山々は萌黄浅黄やMTB 夜久野の山(2005.5.3)


  
P・@〜E
P・@〜E

久しぶりにMTB

残雪ハイキングがめでたく終了し,これからはMTBです。ということで,今日はS田さんと山歩きwithMTBです。行き先はS田さんお薦めの夜久野の山です。数年前に歩いた鉄鈷山からの下山地点から南端の宝山までの縦走PART2.です。S田さんはもう一度鉄鈷山から縦走をしようと言っていますが,そりゃあ,無理でしょう。しかも,いつものように写真を撮ったりするので進まんでしょう。なんたって,我々のMTBが,歩きよりもおそいのは,明神平で証明済みなんですから。ということで,現世の集落近くの尾根から登ることにします。

早速,第一村人を発見したS田さんは聞き込み調査開始。この尾根からピークに行けるそうです。しかも道があるとか。この上のピークは「いもぢ山」と呼ばれているとか。ピークには石柱もあるという話です。とすれば,数年前に下った激下りの東斜面は何だったんでしょう。チョット悲しい。

いきなりの担ぎ上げ

害獣除けネットをくぐり,薄暗い植林(@)へ。下草は生えていないので,どこでも歩けます。左手にははっきりとした尾根が見えていますが,とりあえずはこの谷で登れるところまで行きましょう。ところが登るにつれて傾斜が急になってきます。左手の尾根には近づいてはいますが,足元が滑る。早速,S田さんは左手の尾根へトラバース。しばらく登ってみたものの,やはり,前進不能になり,S田さん同様に左手の尾根へ。斜度は同じぐらいですが,立ち木に捕まりながら登れるので少しは楽です。しかも,踏み跡もあります。ただし,これは獣の踏み跡?

先ほどの植林の中とはちがって,歩きやすい尾根は雑木の林です。頭上を見上げると,若葉が日の光を通して鮮やかな緑に見えます。あたりの木々にも日が当たると,緑が鮮やかです。まるで,新緑の海を歩いているようです。その新緑の海の中で,MTBを肩にした我々はあえぎながら登っています。木々はやさし,尾根はきびし。

途中で「根性ブナ」で記念撮影。その後,何段にも待ち構える急斜面を汗だくになりながら登ります。そしてようやく,なだらかな小ピークへ。見覚えのあるピーク(A)です。東には数年前に下った斜面も見えています。あたりは,ブナの林になっており,木々の間も広いので,ちょいと休憩。

  
根性ブナ クマのつめ跡の残るブナの木
根性ブナ
クマのつめ跡の残るブナの木

一面のイワカガミ

ここから縦走尾根までは,細い尾根を登るハズ。数年前は下山に使った尾根ですが,あの時は秋だったので少しは展望もあったのですが…。細い尾根を登り始めると,足元にはつやつや葉っぱのイワカガミが花をつけています。色は白っぽいのから濃いピンクまで。花びらが複雑な形をしいます。このイワカガミは場所によっては尾根一面に広がっていて,歩く場所に困るほどです。急登で汗だくになって登ったご褒美ってところでしょうか。

例によって,写真を撮ったりするので,遅々として進まず。やはり,鉄鈷山から縦走しなくてよかったね。若葉の間から見える展望を楽しみながら,縦走路に向かいます。その途中で,S田さんが意外なものを発見。簡易アイゼンです。ということは,この尾根を歩いた人がいるというわけです。アイゼンを使ってるのですから,山仕事の人ではなさそう。物好きなハイカーがいたもんだ。とはいえ,我々は,この尾根を歩くのは2度目なのですから,人のことは言えません。

縦走尾根の小ピークを巻き,縦走路へ。見覚えのある小ピーク(B)に登っても,あまり展望はよくありません。それよりも三角点ピークとの間にある鞍部と谷の雰囲気がいい。MTBで気持ちよく下ってしまいたいほどです。ランチタイムには少し早いのと展望がないのとで,もう少し先に進みましょう。

縦走尾根は要注意

小ピークからは,MTBで気分よく下れます。縦走尾根はさほど急な上りがなく,下り基調なのでこれからの縦走が楽しみです。植林の中を下り,少し上り返すと,またもや下り。縦走尾根は小刻みにアップダウンを繰り返すものの,下りはMTBに乗れるのでOKです。そして,2つ目のピーク(C)でランチライム。

若葉が頭上を覆い,まるで若葉の海の中にいるようです。爽やかな緑の風が火照った体に気持ちいい。いつものコンビニ弁当ですが,こうどんではなくざるそば。ランチはすでに夏モードです。ただし,食後のお約束のコーヒーは,年中ホット。汗をかきながら,熱々のコーヒーをすすります。いいんだなぁ,これが。

ランチを終え,縦走を開始。急な植林の尾根を下りかけて,S田さんが立ち止まる。「見て,あの尾根?!」見ると,右手に尾根が続いています。ええっ〜,あっちの尾根かいなぁ。ここは念の為に地形図で確認すると,ナント!縦走尾根は右手の尾根じゃなく,先ほどのランチポイントの先とのこと。つまり,我々は縦走路のど真ん中でランチをしていたということになります。な〜んのこっちゃ。木々の間を抜け,急斜面を下ります。ところがまたもやここでチョンボ。縦走尾根はもっと左手にあったのです。ちゃんと地形図で尾根を確認していればよかったのですが,方向だけを見て下ったものだからミスっちゃったわけ。反省,反省。

