく山々は,三岳や小金ヶ岳を主峰とする多紀アルプスがよく知られているが,町の西南にある白髪岳もまた,名山である。
山頂からの展望は雄大で,南に北摂の山群,西に播州の山々までも一望できる。山頂付近には露岩が多く,荒々しい風貌が魅力で,多紀アルプスと人気を二分している。

                   (『大阪周辺の山200』より)

真っ赤な彼岸花

以前,ナースバシに登った際に,「南に見える松尾山から音羽山への稜線がMTBで乗り乗りだ」とS田さんの言。今回は,その言葉を信用して音羽山へ行くことにします。といっても,withMTBなのでもう少し寄り道をしましょう。ということで,例によって?縦走コースを計画。まず,山南町と丹南町との町境の峠から町境尾根に沿って644ピークへ,そこから689ピークから白髪岳,少し戻って松尾山に向かい,音羽山から尾根を下ります。本日のハイライトは,白髪岳からの大展望と松尾山経由の尾根道ライドです。…あくまでも予定ですが。

大国寺近くの駐車場(P)に車をとめ,MTBで出発です。目指すは,山南町と丹南町との境にある峠です。車の少ない車道をのんびり走ります。左手には,これから登る予定の白髪岳・松尾山方面の山並みが見えています。道の脇には,真っ赤な彼岸花。まだまだ日中は暑いですが,季節は秋です。

大国寺
大化年間(645〜650),空体上人によって開設された古刹。本堂は和洋と唐様の折衷様式で,室町中期の重要な遺構として国の重要文化財に指定されている。堂内の仏像は藤原時代の秀作で,大日如来2体,阿弥陀如来座像,持国天像,多聞天像の5体は国の重要文化財に指定されている。これらの仏像は丹波茶まつりで一般に公開されている。
               (『丹波森の径 ガイドマップ』より)

  
ふもとから見る白髪岳方面 巨大キノコ その1
ふもとから見る白髪岳方面
巨大キノコ その1

町境尾根へ

さほど距離も勾配もない峠(@)に到着。S田さんは巡視路で登るつもりだったようですが,峠から少し下ったあたりに山道が延びています。町境尾根と少しはずれていますが,奥の方で右手に延びているのでしょう。行ってみましょう。

薄暗い植林の中ですが,はっきりとした道です。赤テープも所々にあり,おなじ目論見をたてた先人の足跡でしょう。足元を見ると,あちこちにキノコが生えています。食べれるかどうかはわかりませんが,こんな所にも秋を感じます。

山道はしだいに右に尾根に向かい,予想通り町境尾根へ。ここからは,地形図にもあるように急な上りになります。いつものように,道は九十九折りで標高を稼ぎます。急斜面につけられた山道は,路面こそきれいなものの,やはりシンドイ!MTBを肩によたよたと登りますが,すでに汗だく。田んぼ道の秋はどこへ行ってしまったのでしょう。真夏に逆戻り。

と,足元を見ると,なんだか得体の知れない巨大なキノコ。茶色のパンのような形ですが,近づくと強烈な異臭がします。ウ〜ン,これも秋なんだなぁ。MTBを肩に,再び,九十九折りの山道を登ります。

途中に穴ぼこがありますが,それが一体なんであるかは不明です。鉱山跡?自然にできた岩の割れ目?防空壕?脇には凹地もあるので,炭焼き釜跡?何でしょうねぇ。穴好きのS田さんは,穴に入って御満悦です。それって,なんだかなぁ〜。

つかの間の巡視路

穴ぼこをあとに九十九折りを登り続け,ようやく「火の用心」プレートへ。ここから巡視路に合流です。道はさら歩きやすくなり,巡視路のありがたみを実感できます。そして,本日一つ目の高圧線鉄塔(播磨中央線 NO114 平成13年6月)(A)へ。ここからは,北の展望が開けています。すぐ近くには,昨秋登ったナースバシとその東尾根がきれいに見えています。遠くは,もやのために白っぽくかすんでしまっています。残念!

