兵庫県bPに初登頂! 唐船山(2005.2.27)


  
P・@〜E〜C〜G・H
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標高19m!へ

今週も週末は強い冬型の気圧配置だとか。当然のことながら?寒さに弱い2人のおっさんは,wihtMTBで南のお山へ。播磨灘沿岸の低山は,岩山が多く,しかもこの時期は晴れていることが多い。やわらかな春の陽射しを受けながらの山歩きは楽しいものです。

今回の目標は,播磨灘沿岸というより海岸にあるコブといった趣の山,唐船山です。標高は,19m!先日の神戸新聞によると兵庫県で一番低い山だとか。まずは,この唐船山が目標です。でも,ここだけでは10分もかかりません。少し離れていますが,坂越尾崎遊歩道が坂越から尾崎までの山並みに設けられています。この遊歩道は,以前からチェックを入れていた山域です。標高200mほどの山並みがゆるやかに続き,稜線はMTBで乗り乗りでしょう。ただし,丸木階段があるので,これが曲者です。

チョット寄り道

坂越トンネルを出た広場(P)に車を置き,MTBで出発!目指すは,唐船山!でも,チョットその前に坂越大泊鉱山跡を見物しましょう。アース製薬の工場を過ぎると,鉱山跡があります。入口にはチェーンが張られ,立ち入ると鉱業法によって罰せられるとか。ウ〜ン,そんな法律あったのかぁ〜!ということで,これからの記録は妄想ということにして…。

  
播磨灘に浮かぶ家島群島 坂越大泊鉱山の想像図?錆びたトロッコ
播磨灘に浮かぶ家島群島
坂越大泊鉱山の想像図?錆びたトロッコ

チェーンを抜けると,コンクリートの車道が上っています。路面を見ると,タイヤの跡があり,今でもこの道を通る車があるようです。いったい,何のために?車道を上がると,鉱石を積み出すような施設があります。今では,廃船置き場になっているようです。さらに車道を上ると,今度は左手にトロッコの車庫?があります。線路も残り,トロッコが何台も放置されています。車道を横切って,トロッコ道は奥に続いています。奥にある崩落したガケあたりから鉱石を運び出していたのでしょう。ちなみに,この鉱山から産出した金鉱石は,高品位だったそうですが,採取量は少なかったようです。結局,ズリらしい箇所は見つからず,鉱山跡の探検ははかなく終了。

妄想を終え,海沿いの道を進みます。海沿いといっても,平坦ではなく,岬のように突き出たところはアップダウンになっており,湾のような所だけが平坦になっています。これは,海沿いの道の常識?左手に丸山キャンプ場,海の向こうには家島群島が見えています。春の陽を銀色に照り返した海面には養殖のいかだが並び,その間をぬって漁船が行き交っています。播磨灘らしい風景です。

福祉施設への看板(@)を見て,車道を上ります。登るにつれて広がっていく展望に気をよくしながら,ペダルを回します。あたりは,別荘地として開発されていたようですが,建物はなく,造成だけで終わってしまったようです。これもバブル景気の夢の跡でしょうか。播磨灘を見下ろすロケーションと南向きの温暖な斜面は別荘地にふさわしいと思えるのですが…。

遊歩道へ

坂越尾崎遊歩道の入口(A)には絵地図があります。どぉ〜れっと!おやっ?!遊歩道は,坂越だけじゃなく,尾崎への向かう道もあるんだ。つまり,Y字型に遊歩道があるというわけです。ふむふむ,なぁ〜るほどっと!ほな,行くでぇ。

初めの10mほどはMTBで乗車可能ですが,すぐにコンクリートの丸太階段に。急なうえに,階段の脇はガレているので,下りでもMTBは乗車不能。坂越から縦走しなくてよかったかも。階段は急なだけに,少し登るとどんどん展望はよくなります。そして,本日の目標,唐船山が赤穂海浜公園の端っこにポツン。山というよりも,木が茂っていうだけという感じです。あれが,兵庫県bPの山かぁ。でも,これから,どんどん遠ざかるよなぁ。何でやねん!

どんどん広がる展望を楽しみながら,急な階段を登ります。と,前からハイカーが。やはり,この遊歩道は地元の人たちのお散歩コースになっているようです。このお手軽さと展望ですから,お散歩にピッタリですよね。

急な階段を終え,MTBで少し進むと,東屋のある209.8ピーク(B)です。ベンチからは,播磨灘が一望でき,御津山脈も見えています。せっかくなので,三角点を探しましょう。最上部の林の中に三角点(二等三角点 点名尾崎 209.78)を発見。

MTBで快走!

