展望岩山をグルリと周回 古法華(2005.1.30)


  
P・@〜L
P・@〜L

またもや超近場のお山へ

最近は,寄る年波に勝てず?めっきり寒さに弱くなり,以前はよく行っていた北摂にもご無沙汰です。今日も今日とて,雪雲を避け,近場の低山でハイキングです。コースは,加西市の人気スポット善防山と笠松山です。でも,その二山だけでは物足りないので,古法華の南尾根をたどって帰ることにしましょう。しかも,善防山からは牧場コースで下ると,これまた未知のルートでワクワクです。今日も楽しいハイキングになりそうです。が,S田さんはこのルートを聞くや,いきなり泣きを入れてきます。まぁ,そんなに心配することはないんじゃないの?熊野神社から三角点経由で下りるルート以外は…。

いつものようにMaxValuで弁当の買出し。善防山の東尾根は店からもはっきりと見えます。いつ見ても,気持ちのいい岩尾根です。さて,登リ口は…と探すものの,一般ルートの郵便局前には車をとめるところがありません。ということは,南の小学校から登るしかないのかなぁ。畑の脇の空き地(P)に車をとめ,出発です。

富士山って?

養護学校の前を通り,第一村人発見!いつものようにS田さんは「何なさってるんですかぁ〜?」「エヘへへヘェ〜」「善防山へは,どこから登ればいいんでしょう」「登リ口は…」ということで,登り口を確認。バブル期に開発され,今は荒地となっている別荘地を登り,登リ口のプレートを発見。「第2登リ口★★★★」ということは,第1登リ口はやはり郵便局前でしょうか。

林の中の狭い道ですが,明瞭です。おそらく,元旦にはたくさんの人がこの道を通ってすぐ上の岩尾根に登り,初日の出を見るのでしょう。ちなみに,この上の岩尾根は富士山と呼ばれているらしい。それにしても,日本人というのは,どうして,富士という名前を付けたがるのでしょうか。〇〇富士なんてのは日本中いたる所にあり,腐るほどどころかもう腐っています。でも,ここのようにそのものズバリ!「富士山」と命名された山は少ないかもネ。

東尾根までの距離はそれほどありませんが,林を抜けるといきなりの急登の連続になります。ロープが設置してあるほどですが,それでも靴が滑るので大変です。日の出前の暗い時にこんな所を登って初日の出を見るなんて,ちょっと無理かもねぇ。

展望の善防山東尾根

ロープを頼りにようやく急登を上りきり,後ろをふり向くと,一気に視界が開けます。はるかに続く田畑,その向うには六甲の山並がうっすらと浮かんで見えます。頭上には冬晴れの青空。気温は低いものの,急登で温まった身体には尾根を吹く風が気持ちいい。やっぱり,播磨の低山はいいねぇ。

グリップのいい東尾根(@)を登ります。右手の岩尾根を見ると,飛び出した岩が見えます。あそこにも行ってみたいなぁ。正面を見ると,一気に上る岩の斜面です。実際に歩くと,見た目ほどの急斜面ではありませんが,それでも体が温まります。岩場を右に左に道がついています。ふり返ると,北の笠形山から東の小野丘陵,南の加古川の山々と180度の展望です。ふもとの田畑からは,幾筋もの煙が立ち上っています。あれはいったい,何の煙なのでしょう。

  
善防山東尾根 善防山山頂にて
善防山東尾根
善防山山頂にて

善防山山頂

急な岩の斜面を登りきると,牧場コースとの分岐点です。第二頂上とよばれるピークはすぐ上です。第二頂上からはとんがり岩への道があるようですが,これから先,どれだけの時間がかかるかわからないので,今は素通り。ちょっと残念です。残り少ない後ろ髪を引かれる思いで,第二頂上をあとに,林の中を通って第一頂上へ。