谷を隔てて二つ目の鉄塔(NO115)が見えていますが,巡視路は尾根を巻いているようです。巡視路に従って,さらに尾根を登ります。尾根を登り切る手前から巡視路は左の尾根に向かっています。鉄塔に行っても先に進めないので,正面の尾根を登ることにします。ところが,正面の尾根には,これまでのような山道ではなく,木立のわずかな間を抜けるように踏み跡があるだけです。MTBを担いで登っている我々にすれば,一番イヤなパターンです。MTBのハンドルやペダル,ホイルなどが木立に絡みつき,もう大変です。無理に引っ張っても,しなやかな木の枝で跳ね返されるだけ。かといって,いちいち木の枝を取り除いていたのでは,日が暮れます。なんだかなぁ〜。

ようやく,木立の中を抜け,644ピーク手前の尾根の合流点へ。ここからは,道もはっきりしており,傾斜も少しはゆるやかになっています。そして,644ピークヘ。このピークは,木立に囲まれて展望が全くありません。四斗谷の方向を示すテープがあるだけです。展望も無いピークだから,注目度も低いのでしょう。

644ピークからは,MTBにまたがり,木立の間を抜ける木立スラロームです。少しの距離ですが,乗れるだけマシです。久しぶりのMTBの感触を楽しみ,再び,上りです。今度は689ピークを目指します。思ったよりも楽にピーク着。このピークには,左右の稜線に山道が延びていますが,白髪岳から松尾山への縦走路は,このピークを巻いています。

  
114鉄塔から見るナースバシ 縦走路の合流点 左689ピーク 右松尾山へ
114鉄塔から見るナースバシ
縦走路の合流点 左689ピーク 右松尾山へ

白髪岳直下の急登

689ピークからMTBに乗り,下ることにします。 白髪岳から松尾山へのルートは,このピークを巻いているので,訪れる人は稀なのでしょう。それでも明瞭な山道があるので,木立の間を強引にすり抜け,MTBで瞬時のダウンヒルを楽しみます。下りきると,一般ルートと合流(B)。見ると,689ピークへ向かう山道は,木でふさがれています。行っちゃダメルートのようです。少し先には,左手に水平道がありますが,ここもロープでふさがれています。この道はどこへ行くのでしょう。

白髪岳への急登を前に,MTBを担ぎ上げる意味はないということで,MTBは道の脇に駐輪。リュック一つで楽チンです。それにしても,この急登。岩場のうえに濡れているので,滑りやすいことこの上なし。脇に張られたロープを持って登ります。このうえ,MTBを担いで登るとなると,大変どころか,危険だったかもしれません。でも,思えば,数年前,この急な道を雪の時期にMTBを担いで下ったんだよねぇ。MTBを肩に雪で滑りながら,ロープを頼りに下ったことが,鮮明に思い出されます。今思えば,危ないがやぁ。

  
白髪岳直下の急登 白髪岳山頂にて
白髪岳直下の急登
白髪岳山頂にて

大展望の白髪岳

ロープにつかまりながら,ようやく,山頂(C)へ。長細い山頂は岩だらけ。南の方に三角点(二等三角点 点名白髪岳 721.8)があります。展望は360度ですが,遠くはかすんでいるので,ちょっと残念。それでも,さえぎるもののない360度の展望は気持ちのいいものです。しかも,ハイカーが少ない。人気のある山のようですが,静かな山頂です。しかし,ランチタイムに近づくと,何組ものハイカーが上がってきます。やはり,この大パノラマをランチのおかずにしたいのは誰しもが思うところのようです。

真夏を思わせる強い日差しを避けて,木陰でランチです。S田さんは,おなかの調子が悪いということで,時期外れの鍋焼きうどんを食しています。おなかには優しいのかもしれませんが,脱水症状になりそうです。と,東の山道からハイカーが上がってきます。聞くと,先ほどの急登の手前のロープを張った山道から登ってきたとか。これはいいことを聞きました。東のルートから下ることにしましょう。

