行きはよいよい 帰りは… 天狗山(2005.12.10)


  
P・@〜F
P・@〜F

寒さに耐えきれず

まだまだ居座る寒波のために,兵庫県の北中部の山に行く気はせず。そこで,真冬にと考えていた瀬戸内海沿岸の天狗山に行くことにします。山頂までは,南向きの斜面を登るので暖かいはず。しかも,岩山なので展望もいいとか。瀬戸内に面しているので,海や島も見えることでしょう。

ガイドブックに従って南麓にある寒河に行きます。ガイドブックではJAの駐車場を利用するように書いていますが,JAがわかりません。その代わりに見つけたのが「寒河コミュニティーセンター」(P)です。トイレを借りるついでに天狗山の情報もゲットしましょう。

センターに行くと,事務の人がいます。話好きなそのおじさんから,たくさんの情報をゲットすることができました。天狗山の山頂からは,後山や那岐山,瀬戸大橋や鳴門大橋も見えるとか。また,最近はこの天狗山にもバスでやってくる団体までいること。これは,ガイドブックに載ったためだろうということでした。それまでは,この天狗山は地元の人が登るだけの山だったそうで,ガイドブックの影響にビックリしていました。さらには,この天狗山は旗振り山でもあるので,その道の専門家?もやって来たとか。それらの影響もあってか,最近,天狗山の登山道に標識を立てているとか。おじさんの話を聞いていると,地図がなくたって登れそうやね。

天狗山(391メートル)
封建時代から明治中期にかけて,大阪堂島の米相場を全国に通信するのに山の上に信号所を設け,旗信号によっていた。寒河村は天狗山の頂上に信号所が設けられ,兵庫県室津(むろつ)からの旗信号を望遠鏡で受け,これを熊山信号所へ旗信号で送っていた。当時は3畳くらいの大旗や頂上へ飲み水を運ぶ背負い桶などが使われたが,これらの道具はいまは残っておらず,望遠鏡だけが現存している。

旗振り通信の知識
1.旗の大きさ 快晴の日 小旗 畳半畳(60〜150cm)
          曇天の日 大旗 畳一帖(90〜200m)
          *背後が薄暗い時や低地では白旗,背後が明るい場合や山上では黒旗を使った。
2.通信の方法 数字は,右廻し…10位
                左廻し… 1位
3.望遠鏡 明石市立文化博物館展示品の場合
  フランス製 倍率約25倍 長さ93cm 最大直径5.5cm 重さ900g
4.通信の回数 2回/日 前場と後場
5.旗振り通信が使われた期間 
  江戸時代中期文化・文政の頃(1804〜30年)から明治32年(1899年)〜大正3年(1914年)
6.伝達時間 
  大阪〜和歌山3分 〜神戸5〜7分 〜岡山(広島)40〜45分 〜東京1日〜1日半 〜鹿児島1日
7.中継所間の距離 3里(12km)〜7里(28km)
(「旗振り通信」より)

日だまりハイキング

準備を整え,出発。今日は歩きなので身軽です。まずは,八幡宮(@)へ。石の鳥居があり,その向こうには天狗山登山登の標識があります。神社の入口には備前焼の狛犬が一対。さすがは,備前焼の地元です。登山道は,神社の左手奥から延びています。この入口にも登山道の標識があります。

  
八幡宮 寒河配水池
八幡宮
寒河配水池

登山道は,きれいな道です。コンクリートの階段になっています。まさか,登山だけのためにこんなコンクリートで階段を造るわけないよなぁと思っていると,水道施設が右手に現れました。なるほど,この施設のために階段を造ったというわけだ。それにしても,「水道法」って法律があったんだ。妙に感心。

東備水道企業団 寒河配水池
上水道施設につき,関係者以外の立入りを禁じます。
水道施設を損壊及び機能に障害を与えた場合,水道法51条により罰せられます。

配水池からは,急な山道になり,体が温まります。振り返ると,瀬戸の海が初冬の日の光に照らされて,銀色に光っています。島も見えていますが,どれが何という島なのか。どれが岬なのか。わけワカメです。

岩尾根に展望が点在するという瀬戸内沿岸の山らしい植生の中を登ります。視界をさえぎる高木や茂みがないので,振り返るとふもとの寒河の集落や瀬戸の海が一望できます。この展望のよさがいいよねぇ。しかも,今日も強烈な冬型の気圧配置だというのに,太陽がいっぱいに降り注ぎ,まるで日向ぼっこをしながら山登りをしているようです。やっぱり,冬は瀬戸内沿岸のお山がいいねぇ。

