山頂は巨大アンテナの摩天楼 宝台山(2004.10.2)


  
P・@〜B
P・@〜B

舗装路をGO!

相生の西を車で走っているといつも気になる山があります。宝台山です。というより,宝台山からあちこちに延びる高圧線と点在するの鉄塔。しかも,その鉄塔のある尾根がなんとも魅力的です。つまり,MTBで乗り乗り尾根のように「見える」のです。今日は,昼間ではスッキリしない天気でしたが,ようやく青空が見え始め,外遊びにいい天気になりました。昼からですので,時間が限られています。こんな時にこそ,宝台山です。

昼過ぎに家を出て,宝台山のふもとの若狭野に到着。公民館の駐車場に車をとめようかと思ったのですが,宝台山へ上るNTT管理道は,まだこの先。車をとめるスペースがあるかどうかはわかりませんが,とりあえず,管理道まで行ってみましょう。

陣屋跡から管理道に向かいます。大きく右に曲がると,正面には管理道のゲート(P)が見えます。その右を見ると,車1台分のスペースがあります。これは好都合ということで,車をとめ,MTBの準備です。今日は,あまり荷物がないので小さなリュックで出発です。ゲートは,低く,脇にはポールが立っているだけなので,そのポールの間を抜けて管理道に入ることができます。管理道はアスファルト舗装なので,MTBで登るには楽チンです。道の脇を見ると,ハギの花が。秋なんやねぇ〜と思ってはみるものの,すでに汗がふき出し,真夏と何ら変わりがありません。そういえば,昨日も真夏日だったとか。これって,10月になっても,残暑っていうのでしょうか。

  
ふもとから見る宝台山 NTT管理道入口
ふもとから見る宝台山
NTT管理道入口

上り始めると,すぐに「火の用心」があり,鉄塔があります。その上の小ピークには,NHKの鉄塔もあるようです。管理道は山腹に沿って,うねうねと曲がりくねっていますが,右手を見ると,ふもとの田園風景とその向うに見える荒山とその連山が逆光にシルエットとなって浮かび上がっています。その田畑ですが,よく見ると,ところどころピンクに色づいている所があります。おそらくコスモス畑なのでしょう。実りの時期を迎えた黄金色の田んぼ。すでに刈り終えて,新しい緑の芽が出て緑色に見える田んぼ。そして,稲刈りが終わったばかりの黒っぽい田んぼ。田畑がパッチワークのようです。

巡視路は何処へ?

左に大きく曲がると,前方に送電線が見えます。あの送電線の巡視路で一旦北に下り,その西の送電線の巡視路で宝台山に登り返すというのもアリかも。「火の用心」を見落とさないようにしましょう。管理道は,高圧線をくぐりますが,「火の用心」はありません。少し登ると,右手の谷の向うに鉄塔が見えてます。なるほど,この管理道で次の鉄塔まで行くのか。ところが,左手にも鉄塔が見えるものの,「火の用心」はありません。ということは,この巡視路は,必ず「火の用心」があるとは限らないようです。

行く手に見える鉄塔を目指し,MTBで進みます。近づくと,鉄塔の手前にアンテナが。関西セルラーのアンテナ(@)です。山頂だけでなく,こんな所にもアンテナがあるんだ。宝台山,アンテナ多しです。写真を撮ったりしていると,ローダーが登ってきました。「山頂はまだ先やね。しんどいなぁ」と言いながらも,その口ぶりとは逆に軽やかなペダリングですいすいと登って行ってしまいました。

  
中腹にある関西セルラーの中継所
中腹にある関西セルラーの中継所

管理道を少し上ったところに,鉄塔へ行く巡視路があります。「火の用心」はありませんが,きれいな道なので間違いはないでしょう。行ってみましょう。幅の広い巡視路ですが,クモの巣が多い。枝で払いながら進むと,すぐに鉄塔に到着。さて,この先の巡視路は?と探すものの,道らしいものはありますが,倒木とクモの巣で行く気がしません。あちこち探すものの,結局,まともな巡視路は見当たらず。しかたなく,宝台山山頂を目指して,管理道を上ります。

しばらく進むと,勾配はゆるやかになりますが,路面は未舗装です。距離にして200mほど?しかありませんが,この道をロードレーサーで走るのはチョット勇気が要りそうです。先ほどのローダー氏は,どうしたのでしょうか。MTBの出番に気を良くして進むと,左手の木立の切れ間から,宝台山山頂のアンテナと赤白鉄塔が見えています。あと少しだぁ〜。と,先ほどの鉄塔の巡視路が気になり,右手の斜面を見ながら進むもの,道らしいものは見えず。結局,さっきの鉄塔の下にあった倒木でふさがれていた道が巡視路だったのでしょうか。

三角点は?

