秘境スノーハイキングU 青ヶ丸(2005.4.24)


  
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今週も秘境へ

先週の仏ノ尾から見た青ヶ丸に魅かれて,今週は青ヶ丸に行くことに決定!天気予報では近畿各地は太陽マークがならび,絶好の山行き日和のようです。気温も先週同様,20度近くになり,登り出すと汗をかくでしょうが,山頂ではのんびりできそうです。

さて,その青ヶ丸ですが,登るルートは決まっていません。というより,道がないので,積雪期限定のルートがいくつか考えられます。まず,仏ノ尾から稜線をたどる。2つ目は,東の尾根から。3つ目は,西の尾根から。さて,どうする?仏ノ尾からのピストンは,時間がかかるし,先週仏ノ尾に行ったところだから続けて同じ所には行きたくない。となれば,西の尾根から行ってみるかぁ。

ならば,広留の開拓地から林道を利用するのが近そう。そのあとは,橋を渡って尾根に取りつき,そこから西尾根に向かう。それとも,橋の手前にある林道で,西尾根近くに行き,川を渡って西尾根に取りつく。あるいは,林道の終点からブナ林の尾根を登る。さてさて,どうしたものか。それは行ってからのお楽しみとしましょう。そもそも,広留の開拓地の除雪ができてなかったりして。

広留は春

6時に家を出て,目指すは広留開拓地。戸倉峠で天然水を入れ,八東ふる里の森に向かいます。R29脇には,八東ふる里の森の看板とともに扇ノ山登山口の表示もあります。まるで,ここから扇ノ山に登れそうですが,ふる里の森が登山口という意味なのでしょうねぇ。R29から谷間の道をどんどん奥に進みます。右手には「大滝」という標識もありますが,広留の開拓地はさらに奥。道路標識があり,右手に下る道が見えます。狭い道で,関係者以外は立入禁止というような意味の警告もあります。でも,これまでに何回も立ち入ったことはありますが,注意されたことはありません。この日も,帰りに作業中の人に出会ったのですが,「そこらにとめてもらってもいいですよ」という返事。作業に支障がないようにという意味の警告なのでしょう。

  
開拓地から見る扇ノ山と青ヶ丸
開拓地から見る扇ノ山と青ヶ丸

開拓地の最奥に行きますが,道に雪のかたまりがあるので,あっさりとギブアップ。なにせ,先週のあの石っころ程度で壊れるような車ですから,雪でもどんなことになるやら。完全にGエスクードのクロカン性能を信用せず。たんなる普通車です。道の脇に車をとめ,スノーハイキングの用意です。スノーシューをリュックにくくりつけ,スパッツ,アイゼンをリュックに。肩にはスノボーを担ぎ,準備完了!いざ出発!

畑の奥から延びる林道は雪で真っ白です。車をとめた所から100mほどでこれですから,あそこで車をとめてよかったのかも。雪は10cm以上あり,スノボーの靴では滑って歩きにくい。早速,アイゼン&スパッツの登場です。アイゼンを着けると,グリップが格段によくなり,歩きやすい。しかもスパッツも着けているので,多少の水や泥でも問題なし。行く手には青ヶ丸が木立の間から見え隠れしています。見ると,こちらの斜面はすっかり雪がとけ,ササの緑が目立ちます。でも,北斜面にまわりこむと雪の斜面になっているのでしょう。まさか,1週間でとけることはないでしょう。

雪の林道をだらだらと歩きます。ザクザクのザラメ雪なので,歩きにくい。雪面には反対からやって来たであろう2人分の足跡がついています。昨日のもののようです。林道の斜面を見ると,木のまわりの雪だけがとけ,穴が開いています。これを「根明け」というとか。その木々の枝には新緑が見え,林の中の所どころにコブシの白い花も見えます。新緑の柔らかな緑と残雪の白,そして空の青さ。残雪の時期だけに見ることのできる自然の見事な配色です。残雪の時期って,いいですよねぇ。

先達の跡を発見!

ただ,この林道は谷を渡る所で,スノーブリッジになっているので要注意です。これから1〜2週間は,雪解けが進むでしょうから,さらに注意が必要です。崩れ落ちると,場所によってはびしょ濡れになるかも。山に入る前にびしょ濡れじゃあ,やってらんないよねぇ。

さほど勾配のない雪の林道をだらだらと進むこと40分。ようやく,河合谷林道へ出ます。ここから青ヶ丸手前の橋までまたもや林道歩き。この林道も雪解けが進み,雪の下を水が流れているので,落とし穴状態です。標示板のある林道分岐点から,さらに東へ。ふだんはチェーンで封鎖されている東因幡林道ですが,今は雪で埋もれています。ふと見ると,雪面に新しい靴の跡。しかも,東に向かっています。ここで東に向かうって?登るのは青ヶ丸しかないやん!ということは,今朝,ボクと同様に,青ヶ丸を目指す人がここを通ったというわけ?はて?