この三角点ピークからも丸太階段がありますが,傾斜はゆるやかなのでMTBでも乗り乗り。目論見どおりの尾根道に思わず笑みがこぼれます。遊歩道を快走…ですが,道の脇にはベンチとタバコの吸殻入れがあちこちにあります。ベンチはともかく,吸殻入れとは…。きっと,喫煙全盛期に設置されたのでしょう。それに,赤穂は塩で有名なのでJTの協力があったのでしょう。「今日も元気だ,タバコがうまい!」

MTBで快適に進むと,またもや前方にピークが。192ピークです。その手前の小ピークに着くと,土塁が延々とあります。海側を見ると,アース製薬の工場に続いているようです。稜線の土塁はというと,目の前の197ピークへ。なんじゃ〜,こりゃあ!?

  
ナゾの土塁と古びた標識 小豆島をバックに赤穂海浜公園と唐船山
ナゾの土塁と古びた標識
小豆島をバックに赤穂海浜公園と唐船山

192ピークからもMTB乗り乗り。丸太階段もありますが,階段の脇を抜けると,何とか乗車可能です。足元に播磨灘を見下ろしながらのMTBは,気分爽快!明るい春の日差しに,ペダルも軽やかです。やっぱり,播磨灘沿岸の低山はいいねぇ。今度は,御津山脈縦走やねぇ,S田さん。

  
坂越湾をバックに尾根を快走 眼下に千種川と尼子山
坂越湾をバックに尾根を快走
眼下に千種川と尼子山

気分よく306ピーク(C)へ。このピークから尾崎に下る遊歩道が西に下っています。チョット見ると,あまり人が歩いていないよう。とりあえず,目指すは坂越ですから,このまま稜線を北に下りましょう。今度は左手に千種川が見え,その向こうには尼子山が見えています。先ほどまでの播磨灘とは違った趣の景色に感動。海も見えるし,山も見えるし,川も見える。低山とは思えない,大パノラマです。

  
階段もなんのその 尾根を快走
階段もなんのその 尾根を快走

同じ兵庫県なのに…

あいかわらず,丸木階段はあるものの,脇をすり抜けることができるので,MTBでもOK!上り返しだって,さほど高度差があるわけじゃないので,問題なし。そして,ランチタイムとなったので,東屋(D)でランチとしましょう。いつものようにMaxValuで買ったお弁当ですが,今日はヒレカツ弁当です。これにこうどんは多すぎるので,とん汁を食することに。それにしても,相生のMaxValuには,玉子を求めて長蛇の列ができてたなぁ。バナナを買い求める人も多かったような。相生の人は,玉子とバナナが大好きなのでしょうか?まさかねぇ。

ランチの途中で,S田さんが無線で交信。交信相手は兵庫県のbQ三室山に登っているとか。三室山は雪が深く,時には胸までのラッセルを強いられ,登頂は無理っぽいそうです。今,ランチを食している我々の東屋には,春の日がたっぷりと降り注ぎ,もう春です。同じ兵庫県ですが,ずいぶん違うものです。

尾崎に行くドォ〜

ランチを終え,お腹一杯になったところで,坂越に向かいます。まずは,三角点ピークへ。急な階段を下り,少し登り返すと,三角点(四等三角点 点名坂越 151.42)(E)です。さて,これから坂越…。チョット待てよ。このまま坂越に下っても,あまり乗車できそうにないなぁ。それに,車で唐船山に行くというのもチョット…。S田さんと協議の結果,一旦,306ピークに引き返して,そこから尾崎に向かう遊歩道を行きましょう。

話が決まればGO!同じ道を引き返すため写真を撮らないので,MTBをかっ飛ばし,306ピーク(C)へ。306ピークから遊歩道へ。草が茂っていたり,倒木があったりと,やはりあまり利用されていないようです。展望のいい急斜面の九十九折りの道に出ると,千種川の流れや赤穂の街,御鷹台山が一望できます。これまでとは違った景色が広がっています。これはヒットです。ただし,急なうえに九十九折なので,MTBにはほとんど乗れません。残念!

ナゾの多い遊歩道

急斜面の九十九折を終えると,左手の斜面を横切るように遊歩道が合流しています。309ピーク手前の鞍部にあった遊歩道なのでしょう。この遊歩道を利用する人は多いようで,よく整備されています。ところが,この道の横にも土塁があります。???ところが,?はまだ他にもあったのです。

  
306ピークからの九十九折
306ピークからの九十九折

なだらかになった尾根道を快走していると,右手に東屋。その奥の林に入ると,石組みがあります。石室のような石組みは,炭焼き釜跡にしては大きすぎるし,作業小屋なら石組みの必要はないし…。ナゾです。しかも,そのナゾはその先でさらに深まることに…。東屋を過ぎると,今度は曲輪跡のような段があります。その先には,段々畑としか思えないような段が続いています。ということは,さっきの石組みは住居跡?この山頂付近に集落があったってか?!わざわざこんなところで畑作をしなくても,他に場所はあったでしょう。さてさて…???それにしても,このあたりはMTB乗り乗りの極楽尾根道です。

  
ナゾの石組み 極楽尾根道で調子に乗ってると…
ナゾの石組み
極楽尾根道で調子に乗ってると…

なだらかなピークを過ぎ,急な下りになります。目の前には土ガケが見え,遊歩道のすぐ脇でガケが切れ落ちています。ガレた遊歩道には丸木階段が続き,とてもMTBで下ることはできません。せっかくの下りだというのに…残念!