ランチを終え,出発です。少し下ったところに岩場があります。上に立つと,白髪岳直下の岩場を登るハイカーがはっきりと見えます。高度感もあり,絶好の展望ポイントです。ランチにもよさそうです。この東ルートは,ここのほかにもうひとつ展望岩場があります。この岩場からは,松尾山が丸見え。こちらも絶好の展望ポイントです。こんな展望ポイントがあるというのに,どうしてロープで閉鎖していたのでしょう。もしかすると,この先の水平道が一人しか通れない極細山道だからでしょうか。

MTBで快走

展望ポイントに気をよくして,正規ルートに復帰。MTBにまたがり,目指すは松尾山だぎゃぁ〜!689ピークを巻く山道は,MTBで走れますが,片斜面のうえに狭い。ちょっと危険な香り!でも,おもろい!そして,689ピークを巻き,尾根へ。尾根にはきれいな山道がありますが,右手からユンボで削られたような無粋な作業道が上がってきています。しばらくは,このユンボ道と併走です。ユンボで削られた山道は,所々,無くなりかけています。尾根からは,振り返ると白髪岳。行く手には,松尾山。なかなかの眺めです。

  
ユンボ道から見る白髪岳 ユンボ道から見る松尾山
ユンボ道から見る白髪岳
ユンボ道から見る松尾山

ユンボ道の終点からは,再び,山道へ。ササが目立つようになると,松尾山への最後の上りです。ところが,この地点を間違ったばかりに,松尾山に行きたくなかったS田さんもいつの間にか松尾山へ。急な上りを登りきると,広場になっている松尾山山頂(D)です。

松尾山には「高仙寺山」という別称があるように,南矢代に下っている松尾山高仙寺が大正10年までここにあった。最盛期には七間四面の本堂をはじめ,阿弥陀堂,不動堂,勝軍地蔵堂,鐘楼,その下に26坊があり,江戸中期にはなお8院を数えたという。開基は法道仙人,大化元年(645)という。
天正年間に明智軍と戦った高仙寺城があった。
松尾山と呼ばれるのは山城の秦氏ゆかりの松尾大社の松尾の名に関わる山で,この地にも秦氏の一族が定住していた。また,鉄(金属)に詳しい法道仙人の名が出れば,松尾山が鉄山だったかもしれない。

                 (『丹波森の径 ガイドマップ』より)

全く展望のない山頂で,三角点もありません。しばし休憩のあと,東に下る山道を行きます。MTBでも十分に楽しめる山道は,暗い植林の中に延びています。所々,丸木階段があるところを見ると,遊歩道として整備されていたのかもしれません。

  
松尾山山頂 巨大キノコ その2
松尾山山頂
巨大キノコ その2

音羽山へ

そして,下りきった地点が,地形図の破線ルートとの合流点です。もう少し下ると,今度は5本の山道が分岐する大分岐点(E)です。道標やプレート,木のベンチまであり,この山域の要所といったところです。ただ,地形図の破線と実際の山道とは少し違うような。北には文保寺に向かう道。南には,松尾山を巻いて住山に向かう道。ここでひと思案。「火の用心」は尾根の続きに向かってあります。もうひとつの「火の用心」は,右手に下っています。尾根をさらに進み,巡視路を忠実に辿るという手もありますが,音羽山に向かうことを優先して,右手に下っている山道を進みましょう。

  
山中の大分岐点 音羽山の三角点にて
山中の大分岐点
音羽山の三角点にて

このあたりも暗い植林の中の道。展望もなく,歩きには楽しくもない道でしょうが,MTBでは極楽です。「火の用心」に導かれながら,音羽山を目指します。小さなアップダウンを過ぎ,少し登り返すと音羽山(F)です。三角点(三等三角点 点名音羽 530.5)はあるものの,展望の全くない,あまりピークらしくない山頂です。展望なら,音羽山のすぐ東にある高圧線鉄塔の方がすばらしい。この鉄塔からは,篠山の町や太平三山からの西尾根,三嶽をはじめとする多紀連山などが一望できます。鉄塔の続く南尾根もなだらかな稜線を描いています。

  
音羽山直下の鉄塔から 台風で折れた木をくぐって
音羽山直下の鉄塔から
台風で折れた木をくぐる

突然,「大沢ロマンの森」出現!

