天を突き指す鈴鹿の槍 鎌ヶ岳 (2007.8.25)


午前中にレースを終え,いつものように昼からは軽く山登りです。とはいえ,鈴鹿山系にはなじみがないうえに,ヒルが多いということで,ターゲットになる山は限られてしまいます。今回は,「鈴鹿の槍」と言われる鎌ヶ岳に行きましょう。武平峠からだと1時間で登れるということですし,尾根道なのでヒルはいないでしょう。しかも,ルートは1本だけ。山頂からの展望が楽しみだギャ。

鎌ヶ岳は,数ある鈴鹿の山のなかで,最もアルペン的な形をした山として知られるものであり,「鈴鹿の槍」の愛称に恥じない山容をもっている。古くは「冠峰」「釜岳」ともよばれ,和歌や漢詩に詠まれ,修験道の山として信仰をあつめたのも,その山容の険しさからであろう。   (『三重県の山』より)

車を武平峠の三重県側の駐車場にとめ,出発です。しばらく車道を行くと,右手に「武平峠」の標識があります。車道はこの武平峠の下をトンネルでつき抜けています。武平峠への道は,MTBで下ることができないような険しい山道です。でも,歩きではそれほど危険性はありません。ただし,林の中を登るので,まったく展望がありません。そして,歩くこと5分。ようやく武平峠へ。ここも,まったく展望はなし。案内板や標識,登山届を入れる箱などが設置されています。

  
武平峠 岩場多し
武平峠
岩場多し

この武平峠からは,鎌ヶ岳に向かう稜線を進むだけです。道も明瞭なので,迷うことはなさそうです。しばらくは,木立に囲まれた尾根道ですが,やがて,その木立の間からはふもとの菰野の街や田園風景が見え,滋賀県側の山々も見えてきます。岩場の上に立つと,行く手には鎌ヶ岳の鋭鋒,振り返ると御在所岳,その向こうには雨乞岳も見えています。あの雨乞岳って,うわさによるとヒルだらけの山だとか。考えただけでもきっしょ〜!足元に目をやると,このあたりの岩は花崗岩が多いようです。ただ,その花崗岩は風化が進んでいるので,もろい。しかも,風化した岩の上に粗い砂がのっているので,滑りやすい。斜面が急なだけに要注意です。

  
木立に囲まれた尾根道もあります 行く手に鋭鋒の鎌ヶ岳
木立に囲まれた尾根道もあります
行く手に鋭鋒の鎌ヶ岳

山頂が近づくと,ガレた急斜面が現れます。この斜面を登るとなると,足元が滑りやすいので大変かもと思っていると,道は右手の木立の中へと延びています。やれやれです。と,上から親子連れが登場。まだ,幼稚園にも行っていないような子と,その手を取りながら若いお父さんが仲良く下ってきます。我が家もニ十年ほど前はこうだったよなぁと思いながら見送ります。

  
振り返ると御在所岳が見えます 元気な親子連れ
振り返ると御在所岳が見えます
元気な親子連れ

山頂へはもうひと登りのようです。ガレ斜面を過ぎ,いったん尾根に出たところで最後の急登です。もろい岩なので滑りやすい斜面ですが,くさりやローブがあるので大助かり。それらの助けを得て,一気に山頂へ。

  
頂上直下の岩壁 鎌ヶ岳山頂
頂上直下の岩壁
鎌ヶ岳山頂

狭い山頂には,先客は1人だけ。しばらくおしゃべりをしていると,御在所岳の中道コースなら1時間ほどで登ることができるというが判明。それなら,明日,朝一にレースがあるので,それが終わればゆっくり登れそうです。しかも,中道コースは岩場が多く,見所満載だとか。これはもう,行くしなかい!

御在所岳の情報に気をよくして,下山です。その途中で見える御在所岳を眺めていると,なだらかな山頂のあちこちにある建物に違和感を感じてしまいます。ただ,山腹のいたるところにある岩場は,魅力的です。さすがは,鈴鹿山系の盟主と言われるだけのことはあります。それにしても,あの山頂まで1時間?ちょっと速すぎでしょ?でも,明日の楽しみがもう一つ増えたので,メデタシ,メデタシ。

  
菰野の町を見下ろす
菰野の街を見下ろす

下山後は,いつものように白鳥の湯でゆったり,のんびり。夕食後は,鈴鹿サーキット恒例の花火大会を楽しみ,車に戻るといつの間にやら夢の国へ。嗚呼,快哉。

 

出発13:15  武平峠13:20  鎌ヶ岳山頂14:00〜14:25  下山15:00  


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