再び,管理道は舗装路になり,大きく右手に曲がると,山頂はもうすぐです。宝台山は,山頂といっても,巨大アンテナだらけなので,どこが山頂だか。NTTをはじめ,DDI,J−PHONE。兵庫県宝台山中継所というアンテナもあります。宝台山の山頂が,アンテナを設置するのに好条件が揃っているポイントなのでしょうが,こんなにもたくさんのアンテナがあると,山の上という感じがしません。ここだけが工場地帯の中って感じです。展望は,モヤのために遠くまでは見えませんが,北にある小野豆高原がなだらかな稜線を描いています。

  
巨大アンテナ群 宝台山の三角点
巨大アンテナ群
宝台山の三角点

山名プレートもないようなので,せめて三角点だけでも探しましょう。地形図によると,NTTの東側ピークです。どれどれ。ガケを登り,イバラをかき分け,ピークらしいところへ。おや?あるハズの三角点がありません。???そういえば,点の記だとこのアンテナの南の方にあったよな。ガケから降り,下の段にあるアンテナ付近を調べますがありません。あれ???この上のピークかなぁ。登ってみると,巡視路はありますが,三角点はありません。それでもシダの中を歩くと,あったのはNTTのコンクリート杭。ん???地形図を見直すと,やっぱりさっきのNTTの東の小ピークです。再び,イバラをかき分け,小ピークへ。ありまへんがな。少し下ったところを見ると,木の切れ目があります。近寄ってみると,三角点(二等三角点 点名若狭野 379.0)(A)がありました。三角点って,必ずしもピークにあるとは限らないんですねぇ。

乗り乗りの巡視路

このあと,アンテナ巡りをしたり,北に下る巡視路を偵察したり。こちらの巡視路は路面はきれいだし,勾配もゆるやか。MTBに乗り乗りです。ここを下ると…また登らなあかんガヤ。時間がないので,今日は見るだけ。NTTのアアンテナに戻り,南の小ピークから巡視路に入ります。見た目は,地形図からの想像通りの極楽尾根道です。先日の台風の影響もあまりないようで,倒木もちらほらだけ。行くぞ〜!

  
宝台山山頂から見る相生の街と天下台山 白く光る千種川
宝台山山頂から見る相生の街と天下台山
白く光る千種川

なだらかなピークを過ぎると,急な下りになります。左手には,相生の街が見え,その向うには,天下台山。正面には,千種川の川面が白く光っています。モヤっているのが残念です。小刻みにスイッチバックを繰り返しながら,鞍部へ。いったん,林の中の道になり,少し登り返しますが,再び,乗車可能です。結局,この短い上りだけが乗れなかっただけで,下りきるまで乗り乗り状態でした。

  
巡視路を下る 綿がし状態のクモの巣除去マシーン2号
巡視路を下る
綿がし状態のクモの巣除去マシーン2号

一つ目の鉄塔に出ると,再び,展望が開け,気分爽快。急な下りを下り終え,林の中へ。林の中は,落ち葉や枯れ枝,時には倒木もあったりで,決してMTBで快走とはいかないものの,強引に乗ったままで下れます。MTBが壊れないかという心配もありますが,まぁいいかぁ。二つ目の鉄塔に出ても,ほとんど展望はなし。ただ,このころになると,MTBのハンドルに取り付けたクモの巣除去マシーン2号は,綿がし状態。おかげで今回は,ほとんどクモの巣にひっかからず,メデタシ,メデタシ。

最後は,地形図では等高線の狭くなっている下りです。ところが,ここも斜めに下るように道がつけてあり,MTBに乗って下ることができます。これはうれしい誤算。気分よく下りきり,やがて竹林へ。竹林の向うは畑のようです。倒れた竹を越え,竹林(B)を出ると,「火の用心」があり,なにやら数字の書いたプレートも立っています。畑と思ったところは,墓地です。頭上には,2本の高圧線がはしり,振り返ると鉄塔が尾根にそびえています。短かった巡視路ですが,ほぼ乗車率100%。上りも舗装路で楽チン。今度は,北に延びる巡視路や地形図にある西の破線ルートも下ってみたいものです。空気も澄んでいると,展望も楽しめそうです。次回に期待です。

  
下山口の竹林 浅野陣屋跡
下山口の竹林
浅野陣屋跡

浅野陣屋跡(相生市若狭野町若狭野)
陣屋とは,江戸時代の小藩で,城郭のない大名や旗本の居所をいいます。
寛文11年(1671),赤穂藩士浅野長直の孫,浅野長恒が分家したことにはじまり,長恒は江戸幕府直参の旗本となり,若狭野に陣屋を構え,若狭野十二ヶ村三千石の知行がみとめられました。これが若狭野陣屋の始まりです。
陣屋は,三千石の旗本宅としては豪荘で,1600平方メートルの敷地内に本宅(6室)内庭のほか,門・倉庫・馬屋・武器庫などがありました。
現在,札座(藩札をつくったころ)の建物であった法界庵と那波野西法寺に移築された陣屋門が残っています。

                        相生市教育委員会

 

管理道ゲート13:48  関西セルラー塔14:11  宝台山山頂14:39  巡視路入口15:32  巡視路出口15:59  


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