善防山山頂(A)です。あたりは,城址らしく,曲輪跡が幾重にもあります。山頂は木立ちのためにそれほど展望はよくありませんが,登頂記念のプレートがいくつもぶら下がっています。なかには,俳句もあります。人それぞれに山の楽しみ方があるものです。妙に感心。

善防山
善防山は標高251mの低山ですが,手軽に岩山登山の雰囲気を味わうことができる山としてハイカーに人気があります。山頂へと続く尾根筋は眺望も良く,特に東尾根から播州平野を一望することができ,天気の良い日には遠く明石海峡大橋や淡路島などを望むことが出来ます。
         
(『北条鉄道沿線散策マップ第3弾』加西市観光協会)

山躑躅 峰まで続く 岩の肌   つち末智彦

城址の案内板があるので読んでみましょう。どぉ〜れ,どれ?

善防山城跡
この山上には赤松義則の八男,則繁が城を築いていたが嘉吉の乱(1441)に落城した。則繁の軍勢は地形を利用し全山の岩肌に油を含んだ「竹の皮」を敷き詰めた。敵は滑って攻められないと思ったが,敵はその竹の皮に火を放ち炎に包まれた山名勢の大軍の前にあっけなく落城した。
この合戦は凄まじかったのであろう。明治初期まで白骨体が木の葉の下に眠っていたという。

          
姫路歴史山の会

S田さんによると,このテの話はよくある話なんだそうです。でも,己が敷き詰めた竹の皮で炎に包まれたなんて,間抜けもいいところです。そんな間抜けな話がどこにでもあるって,江戸時代の播磨地方の殿様はア〇ばっかりやったんかいなぁ。まるで自爆行為です。?…自爆…?!誰かさんといっしょや!

天を突くピーク群

山頂をあとに,下りにとりかかります。すぐに丸岩があります。当然の如く,よじ登り,記念撮影。この丸岩の上に立つと,これから予定のルートが一目で見渡せます。幾重にも岩尾根が延び,鋭く天を突くピークが魅惑的です。

  
丸岩で一休み 善防山から下った岩場
丸岩で一休み
善防山から下った岩場

丸岩をあとにさらに下ると,今度は南側に大岩壁が見えてきます。このあたりは,右を向いても,左を見ても,岩場だらけ。写真を何枚撮ってもそのスケールと迫力,スリルを伝えることはできません。

下りきった所が,南尾根との分岐点です。ここからは北に下山ルートもあります。つり橋(B)は正面に進んですぐです。

吊り橋
自然公園東侵入路に,高さ約15mのV字型の切通しがあり,その上に幅1m,長さ約20mの吊り橋が架かっています。人が通ると結構揺れるためスリル満点です。吊り橋を北へ渡った所の橋の下約5mの断壁に50cmぐらいの小さな磨崖仏が彫ってあります。中世後期に製作されたと思われる地蔵坐像です。よく見ないとわかりませんので,よーく探してみてください。
         (前出マップより)

つり橋は狭い切通しの上を渡り,正面の岩場には鎖がかけられています。勾配はあるものの,乾いた岩場はグリップがいいので歩きやすい。しかも,凝灰岩でできているので,さらにグリップがいい。鎖を使うほどのことはないが,せっかくなので使いましょう。気分よく尾根道を進みます。

NHK大河ドラマ「武蔵」ロケ地
平成15年2月4日自然公園の吊り橋を渡ったところの尾根において,平成15年NHK大河ドラマ「武蔵」の撮影ロケが行われました。武蔵役の市川海老蔵(当時新之助)外約50人のスタッフにより,武蔵が比叡の山々を歩く場面が撮影されました。アトリエ館の東側には撮影を記念した石碑が建っています。
         (前出マップより)

右手の採石場からは,重機の音が聞こえてきます。日曜日なのに,お仕事かな?