尾根道は,一旦,ゆるやかになります。「天狗山登山道 頂上まで1.2km」の標識があります。正面の小さなピークに登ると,そこがアンテナがあるはずの尾根(A)。ですが,アンテナらしいものはありません。???ガイドブックを書いたあとに撤去されたのでしょう。

出だしこそ急でしたが,それを過ぎるとゆるやかな尾根道になり,MTBもOK状態です。もしかすると,この天狗山はMTBで登った方が楽しかったかもなどと,またもや学習能力のなさを露呈しながら進みます。

正面の小ピークを越えると,行く手に天狗山山頂が見えます。山頂の左手には大岩があり展望がよさそう。これまたいいねぇと,逸る心を抑えながら最後の上りにかかります。ところがこの上り,これまでとは違ってシダが両脇から覆い,ウザイ。これはちょっとマイナスポイントやね。

  
天狗山山頂 三角点
天狗山山頂
三角点

大パノラマの山頂

シダエリアを抜け,山頂(B)へ。1時間と少々の上りでした。山頂には,石柱の三角点はなく,その代わりに丸いプレートが埋め込まれています。こんな三角点もあるんだ。「水道法」に続いて,本日2つ目のトリビアです。

四等三角点 NO102193 この測量標を移転き損すると測量法により罰せられます。 建設省国土地理院

山頂は,大岩がいくつも点在し,広場もあるので,団体でやって来ても大丈夫のようです。早速,展望の大岩へ。期待通り,展望抜群。高度感もあり,GOODです。さすがは旗振り山だっただけのことはあります。ただ,畳4枚分もの旗を振っていたということですが,それだけの旗を持って上がるだけでも大変だったでしょう。しかも,それを振るなんて。この岩の上で振ってたら,勢い余って転落しそうです。しかも,雨の日だったら見えにくかったでしょう。標高が300mそこそこのこの山にだってガスがかかることもあったでしょう。そんな時はどうしていたのでしょう。通信技術の発達していなかった昔は大変だったんですねぇ。今では,電話をするだけ。しかも,この山の上でも携帯電話でOK。便利になったものです。ちなみに,大学生たちが旗振り伝達の実験をしたところによると,大阪から山口まで十数分で伝達したとか。意外に速いものなんですねぇ。

  
山頂の大岩にて その1 山頂の大岩にて その2
山頂の大岩にて その1
山頂の大岩にて その2

天狗山山頂で写真を撮ったり,展望を楽しんだり。残念なのは,那岐山や後山は見えず,瀬戸大橋や鳴門大橋も見えなかったことです。ふと時計を見ると,11時半。少し早いですがランチタイムにしましょう。北風をさける岩場もあり,日向ぼっこをしながらランチです。同じ兵庫県内でも,北部なら吹雪だろうなぁ。熱々のこうどんが美味い!もちろん,食後のコーヒーも美味い!

Bコースで周回

ランチを終え,Bコースで周回です。北にある下山路を下ると,いきなりの急降下です。地形図通りとはいえ,それまでの上りの道と比べると大違い。北向きなので日は当たらず,道幅も狭くなっています。旗を振っていたころは,わざわざこの道で下山することはなったでしょうから,上りほどいい道でないのは当たり前かも。

いったん,鞍部に下り,次のピークから西に向かいます。このあたりになると,シダと松の低木があるだけの瀬戸内沿岸の山らしい植生になります。展望もよくなり,いい気分。と,S田さんが北の山で白い建物を発見!双眼鏡で見ると,扉はありますが,窓はなし。屋上には,アンテナもなし。かといって,天文台らしいドームもなし。近くに電柱があるので何らかの施設でしょうが…。

  
日生の海 ザレ地にて
日生の海
ザレ地にて

2つ目のピークを過ぎると,眼下に白っぽいザレ地が見えます。おもしろそうです。行くドォ〜!3つ目のピークからルートを外れ,北へ。やはり,ここを訪れる人は誰もが同じ思いのようで,ザレ地への道がしっかりとできています。ザレ地(C)は,それほど広くはないものの,浸食が激しく,固い部分だけが尾根状に残っています。もちろん,その細い尾根上に立ち,展望を楽しみます。東には天狗山が見えます。北には,謎の建物が。

周回路に戻り,尾根を北西に進みます。三ツ池が木立の間から見えると,尾根縦走は終わりに近づいています。鞍部に下ると,モトクロスバイクのタイヤ痕があります。両側の谷には水路もあります。この水路って,いったい,何のため?

Cコースは何処へ?

