晩秋 黄紅葉の三久安山(2000.11.23)


  
P・1〜5
P・1〜5

今朝は,この秋一番の冷え込みだそうですが,日中は逆に小春日和になるとか。こんな気持ちのいい日は,やっぱり山へ行こう!です。でも,今日は,15時までには帰らなければいけません。遠出をして,昼すぎまで遊んでいると,時間に間に合いません。近場はあまり行きたい所がなかったので,遠出をすることにしました。

宍粟郡一宮町の三久安山は,まだ登ったことのない1000m級の山です。幸い,S田さんのHPに「三久安山」の記録があったので見ると,林道から1時間ほどで登れるとのこと。これなら,ドライブが長くても,帰る時刻が遅くなることはないでしょう。それに,この秋は,東山,一山,阿舎利山と登り,三久安山だけが残っていて気になっていたのです。今日の山行きは,三久安山に決まりです。でも,withMTBは,残念ながら無理,あるいは無意味なようです。

黄葉の山々

山崎町を抜け,安積橋を右折,三方町を目指します。途中の左手の山の斜面は,黄色の中に赤,茶が点在する見事な黄葉です。三方町からは北上。渓流沿いのせまい道になります。左手に「千年水」が見え,ここでボトルに水を補給。冷たくておいしい。

千年水の由来

播磨国風土記(713〜714年)御方の里の条りに「鉄を生かすは金内と稱う」とあり,公文には金屋,タタラ場,鍛冶屋敷,堤ヶ谷,カマス置場等,鉄に因んだ場所と,数ヶ所のタタラ址があります。
この地より北へ100Mは,手洗渕鉄山で高殿や,千種への馬道も残っております。
古歌に「朝日さす,夕日かがやくこの奥は,真金千杯,うるし千杯」
タタラの火の色は,真っ赤に燃える朝日,夕日の色をもって最上とした。
公文の枝郷小原,溝谷は木地師の里で小椋姓ばかりである。木地屋,鉄山,うるし採取,炭焼き等,山は栄え,賑やかで,但馬との交流も多かった。
往年の人々のオアシスとして,千年も前から飲用されてきました。
最近,水質検査も実施され,美味しい涌水として,大変喜ばれています。
(西公文部落)

さらに北上。分岐を左折し,溝谷の集落に到着。10軒?ほどの集落ですが,黄葉の山に囲まれて,山里の秋そのものです。溝谷の集落を過ぎると,路面は地道になり,いよいよ林道らしくなります。このあたりは,阿舎利国有林の一部だそう。ヘアピンカーブで「蓮花滝」の表示板があります。ここは,時間があれば,帰りに寄ることにしましょう。

林道は続くよ…

林道はさらに続きます。珍しいことにトンネルまであります。この林道からは,木々の黄葉が楽しめます。このあたりの山は,植林が少ないようで,天然林が広がっています。その天然林が黄葉し,鮮やかな錦絵を見せてくれます。穏やかな小春日和の日の光を浴びながら,この雄大な錦絵を独り占めです。

林道が最高点に達し,しだいに下り始めました。アレッ!?行き過ぎたようです。でも,そのおかげで,道のすぐ脇に流れ落ちる小さな滝(5)を見ることができました。

山から木を切り出す際のケーブルが設置されていたと思われる広場(P)に車を止め,目の前の尾根に上がります。尾根の左手に木製のはしごがあります。かなりいたんでいるので,スリル満点です。数年後には朽ち果ててしまうかもしれません。ということは,このルートは期間限定ということ?

狭くて急な尾根

尾根に上がると,いきなりの急斜面です。地形図では予想されたことですが,急で,狭い尾根です。登山道はハッキリしている上に,赤テープもあるので,迷うことはありません。しばらくすると,鹿除けネットが現れました。ネットは尾根に沿って設置されているので,ネット沿いを歩きます。あいかわらず,急坂ですが,木々の間から,三久安山の山頂らしきピークが見えます。足元には,林道が見え,広場にとめた我愛車リコール?・パジェロも見えます。

急で狭い尾根を登ると,主尾根のピーク(1)です。ここには赤テープが何本も付けられています。これからは,主尾根を歩くだけです。特に,登りの尾根はそれほど難しくはありません。しかも,この尾根はそれほど広くはないので,安心です。右手には,葉を落としたブナの林です。左手は,植林帯。尾根を境に,植生が見事なほどにちがっています。

ブナ林と植林

あいかわらず,登山道はハッキリしています。秋の日を背に受けながら,のんびりと山歩きです。先日の波佐利山と大違いです。まともの歩けるってことは,こんなに楽だったんですねぇ。ブナの林の間からは,千町ヶ峰,段が峰,アンテナの暁晴山などのなだらかな山稜が見えます。植林の間からは,三室山,後山,そして青い湖面の音水湖がちょこっとだけ見えました。