長石採石場
北条鉄道沿線から眺めると白い断崖のそそり立つ山が見えます。長石の採石場です。長石は加工に適した凝灰岩で,古墳時代から採掘が行われ,古墳の石棺や石仏,五輪塔など多くの石造品が作られ,高砂の竜山石,当市の高室石等とともに播磨地方に花開いた石造文化を生み出しました。今も主に建設資材用として採石が続いています。
         
(前出マップより)

左手を見ると,採石場跡があります。以前,ここを歩いた時は,あの採石場跡の岩壁で岩登りの練習をしていましたが,今日もその岩壁の上で数人のグループがいます。おそらく,岩登りの練習をしているのでしょう。それにしても,あんな垂直な岩壁をどうやって登るんでしょうかねぇ。アマガエルやないっちゅうの!

笠松山展望台

細い稜線をたどる尾根道は,展望抜群!笠形山も見え,その手前には加西の街も見えています。左手には幾重にも重なった岩尾根と鋭鋒が見え,この山が人気スポットである所以も納得できます。これでも300m足らずの標高しかないのですから,不思議です。

尾根道が急になると,笠松山山頂はすぐです。山頂(C)には,展望台があり,360度の展望が楽しめます。西には明神山,北には笠形山,東は小野丘陵,南は播磨灘も見えています。三角点(三等三角点 点名法華山 244.4)はその展望台の下にひっそりとあります。

笠松山展望台
標高244mの笠松山の山頂にある展望台です。アトリエ館からは,わずか15分ぐらいで登ることが出来ます。360°の大パノラマを満喫することが出来ます。これだけ短時間で登れ,眺望の良い展望台も珍しいのではないでしょうか。展望台からは,東屋や吊り橋,善防山,ダム湖,熊野神社等と遊歩道で結ばれています。
          
(前出マップより)

  
笠松山へ 熊野神社
笠松山へ
熊野神社

展望台をあとに,西に向かいます。熊野神社の標識があるので,それに従います。ここからは,さほど展望はなく,木立ちの間をぬうようにして尾根道を進みます。展望がない代わりにアップダウンが少ないので楽チンです。見所のない道はさっさと通り過ぎてしまいましょう。スタコラサッサと先を進みます。そして,熊野神社分岐点の214ピーク(D)。というより,道なりに進めば,熊野神社に下ってしまいます。

コンクリート造りの熊野神社は,正月の祭事があったと思われる跡がありますが,今はひっそりとしています。善防山から笠松山でよく見かけるハイカーも,ここまでは足を延ばさないようです。

熊野神社
標高201mの権現山山頂に南面して建っています。祭神は伊邪那美神です。拝殿の礎石や狛犬,手水鉢や灯篭など多くの加工石材が使われていますが,このような山頂に運び上げたのは,厚い信仰によるものでしょうか。社殿裏には,熊野神社古墳があり,石室が露出しています。加西市でもっとも高い所に位置する古墳です。
     
(前出マップより)

ちょっとアドベンチャー

熊野神社を見物し,再び,分岐点214ピークに戻ります。これからが未知のルートです。尾根には薄い踏み跡はありますが,道というものではありません。ウ〜ン,三角点まで行けるかなぁ。まぁ,とりあえず,行ける所まで行ってみましょう。と,いつものノリです。そして,これまたいつものようにS田さんがブーたれています。これまた,いつものノリってところです。

今日はMTBを持っていないので,少々のヤブでもOKです。柴の枝だって払い除ければ,問題なし。ただ,ノイバラのトゲは強敵です。思ったほどのヤブもなく,次のピークへ。ここから北に下らなければなりません。ちょっと行き過ぎたので引き返し,北の尾根を探します。ヤブの中に踏み跡らしいものがあり,そのずっと向うには尾根らしいものも見えています。ここから下るドォ〜!

しばらくの間は踏み跡ははっきりしていますが,尾根に下りきると踏み跡らしいものはありません。岩山につきもののシダのジャングルです。しかも,倒木があちこちにあり,こりゃまぁ大変ダギャ!ですが,もう引き返すことはできません。前進あるのみ!進め!進め!GO!GO!GO!

