MTBで秋を満喫 扇ノ山(2005.11.5)


  
P・@〜F
P・@〜F

今日は姫路コースで下りましょう

今年もいつまでも気温が下がらず,紅葉が遅いとか。それでも,新聞には奈良県の山では紅葉が始まったとの記事があります。1000m級の山だと,もう紅葉が始まっているのでしょう。ということは,氷ノ山でも扇ノ山でも,紅葉がきれいはず。では,どこの山に行こうかねぇ。氷ノ山もいいけど人が多そうです。扇ノ山なら,まだマシかも。でも,いつものように北の親水公園から小ズッコ,大ズッコ経由でピストンというのも,新鮮味に欠けるなぁ。ブナ林が感じいいし,MTBの乗車率も高いけど…。

ということで,今回は,八東ふる里の森から扇ノ山林道を通り,ふる里の森コースで扇ノ山に登り,下りは姫路コースです。歩きだと,河合谷林道の歩きが長くなりますが,withMTBならNoProblem。ふる里の森からの扇ノ山林道だって,けっこう乗れるんじゃないのかなぁ。

2時間ほどのドライブで,ふる里の森(P)に到着。すでに,駐車場には車が3台。前後して駐車場に着いたハイカーとあいさつ。扇ノ山は初めてだとか。神戸から来そうです。神戸からだと,ふる里の森から登るのが近いのかなぁ。そういえば,上山高原まわりだと登山口に着くまで3時間のドライブだから,こちらの方が早いか。でも,林道を歩く時間があるので,上山高原まわりと山頂までの時間はそれほど変わらないようです。

ガレガレの扇ノ山林道

MTBの準備を終え,先ほどのハイカーより一足早く出発。林道はガレガレで,MTBでも走るのに大変。4月に来た残雪期にはそれほど気にならなかったこの林道ですが,MTBで走るとなると,荒れた路面にハンドルが取られる,後輪が滑る,雨で掘れた溝にはまる。予想外の荒れ方にちょっとガッカリ。それでも乗車率は7割ぐらいなので,まぁいいっかぁ。

  
扇ノ山林道の黄葉紅葉 その1 扇ノ山林道の黄葉紅葉 その2
扇ノ山林道の黄葉紅葉 その1
扇ノ山林道の黄葉紅葉 その2

ガレた林道は,紅葉の真っ盛りです。もっとも,紅葉とはいっても,ほとんどは黄葉なので,あまりきらびやかではありませんが,それでも秋を思いっきり感じることができます。しかも,あたりには獣の臭いもするしぃ。ああ,自然がいっぱい。

ふる里の森コースは丸太階段の連続

最後はMTBを押しながら,河合谷林道へ。林道は舗装されているので,楽チンです。すぐにケルンのある登山口(@)へ。あたりは鮮やかな黄葉でいっぱい。日の光を通して鮮やかな黄葉紅葉がきれい。この登山ルートは,4月にも来たことがありますが,すぐ上の植林で残雪のために見失い,あとは適当に登りました。今回は,雪がないので,ルートを見失うことはありません。それどころか,ず〜っと丸太階段なので,他のルートを探したくなります。階段のためにMTBは押すこともできず,ひたすら担ぎです。ときおり,頭上に見える鮮やかな紅葉がその疲れを癒してくれる…ハズはありません。何を見ても,しんどい時はしんどいっちゅうネン!

半そでにジャージという真夏スタイルでも,汗ビッショリ。ようやくたどり着いた鞍部も,背丈以上のササが生い茂り,展望は全くなし。残雪期の展望がウソのようです。鞍部で一息。ここからさらに急登の丸太階段が続きます。一歩,一歩と階段を踏みしめ,ようやく尾根(A)へ。それまで暗かった植林の中の道から,明るい尾根道になります。この尾根も残雪期には,ビューポイントでしたが,今ではササの壁が続いています。ただ,この尾根で数十mの乗車が可能。しかも,前方には,扇ノ山の山頂がチラ見えしています。

  
ふる里の森コース登山口 扇ノ山山頂を見ながらGO!
ふる里の森コース登山口
扇ノ山山頂を見ながらGO!