ヤブの廃林道も雪道で楽チン

尾根をまわり込み,橋の手前(@)に。ここでルート選択。橋を渡って,尾根を登るか。それとも,橋の手前の林道を進むか。尾根を登るのが妥当なような気がしますが,この林道が使えれば,かなりの距離を稼げるはず。ただこの林道,数年前の雪のない時期に通ろうとしたのですが,ヤブ,ヤブ,ヤブで撤退を余儀なくされた林道です。でも,今日は雪があるので歩きやすそう。しかも,川を渡るのも雪が積もっているので,橋がなくったって行けそうです。ということで,林道を行きましょう。先達の靴跡も林道に向かっています。考えることは同じようです。

林道は,折れた枝や倒れた木がありますが,ほとんどの草が雪の下に隠れているので,数年前の無雪期と大違いで歩きやすい。これなら,西尾根の先端まで簡単に行けそう。右手の尾根を見ながら林道を進みます。

小さなピークが見えると,西尾根の先端です。先達もこのあたり(A)から川を渡って尾根に向かっています。ボクもそれに習って,川を渡り,尾根へ。ところがこの尾根,急だがや。アイゼンを着けているとはいえ,スノボーの靴なので踏ん張りがききません。ずりずりと滑りながら,登ります。先達は登山靴だからでしょうか,あまり滑った跡はありません。植林の切れめから振り返ると,扇ノ山がちょこっと姿を現しました。

植林の中の急登

一息入れたあとは,再び,急登が続きます。木々の間が狭くなると,今度はスノボーがジャマ。これで山頂から滑れんかったら,悲惨やなぁ。仏ノ尾から見ときは,山頂直下のブナ林が滑れそうやったんやけどなぁ。担いで登って,担いで降りるって,MTBの時もあった最悪のパターンやなぁ。

あいかわらず,植林の中を進みますが,しだいに傾斜はゆるくなり,少しは楽になります。それでも,植林の中を進むのでほとんど展望がありませんが,左手には畑ケ平の大根畑が真っ白な雪原になって見えます。開拓地から見ても,山頂付近はササ原,それから下は黒っぽい植林帯でしたので,当然といえば当然なのですが。

ゆるやかになった尾根をあちこち。先達は歩きやすい箇所を選んで歩いているようです。1144ピーク近くでは,左手斜面に巻き,ピークを目指しています。稜線にササが目立つようになってきたので,それを避けてのルート選択なのでしょう。そして,1144ピークへ。といっても,何もないただの植林のピーク。これから急な下りを下り鞍部(B)へ。

サプライズ!

鞍部付近も,南からのササがおおっているので,稜線は歩けません。急な北斜面を横切るように登るしかありません。ズリズリズリ,滑る足元を気にしながら慎重に登ります。滑落するとどこまで落ちるかわかったものではありません。ところがここでサプライズ!小さな尾根を越えた所で,前方から人の声がします。姿も見えます。「向井さん?」「ええっ〜!?」なんと!近寄るとHP「私の山登り」のM岡さんです。2年前の扇ノ山以来ですが,まさかこんな所で出会うとは!先達ってM岡さんだったんだ!ビックリと同時に,こんな所で出会うのはM岡さんしかいないよなぁとミョ〜に納得。休憩を兼ねて展望を楽しんでいたとか。さすが,余裕です。

  
鞍部から見る青ヶ丸 青ヶ丸山頂近し
鞍部から見る青ヶ丸
青ヶ丸山頂近し

しばらくおしゃべりをしたあと,いよいよ最後の急登です。植林の急斜面を横切りながら高度を上げます。ところが前方にガケが…。地形図にある記号の地点でしょう。尾根に上がるか,下から巻くか。近寄ってみると,下を巻く方が安全そう。一旦,ガケの下を巻き,急な谷をよじ登ります。ザクザクの雪なので滑ること,滑ること。しかも,あとで気がついたのですが,この時にすでに左足のアイゼンが外れていたので,なおさらです。M岡さんは,靴のエッジを効かせてさっさと登っています。やっぱり,スノボーの靴で山に登るのは大変やね。

感動の大パノラマ!

急な谷から尾根に登り,最後のトラバースです。このあたりになると,斜面の傾斜がゆるやかになり,展望も開けてきます。そして,ササ原の脇を過ぎると,広い雪原が広がります。山頂(C)です。

  
山頂に立つ 三角点 点名青ヶ丸
山頂に立つ
三角点 点名青ヶ丸

登ったドォ〜!南斜面は,ササが起き,夏場と同じ状態ですが,雪の残る北斜面は雪原です。その中にブナの木が点在し,いい雰囲気です。しかも,北側に180度の展望があるので,扇ノ山から仏ノ尾,鉢伏山までの大パノラマが一望できます。以前登った時のように木に登れば360度の展望が得られるのでしょうが,そこまでしなくても満足,満足。切れ落ちた雪庇近くに立つと,高度感がさらに増します。ここからパラグライダーで飛ぶと気持ちいいでしょうねぇ。長細い山頂をもう少し東に行くと鉢伏山と氷ノ山が一望でき,これまた感動の大パノラマ!雪の青ヶ丸がこんなにもすばらしいとは!先週の仏の尾よりも,扇の山や氷ノ山により近いだけに迫力があります。しかも,北斜面は切れ落ちている!