道さえしっかりしていれば,MTBで乗り乗りの尾根なんだけどねぇ。もったいないなぁ。と,アドベンチャーな状況になっても,考えることはこんなこと。話の中身もこんなこと。なんだかなぁ。

三角点からは山道あり

シダジャングルをかき分け,倒木を越え,ノイバラに引っかかりながら,ようやく三角点ピークに近づきます。しだいにはっきりとした道になり,小さなピーク(E)に三角点(四等三角点 点名剣坂山 178.6)を発見!このピークから西の車道に下る踏み跡を探しますが,それらしいものはありません。あるのは,手前の谷に下る急坂のみ。これで下るしかないのかなぁ。

  
点名剣坂山 妙源寺
点名剣坂山
妙源寺

落ち葉の急坂を滑るように下りきると,はっきりとした道が現れます。この道がいったい何のためにあるのかはわかりませんが,下山ルートであることは確かでしょう。九十九折りの山道を下りきると,鞍部です。剣坂山の三角点の点の記では,この右手の谷から登るようになっていたようですが,正面にピークがあるので行ってみましょう。できれば,このまま稜線をたどって北の車道に下りてもいいかな。

正面ピークにもはっきりとした尾根道はあり,歩くには問題なし。ピークを下りかけると,右手に切り開きがあります。行ってみると,林道の終点ぽい。さらに下ると,今度は石像が。S田さんによると,お墓だとか。おや?さらに下ると,今度は西国だか四国だか霊場巡りのお手軽バージョンの登場です。下にはお寺らしい屋根も。あれれ,もう下っちゃったのかぁ。車道まで稜線を行きたかったのになぁ。

妙源寺

ついでだからお寺の見物もしましょう。お寺(F)は手入れがよく行き届いており,境内にはゴミ一つ落ちていません。ゴミまみれの人間が2人落ちているだけ?です。山門脇には,結界石があります。ニンニクはダメということですが,昨夜,ギョウザを食したボクはニンニクの臭いが漂っているはず。こんな場合はどうなるのでしょう。ニンニクの臭いのする人間もダメとか。それにしても,何でニンニクがこうも嫌われるのかねぇ。ヒルといって,平安の時代から薬草として珍重されていたんじゃないの?

妙源寺
その昔行基菩薩が阿弥陀像を刻み小堂に安置したことに始まると伝えられています。手入れされた白砂の庭は美しく,屋根の吹き替え時に降ろされた宝珠露盤や大きな鬼瓦などを見ることが出来ます。また,鍾堂の毅々しい彫刻は見事です。山門前の石垣や堀などは,どこか城郭の雰囲気さえ漂っているかのようです。
         (前出マップより)

妙源寺結界石
妙源寺山門前の石段の右側にあります。家型石棺の内側に「不許入菫酒」と彫り込んでいます。ここから先は,ニンニクと酒の持込みを許さないと示した結界石と呼ばれるものです。桃山〜江戸時代初期の製作と言われています。結界石は禅宗のお寺の門前などでよく見かけますが,石棺を利用している例は稀です。
         (前出マップより)

手入れの行き届いた境内をあとに,車道に向かいます。ついでに左の竹林の中を抜けましょう。ところが,この竹林もよく手入れがなされ,下草は一切生えていません。これまでに何十回となく通ったであろう車道の脇にこんな清楚なお寺があったとは,ビックリクリクリです。

ブラブラお散歩気分

お相撲さんの墓を見ながら車道を歩きます。加西クリーンセンターの前を通り,剣坂山のふもとのため池へ。ランチタイムなので,この池のほとりで日向ぼっこをしながらランチにしましょう。水面に映る剣坂山を見ながらランチです。もちろん,食後には温かいコーヒーも。日が出ると暖かいものの,吹く風はまだまだ冷たい。春はまだ先のようです。