急斜面を横切り,縦走尾根へ。尾根には明瞭な踏み跡がありますが,倒木や木の枝,下草などでMTBで気分よく走れるというわけにはいきません。強引にMTBに乗っているという感じです。これから先もこんな調子だと,MTBの意味な〜いジャン。不安と不満を抱きつつ,さらに縦走します。

  
新緑の縦走尾根を走る 縦走尾根から見る床尾連山
新緑の縦走尾根を走る
縦走尾根から見る床尾連山

653ピークは,地形図通りのなだらかなピークですが,木があまりなく広場のようになっています。城跡というわけではないでしょうが,何らかの建物があったとしても不思議ではないようなピークです。ピークからの下りはもちろん下れますが,路面が踏み跡程度なのでMTBで走るには少しツライ。でこぼこのうえに,木の切り株や枝,下草などが張り出し,倒木が横たわっているところもあります。その度にMTBから降りたり,乗ったり。歩く方が速いかも。

快調に?アップダウンを繰り返して縦走していると,突然,後ろからS田さんの声。「無線機がない!」山の必需品の一つである無線機がないとか。これは大変です。でも,653のピークでは交信していたので,それからあとの縦走尾根にあるはず。引き返して捜せばあるでしょう。シカが持って行っていなければ…。そして,案の定,653ピーク付近で発見。事なきを得,縦走再開です。

ヤッパMTBは楽し〜

670の三角点ピークまでは,ほとんど一直線の尾根なので迷うことはなさそうですが,先ほどのミスがあるので,「羹に懲りて」ピーク毎に方向を確認。それでも,ピークをいくつも過ぎると何が何やら,訳ワカメ状態に。とりあえず,三角点ピークで現在地を確認できるでしょう。ところが,三角点ピークらしいピークのも三角点は見当たらず。???知らない間に通り過ぎたのかなぁ。不思議やなぁ。でも,縦走尾根には間違いないのでこのままGO!

植林の中の歩きにくい尾根になるともうMTBは乗車不能。悔しいことにMTBを押しながらの縦走です。と,足元に三角点(D)が。なんと!ピークらしくもない尾根の一部という感じの地点に三角点三角点(三等三角点 点名虫ヶ壷 679.2)があります。ちょっとガッカリ。さらに,まだ三角点にまでしか来ていないことを知って,さらにガッカリ。でも,この三角点ピークからは下り基調なのでMTB乗り乗りでしょう。

  
三角点点名虫ヶ壷 粟鹿山
三角点点名虫ヶ壷
粟賀山

右手には害獣除けネットの残骸が現れ,これがやっかいです。MTBに乗ったり押したりしながら次のピークへ。このピークでは,尾根が直角に曲がっており,一気の下りです。地形図ではかなりの急斜面のようですが,場所によっては木立スラロームが楽しめます。

505ピークに登り返すと,少し展望が開け,南に粟鹿山が見えます。西の谷では,何かのイベントが開かれているようです。この505ピークから東の谷に下る尾根を見ても,道らいしものはなし。MTBを持っていなければ,薄い踏み跡だけでもOKですが。そのまま縦走を続けましょう。

505ピークを下りきったあたりで水たまりを発見。あたりの木には泥がついています。おそらく,イノシシが水浴びをして身体を木にこすりつけた跡でしょう。水たまりには,たくさんのオタマジャクシがうごめいています。こんな山の上に涸れずに残っている水たまりも不思議ですが,その水たまりで生きているオタマジャクシも不思議な存在です。

水たまりを過ぎ,植林の中を抜けると,縦走尾根から東に少し外れたピークです。ここから谷にあるため池に向かって下る道を探すものの,無し!やっぱり,縦走尾根を行くしかないのかなぁ。少し引き返して,植林の中の尾根を下ることにします。尾根は急ですが,最初だけは乗れます。が,すぐに乗車不能に。

  
宝山との鞍部
宝山との鞍部

植林を抜け,下草の茂る踏み跡になると,MTBには乗れません。勾配はそれほど大きくないので,下草さえ少なければ,乗れるのになぁ。しだいに下界のざわめきがはっきりと聞こえるようになると,縦走はフィナーレを迎えます。植林の中を下りきると,宝山との鞍部(E)です。左手には舗装路が見えています。時間は4時近いので,これから帰る時間を考えると宝山はあきらめ,下山することにしましょう。

今日の縦走コースは,いきなりの担ぎ上げが大変でしたが,イワカガミの花を見たり,ブナの新緑を楽しんだりと,春らしい山歩きができました。MTBの乗車率は,下り80%といったところでしょうか。もちろん,上りは押し&担ぎです。それでも久しぶりのMTBでしたが,やっぱりMTBは楽しいねぇ。ただし,展望はそれほど良くはないので,歩きはどうでしょう。

 

登山口10:00  尾根11:10  稜線11:45  ランチ12:00〜12:35  三角点14:20  鞍部15:45


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