  
今シーズンの初雪 尾根のブナ林
今シーズンの初雪
尾根のブナ林

山頂近くの南峰(2)に到着。以前は展望がよかったそうですが,今では木々が生長し,木々の間から展望が楽しめるといった感じです。足元を見ると,白いものが。よ〜く見ると,雪です。今シーズン初めて見る雪です。積雪というほどの量ではなく,歩くのには何の障害にもなりません。

木々に囲まれた山頂

いよいよ最後のピーク,つまり三久安山山頂(3)です。山頂直下で,尾根は少し広くなり,最後の急坂です。1時間足らずで,山頂です。山頂は,これまた木々の囲まれ,さほど展望はよくありません。木々の間からは,藤無山,氷ノ山が見えます。この日の氷ノ山は,三の丸付近から上はガスで白くなっていました。氷ノ山に行かなくてよかったぁ。それにしても,全国的に小春日和で,行楽に最適だという予報でしたが,やはり氷ノ山は別のようです。恐るべし,氷ノ山!

ようやく念願成就した三久安山の登頂―。その感激にもまして私を歓ばせたのは,ひそかに期待し,予想していたところのブナが,この頂稜一体に美しい原始の林相をくりひろげていることだった。登路の北面のほとんどは落葉していたが,ここから続く南稜のブナが,黄褐色のモミジ葉をまとい,それに下生えのスズタケの,緑との階調が描く絵模様のすばらしさは何にたとえよう…。  『兵庫の山やま 総集編

  
三久安山山頂 尾根の黄紅葉
三久安山山頂
尾根の黄紅葉

帰りは,ピストンですが,先日の波佐利山のようにミスコースをしないように注意!この山頂からの尾根を多田繁次さんは,次のように表現しています。

稜線には境界線の小径が通じていた。スズタケを分けていくその径は,私にとってなんと好ましい道だったろう。それは頂上からわずか下り,またかけ上がるように登って,南峯のピークへ達するまでの狭い範囲ではあるが,ブナ林特有の森々とした原始の香気がただよい,踏みわけるスズタケの葉ずれの音さえも,音楽的な響きを伝えるのだった。(『兵庫の山やま 総集編

見上げると,山上では最後の黄葉が残っています。晩秋の日の光を浴びて,葉の色はさらに鮮やかさをましています。尾根には,巨大なブナの木がところどころにあります。途中のピークからは,おとなりの阿舎利山,一山,その奥には東山のシルエットも望めます。右手の植林の間からは,戸倉スキー場の一部も見えます。が,先日,あれだけ苦労して登った波佐利山は?です。チョットかなしい。

2つのピークからは,左の尾根に入ります。尾根といっても,傾斜が急なので,斜面としか見えません。木につかまりながら,注意深く下ります。ここからはもう迷うことはありませんが,足元にはくれぐれも注意です。やがて,林道が近くなり,リコール?パジェロが見えると,木のはしごを下りてチャンチャンです。

  
ブナ林の中の尾根道 蓮花滝
ブナ林の中の尾根道
蓮花滝

蓮花滝

このあとは,林道を下って帰るだけですが,時間があるので,蓮花滝を見物することにしました。

蓮花滝

深山の静寂を破って水音が聞こえてくる。高さ10.9m,巾1.8mの蓮花滝である。
岩肌にくいこむように群生する石楠花が清楚な花をつける。滝壷の上に大師堂,岩窟内に不動尊を祀る。
ここは溝谷の木地師,忠兵衛,勘兵衛,藤右ヱ門らが木地師の会合所として作ったと伝えられている。
一宮町教育委員会・一宮町文化協会

表示板からは,渓流の左岸を登ります。途中で,谷は左右に別れていますが,道は正面の尾根を登るように付けられています。歩くこと10分,左手に蓮花滝(6)の出現です。水量はそれほどではなく,細長い滝ですが,岩肌を滑るように流れるその様は,それだけにシャープな感じがします。滝のすぐ脇には大師堂,道の上の大岩には不動尊が祀られています。このときは,一宮町主催の自然観察会があるとかで,十数人の人が自然観察をしているところでした。

三久安山は,林道ができたおかげで登り時間は短いものの,そこまでのドライブがチト長い。ドライブ時間往復4時間。山歩き往復2時間足らず。ただし,天然水(千年水)付き。おかげで,15時からのJリーグG大阪vs鹿島AをTV観戦することができました。残念ながら,2ndステージも,関西チームの優勝はなりませんでした。


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