  
青ヶ丸山頂から見る鉢伏山と氷ノ山
青ヶ丸山頂から見る鉢伏山と氷ノ山
  
青ヶ丸山頂のブナ林と扇ノ山,仏ノ尾
青ヶ丸山頂のブナ林と扇ノ山,仏ノ尾

人類史上初の快挙?愚行?奇行?

三角点(三等三角点 点名青ヶ丸 1239.3)と久しぶりの再会を果たし,ランチタイムにします。暖かい春の日差しを背中に受け,鳥のさえずりを聞きながらのランチは最高に美味い!もちろん,食後のコーヒーも欠かせません。食後は,せっかく担ぎ上げたスノボーで滑ってみましょう。滑りにくいザラメ雪の斜面は強敵です。しかも,仏ノ尾から見たブナ林の尾根はかなり急なので,滑れるのは山頂付近だけ。かなりガッカリです。でも,この青ヶ丸山頂でスノーボードをしたのは人類初?の快挙ということで,M岡さんに写真を撮ってもらいました。ただし,滑ったのはこの1回だけ。登り返すことを考えたら滑る気が消滅してしまいました。

  
青ヶ丸山頂を滑る
青ヶ丸山頂を滑る

遊び終えて,下山にとりかかります。下山ルートは,鞍部の谷から下るのが早くて,楽そう。ただし,川に出るところがどうでしょう。ちょっと不安もありますが,地形図の等高線を見ると,下るにつれて勾配がゆるくなっているので,滝などはないでしょう。谷を下り終えて川を渡ると廃林道を戻るだけなので,楽チンです。このルートでうまくいけば,登るのだってこの谷から登るのが手っ取り早そうです。ただし,登るとなると傾斜がかなりあるので大変でしょうが。

気持ちのいい山頂をあとに,下山します。登ってきた跡をたどりながらアイゼンの捜索。急斜面を横切って,尾根を下り,谷に下りて,ガケを巻き,再び尾根に上がるとM岡さんと出会った地点です。ここから谷を下ってもよかったのでしょうが,鞍部から下る方がわかりやすそう。ということで,鞍部(B)へ。ここで,幸運なことに脱落したアイゼンを発見!あきらめていただけに,得をした気分です。でも,考えると,ボクのようにアイゼンを片方だけなくしてしまう人だっているはずでしょう。特に,スノボーの靴のように底が張り出していない靴は,引っ掛かりがないから踵から抜け落ちてしまうのです。だから,そんな人のために片方だけ売るってのはダメなのかなぁ。

下りは楽チン

あきらめていたアイゼンを見つけ,気分をよくして,谷を下ります。急な下りですが,雪がザクザクなので踵から踏みつけると,クッションが効いて歩きやすい。谷の合流点からは傾斜もゆるやかになり,狭いもののなだらかな谷をのんびりと下ります。こんなに歩きやすい谷なら,上りに使ってもよかったかも。

  
鞍部から下る谷
鞍部から下る谷

谷を下り,川に出ると,雪が積もっているので,難なく廃林道(D)へ。なんだか拍子抜けです。上る時はけっこう大変だったのに,下るとなると楽チン楽チン。山頂から30分ほどで下ったことになります。上りは,1時間以上もかかったというのに。あとは,廃林道をおしゃべりしながらハイキングです。道が崩れているところがありますが,雪があるので問題なし。

廃林道から東因幡林道(@)へ。写真を撮ったり,おしゃべりをしたりしながら,お気楽モードです。林道の分岐点からは,ボクは広留に向かって,M岡さんはふる里の森に向かって下ります。再会を期して,お別れです。それにしても,よくもまぁ,青ヶ丸で出会ったもんだなぁ。

広留への林道は,昼を過ぎた春の陽が差し込み,木々の長い影が残雪に映っています。天気も良かったし,空気もそれなりに澄んでいたし,展望もよかったし,下りは楽チンだったし,言うことなしのスノーハイキングでした。しかも,上り2時間半,下り2時間。これなら,毎年登ってもいいかなぁ…,スノボーはできないけど。でも,今日のように,いくつかの条件が整っていなければ,大変かも。広留の開拓地まで除雪されている。雪が締まっている。青ヶ丸山頂の北斜面のササが起きていない。天気がいい。遠望が効く。こんな幸運って,めったにないのかなぁ。

  
林道脇の林 広留開拓地から見る青ヶ丸
林道脇の林
広留開拓地から見る青ヶ丸

 

広留出発9:10  林道と廃林道の分岐点10:15  西尾根取り付き10:30  M岡さんと遭遇11:25  青ヶ丸山頂11:40〜13:05  鞍部13:20  廃林道13:30 広留到着15:05


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