ちょっと気を取り直して,山頂を目指します。ここからは小さなピークがいくつかあるので,そのピークからは展望が期待できるでしょう。登山道は粘り気のある黒土で,氷ノ山を連想します。そういえば,小さなピーが連続するのも,三ノ丸からの尾根道に似ています。ピークに登ると,予想通り,氷ノ山や青ヶ丸,仏ノ尾が一望できます。山はこうでなきゃあねぇ。

ピークからの下りはもちろんMTB。♪短いながらも楽しい下り〜♪山頂直下のピークでは,ササ原の中にブナの古木が点在し,そのブナの木々の間から青ヶ丸や仏ノ尾が見えています。このパノラマが楽しめるのは,ふる里の森コースだけでしょう。同じ山に登るにも,こんなふうにコースによって違った展望を楽しめるのがいいですねぇ。

ササに覆われたブナ林

山頂直下の鞍部で,駐車場でいっしょになったハイカーがやってきたので,ついでに写真を一枚。彼は,関西50山登頂を目指しているようで,この扇ノ山が50山目だとか。写真を撮り終えると,2本ストックでさっさと丸太階段を登っていってしまいました。さすが,50山を登りきっただけのことはあります。一方,オイラはというと,MTBを肩に,丸太階段をよたよた。景色を楽しむついでに,一息入れます。頭上を見ると,澄んだ秋の空。4月同様,この時間は飛行機が通過する時間のようで,旅客機が銀色の機体を光らせて飛び去っていきます。そして,ようやく,扇ノ山山頂(B)へ。

山頂には,先客が4名。先ほどのハイカーと,2人組,ソロです。三角点付近にMTBを置いていると,2人組が「写真に自転車が写ってたら,自転車でも登れる山かと思われる」なんて笑っています。「自転車は,小ズッコからのコースではよく見たが,ふる里の森から登ってきたのを見たのは初めてだよ」とも。そりゃあ,そうでしょうよ。WEBの記録でも見たことはありません。これで,姫路コースに下りれば,WEB初の快挙?怪挙?それとも悔挙?

山頂でしばらく休憩です。まわりを見ると,背丈以上のササが茂り,4月に滑り降りたブナ林の斜面が見えません。避難小屋の2階に上がると少しは見晴らしがよくなりますが,それでもまわりはササで覆われているので,ブナ林という感じではありません。積雪期の見事なブナ林の斜面がウソのようです。

初めての姫路コースへ

山頂からの展望を楽しんだあとは,姫路コースを下ります。一足早く,ソロハイカーが下っていったので,その後を追うことになります。といっても,おそらく追いつくことはないでしょう。2人組曰く,「途中に這って登るような所があるよ」だって。MTBを担いで登るなら大変でしょうが,下りだからまぁいいかぁ。それより,ふる里の森コースと同じように,急な丸太階段の連続ではMTBの出番はなさそうです。となると,このMTBはいったい何のために…。そうならないことを期待して,姫路コースへGO!

  
青空に伸びるブナの枝 姫路コースは乗り乗りだぜィ
青空に伸びるブナの枝
姫路コースは乗り乗りだぜィ

出足は快適な山道です。地形図通りのゆるやかな下りです。部分的には,急な丸太階段もありますが,それも数mだけ。しかも,丸太階段がふる里の森コースよりはるかに少ない!これは,ご機嫌だぜィ。山道の両脇には,葉をすっかり落としたブナの木が点在しています。見上げると,澄んだ青空に枝だけが複雑な模様を描いています。ブナはすっかり冬支度を終えたようです。

大パノラマの檜蔵

機嫌よく下っていると,「名勝 檜蔵」の標識が。岩場(C)が見えているので,行かないテはないでしょう。MTBを道端に置き,駆け寄ります。早速,岩場に飛び乗り,展望を楽しみます。扇ノ山の山頂からのふる里の森コースの尾根が見え,その奥には青ヶ丸が秋空にそびえています。足元には,雄大な斜面が秋色に染まっています。しばし,大パノラマを堪能。もしかすると,ここって,岩場の高度感もあるので,山頂よりもお薦めのビューポイントかも。

  
檜蔵から姫路コースを振り返る
檜蔵から姫路コースを振り返る
  
檜蔵から見る青ヶ丸 檜蔵から見る氷ノ山
檜蔵から見る青ヶ丸
檜蔵から見る氷ノ山

檜蔵から尾根に戻り,再び,MTBでダウンヒルです。あいかわらず,部分的には乗車できませんが,ほとんどで乗車可能。やがて,尾根を離れ,谷に向かう植林の中の道ですが,それでもまだ何とかMTBで下れます。予想外の乗車率の高さにご機嫌です。が,まもなく,激下りへ。ここが,山頂の2人組が言っていた「這って登るような所」なのでしょう。なるほど,この上りをMTBを担いで登るとなると大変でしょう。でも,今は下りなので,問題なし。MTBをつえ代わりに,激下りをさっさと下ります。