鞍部からは池のふちをまわるように進み,林道(D)へ。林道は,舗装こそされていませんが,道幅は広く,路面もきれいです。さて,これからどうする〜?このまま谷に下り,Bコースで下るか。それとも,ガイドブックにあるCコースをまわるか。S田さんは「今日はアドベンチャーがないなぁ」と不満そう。ということは,Cコースに行きたいというアピールかぁ。しゃあないなぁ,ヤブ好きは。

ところが,ガイドブックにあるルートが見つかりません。Cコースは尾根を進むようになっていますが,尾根には道らしいものはありません。あちこち捜していると,尾根を横切るようについた水路を発見。歩きやすいきれいな道?ですが,方向が違います。???いつものように,まぁ,いいっかぁで進みます。そして間もなく水路の終点。さてこれからどうする?

Cコースがあるハズの尾根とは違いますが,終点から尾根に登り,その尾根をたどるとCコースと合流するハズです。少しヤブっぽいですが行ってみましょう。初めは踏み跡がありましたが,やがて消滅。低木とシダとイバラの急斜面をよじ登ります。しんどくはないけど,痛い!服やズボンにもひっかかりまくり。こりゃあ,大変だギャア。ここで早々とCコースをあきらめ,Bコースで下山という手もありますが,それではS田さんのリクエストにお答えできません。ここは,無理をしてでも,アドベンチャーに挑戦です。

不思議なことに,尾根に登るとかすかな踏み跡があります。ただし,その踏み跡は現れたり,消えたりするので,要注意です。踏み跡をたどったり,木立のすき間を進んだり。しかも,いたるところにイバラあり。これはなかなかのアドベンチャーになりそうです。ここまでアドベンチャーがないのをお嘆きだったS田さんも少しは満足していただけたかも。

ヤブっぽい尾根ですが,所々に開けた地点があり,そこからの展望がまた良し。このアングルからの三ツ池の眺めもいいものです。そして,再び,ヤブへ突入!木立のすき間をぬい,イバラにひっかかりながらも少しずつ前進。ようやく,Cコースとおぼしき地点に到達。ところが,道らしいものもちろん,踏み跡すらありません。これまで同様,ヤブがあるのみです。???Cコースってどこ???

とりあえず,西にある三角点ピークを目指しましょう。あいかわらずヤブ漕ぎです。倒木もあるのですが,シダに隠れているので見えずにゴン!足はにひっかき傷だけでなく,打撲も。これは久々のアドベンチャーだギャ。

木立のすき間から方向を確認しながら,三角点を目指します。傾斜はそれほど急ではありませんが,なにせ,イバラとシダと倒木のトリプル攻撃のためになかなか進めません。静かな山中に,「バキッ!バキッ!」という枯れ木を折る音と,「バリバリ!」というイバラが服をひっかく音,それに奇声とぼやきが響き渡ります。

  
三ツ池 三角点 点名佐那高下
三ツ池
三角点 点名佐那高下

ようやく,三角点ピークの上りへ。ここでも道はなし。ということは,Cコースというのはなかったということです。ガイドブックを書いた当時は踏み跡程度はあったのかもしれませんが,今ではその踏み跡も消滅し,すっかりヤブに戻ってしまったということでしょう。こんなルートをガイドブックに載せていいのかねぇ。

三角点ピークからもヤブ,ヤブ,ヤブ

なだらかなピークを登ると三角点があるハズ。それらしい地点で足元のシダをかき分けると,きれいな三角点(四等三角点 点名佐那高下 251.3)(E)が現れました。やれやれ。ところが,この三角点からも道らしいものはなし。ときどき現れる踏み跡を頼りに下ります。さほど展望もよくないうえにこのヤブです。もうこれ以上,尾根を進んでも楽しくありません。ピークを下ったところから林道へエスケープしましょう。

案の定,三角点ピークを下った鞍部には,林道に向かって踏み跡がありま。エスケープしましょう。これまでとは違って,踏み跡があるだけでも楽チンです。でも,この踏み跡って,いったい何のためにあるのでしょう。Cコースからのエスケープルートとしてできたもの?まさかねぇ。

かくして,林道へ(F)エスケープ成功。靴の中に大量にたまった枯れ葉を出し,リュックや服についた枯れ枝を取り除き,一息つきます。このあとは,林道を下り,寒河峠からは車道で駐車地点へ。今日のコースは,天国のち地獄といったところでしょうか。でも,久しぶりのヤブ漕ぎもけっこうおもしろかったなぁ。夜,風呂に入ると,久しぶりに足がヒリヒリ。これがまた快感?

 

出発10:00  上水施設10:10  標識10:30  天狗山山頂11:10〜12:10  ザレ地12:45  三ツ池13:00  三角点14:20  林道14:45    


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