さて,最後の下りにとりかかりますか。音羽山から下りきって,小さなアップダウンを越えると,火とぼし山(G)です。ここで突然,道標が。「大沢城址 佐幾城址」 あとでわかったのですが,この山から「大沢ロマンの森」の領域に入るようです。ですから,階段も丸木のものですし,道もよく整備されています。ただ,丸木階段はMTBで下るにはちょっと大変。せめて,階段の脇にも道をつけてほしいものです。

火とぼし山から下りきると,今度は巡視路との分岐点です。右に行けば,巡視路です。見ると,台風の影響もあってか,倒木や枯れ枝が山道をふさいでいます。これでは,巡視路を下るのもイヤです。しかも,S田さんのおなかの調子がいまだよくならず,いつ自爆してもおかしくない調子だとか。前例があるだけに,聞き流すわけにはいきません。左の大沢城址を目指して,遊歩道を行きましょう。

少し行くと大沢城址(H)ですが,展望はなく,これといって見所はありません。中央に木柱があり,その周りに曲輪跡があるのみ。ちょっとガッカリ。大沢城址を過ぎると,今度は切り開き沿いの下りです。九十九折の急な下りは,MTBで下ることができません。悔しいことに,MTBを押しながらの下りです。

切り開きの急な下りを終えると,丸太階段の遊歩道をMTBで強引に下ります。そして,下りきったところが禄庄城址(I)です。ここからは南の展望が少し開けているだけです。これまたガッカリ。ここからは,道標に従って八幡神社に向かいます。丸太階段の九十九折の下りは,MTBに乗れず。暗い植林の中を下りきると,林道に飛び出します。案内板によると,この林道からも火とぼし山に行けるとか。それにしても,この「大沢ロマンの森」ってどうよ?展望ポイントがほとんどなく,ただただ暗い植林の中を行くだけです。しかも,見所の城址だって,曲輪があるだけ。MTBなら乗れるところもあるので,それなりにおもしろいかもしれませんが,歩きだとどうだかねぇ。

  
巨大キノコ その3 大沢ロマンの森の遊歩道
巨大キノコ その3
大沢ロマンの森の遊歩道

大沢ロマンの森
この森は戦国時代に,大沢城を中心として砦や館が築かれ,いくさに明け暮れたつわものどもの夢の跡を偲ぶことができます。
昔から大沢の人たちとかかわりの多い,親しまれた森といえます。そのため,尾根筋にアカマツの森が見られるほかは,ヒノキやスギの林が広がっています。
春にはツツジなどの花が咲き,夏にはセミやチョウが現れ,アオゲラも訪れます。
展望台からは,篠山の町も見ることができます。

                  兵庫県・丹南町・(社)兵庫県森と緑の公社
●八幡神社〜奥の院広場〜火とぼし山展望台 片道1.0km(約1時間)
●八幡神社〜奥の院広場〜佐幾山城址展望台 片道1.6km(約1時間30分)
●八幡神社〜禄庄城址展望台 片道0.5km(約30分)
●八幡神社〜禄庄城址展望台〜火とぼし山展望台〜奥の院広場〜八幡神社 約3.0km(約3時間)

  
「大沢ロマンの森」の案内図
「大沢ロマンの森」の案内図

八幡神社(J)は歴史のある神社のようで,境内には古木の幹が祭られています。大沢の集落に入ると,中学校の体育祭の閉会式の声が聞こえてきます。「丹〇中魂を…」まるで,戦時中の「大和魂」の発想です。歴史から何ら学ぶことのない者は,どこにもいるようです。悲しいことです。否,これが教育者の弁だけに,それだけで済まされないかもしれません。

あとは,彼岸花のきれいな田園地帯をのんびり走り,駐車場へ。今日もいい日でした。メデタシ,メデタシ。


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