下りきったところは谷ですが,道はガレ気味で,何ヶ所で渡渉もあります。歩きには変化に富んでいますが,MTBは乗りにくい。唯一,乗れたのは植林の中だけです。渡渉が終わると,今度は木の橋が出現。これらの橋は最近つけられたようで,まだ新しいものです。脇の岩からはパイプを通して湧き水が流れ出ています。この水って,飲めるのかなぁ。

  
谷は木の橋の連続 姫路コース登山口
谷は木の橋の連続
姫路コース登山口

扇ノ山を一望

連続した木の橋を渡り終えると,正面に登山口が見えます。登山口(D)には案内板がありますが,ケルンはありません。河合谷林道は,きれいなアスファルト舗装の林道で,落石や土砂の流入もなく,きれいな路面です。が,ここでMTBのメカトラが発覚!後ろの変速ができなくなっています。おそらく,変速レバーが壊れたのでしょう。しかたがないので,前だけ変速で河合谷林道を走ります。幸い,急な登りはなく,前だけの変速で十分です。

やがて,前方の尾根に東屋が見え始めます。風の広場展望台のようです。そして,ひと踏ん張りで展望台(E)へ。展望台には,無料の双眼鏡があり,扇ノ山も一望できます。少しモヤっているので,鳥取の街や日本海は白くかすんでいます。誰もいない展望台で,秋色の扇ノ山を眺めながらのランチタイムとしましょう。いつものように弁当とこうどん。食後にはコーヒーを頂き,お腹いっぱい。その間,河合谷林道を通った車は3台のみ。3台目のドライバーは,展望台にやってきて,写真撮影を始めています。聞けば,フィルムカメラとか。望遠レンズといい,カメラといい,マニアだなぁ。

  
秋色の扇ノ山を一望
秋色の扇ノ山を一望

ふる里の森へ直帰

お腹がいっぱいになったところで,河合谷林道に戻ります。MTBにまたがり,林道を進みます。このまま,扇ノ山林道からふる里の森に帰ったのでは,ちょっと物足りないなぁ。…そうだ!数日前のWEBの記録に,この林道からふる里の森へ尾根を利用した記録があったよなぁ。地形図を見ると,なるほど,ふる里の森へまっすぐ尾根が延びています。歩くには問題はないでしょうが,MTBで下れるかなぁ。でも,距離は短いので,乗れなくてもまぁいっかぁです。

  
河合谷林道の紅葉黄葉
河合谷林道の紅葉黄葉

あたりの紅葉を楽しみながら河合谷林道を進みます。やがて,林道が尾根を横切るところに来ると,右手の法面の脇に踏み跡があります。この尾根(F)だな。踏み跡程度の道で,枯れ枝や草が生えているので,なかなかMTBには乗れません。それでも,強引にMTBに乗り,Go!GO!GO!乗ったり降りたりを繰り返し,やがて踏み跡は右手に下り始めます。真南にも尾根はありますが,踏み跡がないので,ここは無理はしません。踏み跡に従って下っていると,しだいに踏み跡がかすかになってきます。あたりは,鮮やかな紅葉黄葉の海です。

まわりの景色のよさに反して,尾根はしだいに急になり,踏み跡はとっくになくなっています。こうなると,お約束のヤブ漕ぎです。斜面は急なうえに,下草のために路面が見えないので,滑りまくりです。一度は,滑ったあとに,MTBが上から降ってくるというおまけつき。ヘルメットのおかげで事なきを得ましたが,気をつけなきゃあいけません。歩きにくい尾根から谷へ。が,ここも見た目以上に歩きにくい。でも,谷の出口を見ると,ふる里の森の施設らしい建物が見えています。もうひと踏ん張りです。谷から出ると,遊歩道が横切っています。その向こうにはロッジが。やれやれ,これで下山です。歩きだとそれほど厳しくはない尾根でしょうが,withMTBで行くにはちょっと無理があったかなぁ。

  
ふる里の森直撃尾根は紅葉の海 その1 ふる里の森直撃尾根は紅葉の海 その2
ふる里の森直撃尾根は紅葉の海 その1
ふる里の森直撃尾根は紅葉の海 その2

今日の扇ノ山は,秋を満喫でき,しかもMTBも楽しめたのでよかったです。最後の尾根はちょっとお遊び?お手軽な扇ノ山ですが,これで別コースもわかり,楽しみが増えました。扇ノ山って,いい山ですねぇ。

 

八東ふる里の森9:30   ふる里の森登山口10:10   扇ノ山山頂11:15〜11:30   檜蔵11:45   姫路コース登山口12:20   風の展望台12:25〜13:00   尾根入口13:10   下山13:35


「山と自転車」にもどる

ホームページにもどる


女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理