ランチを終え,車道をブラブラ歩きます。田んぼのあぜにも花はなし。一面枯れ色の田畑は味気ないものです。中山町に入ると,中山苦労堂という妙な標識が目に入ります。

中山苦労堂
山裾の田畑の中にある石祀です。昔,今日の都から一人のお姫様がお供の侍とともに落ちのびてきましたが,旅の疲れと気苦労により,この地に倒れ亡くなってしまいました。その遺骸を葬り塚としたのがこの苦労堂とのことです。そのお供の侍は,その後当地に住み着き,代々この苦労堂を守り続けてきたと伝えられています。また,昔からイボとりに霊験があると信仰を受けています。
     (前出マップより)

さらに,大柳町に入ると,道の脇に地蔵堂があります。

大柳町地蔵堂
堂内には三体の地蔵菩薩を安置しています。大きな地蔵像の台石には,施主念仏請中,右の石仏には,安政4年(1857)の銘があります。堂周辺には3つの石室に石仏が集められ,左端の石室には,弘法大師,不動明王,聖観音菩薩,その右隣の石室には,四国霊場19番札所立江寺の地蔵菩薩と弘法大師像でしょうか。
     (前出マップより)

地蔵堂を過ぎると,目指す三角点ピークが左手に見えてきます。さて,どこから登るかだなぁ。それらしいところを探すものの,見つかりません。山すそに沿って探しながら歩きますが,登り始めるとすぐにヤブヤブです。前回は,この斜面を下ったのですが,どこをどう下ったのか,今となっては忘却の彼方です。というより,その時はただただヤブを下ったので,同じルートを登るのは無理っぽい。やっぱり,三角点の点の記にあったように,南の池の脇から登るしかないようです。

三角点ピークへ

山すそを回りこんで,南にある小原新新池へ。道の脇(G)にはテープがあり,点の記にあるルートを示しています。それでも,少し登ると,ヤブっぽくなり,もう適当に木の間を登るしかありません。このあたりの道さえ整備できれば,この南尾根ももっと人気が出るんでしょうがねぇ。

ヤブを強引に突破し,岩の斜面に出ると,下界が一望できます。冬の太陽を照り返す小原新新池,西には山の間から姫路セントラルパークの大観覧車の一部が見えています。低木の間を抜け,三角点ピークに向かいます。急登ですが,ヤブがないので登り出しよりは楽です。ふり返り展望を楽しみながら登ると,三角点ピーク(H)です。ここには三角点(四等三角点 点名夕陽ケ丘 227.6)はありますが,立ち木のために展望は360度とはいきません。足元を見ると,古法華キャンプ場や駐車場が見え,そこにいる人と話ができるような気さえします。

古法華自然公園
面積約150haの広大な自然公園です。公園内には,石彫アトリエ館や古法華石仏,吊り橋,善防山城址,キャンプ場,フィールドアスレチック,笠松山展望台,ダム湖など見所も豊富で,それらを結ぶように遊歩道が整備されています。また,春は桜や山ツツジなどの花々や新緑が美しく,秋は紅葉の名所として多くの人が訪れます。
         (前出マップより)

古法華キャンプ場
自然公園入口からすぐのところにキャンプ場が整備されています。テントサイトやテーブル,バーベキューサイトなどが設けてあります。付近には芝生広場やアスレチック遊具,小川などもあり,春から秋にかけて多くの利用客で賑わいます。利用料は無料ですが,事前に加西市施設公社への申し込みが必要です。
         (前出マップより)

善防山まで縦走するゾォ

展望を楽しんだあとは,尾根を東に縦走です。見ると,南北に切れ落ちた尾根には,大小のピークが幾重にも突き上げ,岩場も多いので,笠松山・善防山のコースに負けなほどの迫力があります。しかも,尾根には低木が所々にある程度なので,展望を楽しみながら歩くことができます。こんなにいいコースがどうして一般ルートにならないのか不思議なぐらいです。しかも,何年か前には『岳人』でも紹介され,全国的に有名になったはずなのに…。