ガケを見ながら下りきった鞍部(F)から尾根道を探しますが,見当たりません。丸木階段も採土場の中を下っています。しばらく,あたりをウロウロ。稜線をたどる道を探しますが,MTBで行けそうな道は見当たりません。これから唐船山にも行く予定なので,ここはあっさりあきらめて遊歩道で下山することに。下山口には遊歩道の絵地図があり,ここが遊歩道の登リ口のようです。あきらめてよかったね。ところで,この採土場の入口(G)で土塁に関する記述を発見。どうやら,境界を示すものだったようです。

元禄の坂越・尾崎山境界の石(土)塁。
江戸時代の1695年(元禄8年)に尾崎村と坂越村が山境の争論を起こし,百十余年後の1809年(文化6年)に解決した。当時の境界を示す石(土)塁と推定される山境石が遊歩道沿いに現存している。

目指せbP

遊歩道を後に,bPの唐船山を目指して,町の中を走り,海浜公園へ。ここはMTBは進入禁止ということで,唐船山に行けないことが判明。海浜公園を回って唐船山のある千種川河口へ。遠くから見ると,やっぱり,単なるこんもりとした森です。さすがは兵庫県のbP!

堤防の突き当たりから上っている登山道を歩くこと,数分。待望の唐船山山頂(H)です。山頂は,なだらかな草地になっており,なぜかスピーカーがあります。足を踏み鳴らすと,ドンドンという響きが聞こえてきます。海側に出ると,ガケになっています。家島群島だけでなく,小豆島も見えています。その先には,急な草地を横切るようにシングルトラックが下っています。ここをMTBで下ると,スリル満点や〜!GO!GO!GO!右手のガケに気をつけながら,気分よく下ります。下りきったところは,海水浴場です。もちろん,この時期は営業していませんが,夏にはたくさんの海水浴客が来るのでしょう。登り数分,下り数十秒の唐船山でした。

  
唐船山山頂を走る 唐船山からプチダウンヒル
唐船山山頂を走る
唐船山からプチダウンヒル

県内一低い山、魅力たっぷり 赤穂の唐船山
 兵庫県内一低い山が赤穂市の千種川河口にある。標高一九メートルの「唐船山(からせんやま)」。よく晴れた日には、平らに開けた山頂から家島群島や小豆島を望むことができ、市民やハイカーには絶景ポイントとして知られる。赤穂市内の有志でつくる「唐船組」が広くPRしよう―と、緑化や美化活動などを展開している。(斎藤雅志)
 唐船山は、日本の低山ランキングでは十九位。ちなみに、日本一低いのは大阪市の天保山で、標高四・五メートル。
 唐船山は昔、唐の船が宝物を積んだまま沈没。その上に、土砂がたい積して次第に島になったといわれ、今では地続きになっている。頂上で足踏みすると「ドン、ドン」と聞こえるため船の内部に反響しているとの言い伝えがあり、歴史ロマンにあふれている。
 郷土史に詳しい地元の廣土(こうど)寺住職、廣山堯道(ぎょうどう)さん(80)によると、幕末のころまで頂上のほこらに水神が祭られ、参拝者らでにぎわったという。廣山さんは「塩田開発の成功を祈願したのではないか」と話す。
 「唐船組」は昨年四月、この山に愛着を持つ赤穂市内の会社役員らで結成。新しい名所にしよう―と、フォーラムを開くなどしている。
 山中には、クロマツ、クスノキ、クヌギ、ヤマザクラなど約三十種類の植物を確認。塩害で枯れたものも少なくなく、メンバーは緑化に取り組んでいくことも決めた。植物の名前を書いた板の取り付けもする。
 十月には、登山道を歩きながら、草刈りやごみ拾いなどをするイベントを開催。参加した市民ら約五十人に、クロマツの松ぼっくりから種を取り出してもらい、三月に予定する次回のハイキングで植える。
 唐船組事務局は「県内一の低さをPRしたい。市外の人も山頂からの絶景をぜひ見にきてください」と呼びかけている。

                   (神戸新聞webより)

このあとは,千種川の左岸をたどり,坂越の町へ。石畳の車道を通り,車をとめた広場へ。今日の山行きも天気に恵まれ,MTBの乗車率も高く,展望もよく,メデタシ,メデタシでした。

何が起こるやらわからない それが人間世界である。
しかし 季節は正しく間違いなく順序よくやってくる。
やがて 立春が近いことである。

 

出発9:35  坂越大泊鉱山跡9:45  坂越尾崎遊歩道入口10:25  209三角点ピーク10:52  192ピーク11:35  ランチタイム12:00〜12:30  151三角点ピーク12:40  306ピーク12:55  下山13:45  唐船山14:15


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