小さなアップダウンを繰り返しながら,尾根を縦走します。しだいに近づいてくるダム湖。南には,法華山やアンテナのある大神峯?などが見えています。しばらくすると,足元に古びた有刺鉄線が見えてきます。南の谷を見ると,なにやらヘンな建物が。屋根近くまで掘り下げ,半地下の倉庫のような建物です。S田さんによると,火薬庫だとか。爆発しても爆風が上にだけしかいかないようにしているのかな?

  
火薬庫? 善防山西尾根
火薬庫?
善防山西尾根

有刺鉄線に沿って尾根を歩くと,正面にピークが迫ってきます。そのピークの左には岩尾根が派生しています。前回は,この岩尾根に寄ったのですが,今回は先があるのでパス。チョット残念です。それにしても,岩尾根があちこちにありますねぇ。しかも,そんなに危険じゃない。お気楽に岩場歩きが楽しめます。

あちこちにある岩場で岩場歩きを楽しみながら,154の先の鞍部を目指します。鞍部近くになると,下草が茂るようになり,シダがいっぱい。展望もなくなり,急な下りになります。そして,下りきった鞍部(I)が林道の終点です。この鞍部には朽ちた丸木階段があり,遊歩道になっていたようです。見ると,正面のピークに向かっています。前回は,もっと北の地点に下ったのですが,その時はかなりヤブっぽかった記憶があります。今回は,遊歩道を登るので,楽チンです。

  
鞍部の遊歩道から岩場へ
鞍部の遊歩道から岩場へ

遊歩道から岩場に出ると,展望を楽しみながら適当にルート選択。ふと左手を見ると,北にある岩場のやせ尾根にハイカーがいます。我々に気づいたのか,手を振っています。いつ見ても,スリル満点の岩尾根です。あの岩尾根を回って下る周回ルートがあるようです。縦走の際は,あの岩尾根を通るよりもこちらの尾根を通る方が賢明のようです。

未知の牧場コースへ

稜線に出ると,善防山への分岐点はすぐです。道も一般ルートになり,歩きやすくなってきます。それでも,あちこちに岩場はあり,展望には事欠きません。善防山からの岩の斜面が右手に見えるようになると,もう分岐点(J)。東に上り返して,善防山に向かいます。善防山にはハイカーが1名。先を急ぐ我々は,善防山をさっさと過ぎ,牧場コースとの分岐点(K)へ。さてこれから,未知のルートです。

  
牧場コースの岩場
牧場コースの岩場

岩場の急な下りを下ると,右手の谷に牧舎が見えてきます。と,同時に,それらしい臭いも風に乗ってきます。それでも,岩場の明るい尾根道なので,よしとしましょう。牧場ルートの尾根道は,鞍部(L)から北に下っています。牧場への道もあるのかもしれませんが,探す気もなし。東の三角点ピークにも行ってみたい気もしますが,ヤブっぽいうえに時間切れということで,今日は素直に下山することにします。

鞍部からの下山ルートは,MTBでも乗車できるほどよく整備された快適山道です。木立に囲まれ,展望がないのが残念です。そして,林道の終点へ。その終点から鎖ゲートはすぐです。鎖をまぎ,無事下山。

今日は,岩場歩きを堪能できました。もちろん,展望もよく,ご機嫌です。未知のルートでのプチヤブ漕ぎもあり,適度に変化に富んだルートでした。やっぱり,播州の山はいいッスねぇ。

 

第2登リ口 8:50    東尾根9:00   善防山山頂9:25    吊り橋9:50   笠松山10:25   熊野神社10:50    剣坂山11:30   妙源寺11:45    ランチタイム12:25〜   夕陽ケ丘登リ口13:10   善防山15:20    鞍部15:45


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