海の見えるシングルトラック相生・天下台山(2000.2.27)


今シーズンは暖冬といわれながらも,2月に入ってからは連日の冬型の気圧配置で,今日もまた強烈な寒さです。こんな日に北摂や丹波の山に行くと,雪と寒さで凍ってしまいます。そこで,今回は,暖かい瀬戸内海沿岸の山に行くことにしました。

朝からきれいな冬晴れです。北のほうを見ると,灰色にかすんでいます。きっと,雪か雨が降っているのでしょう。やはり,海の方に行くのが正解のようです。今日の山は,相生市の天下台山。この山は,以前にS田さんが知り合いからMTBにいい山だということを聞いたことがあるんだそうです。しかも,海のすぐ近くだし,雪の心配もないだろうということで,今回は,天下台山に決定!

  
P・A〜H 天下台山の案内板
P・A〜H
天下台山の案内板

天下台山ハイキングコース

(P)に着くと,天下台山はハイキングコースとして整備されていました。な〜るほど!ハイキングコースなら,道はしっかりしているし,それほど急激な上りもなさそうです。だから,S田さんのお知り合いは,MTBに向いているコースだと言われたのでしょう。

鳥居をくぐり,進んでいると,右手の谷に砂防ダムを発見。さらに進みます。途中までは,軽自動車でも通行できそうですが,まもなく道は細くなっています。細いとはいっても,シングルトラック(ST)というほどではありません。それでも,道はガレ気味になり,斜度もきつくなってきました。くずれた鳥居(A)を過ぎ,左手にミニ鳥居が見えてきました。右手には水も湧き出ています。なんだか,ハイキングコースというよりは,水戸神社の参道といった趣です。

  
ハイキングコース トンビ岩・烏帽子岩はいずこへ?
ハイキングコース
トンビ岩・烏帽子岩はいずこへ?

トンビ岩?烏帽子岩?

分岐(B)を右に行くと,天下台山を西から南に巻いて登るルートになるようです。左手にある大岩が気になる我々は,直進です。しばらくすると,左手にSTが。テープには「トンビ岩」「烏帽子岩」とあります。これは,これは,と早速STに進入。コルにはおなじみの「火の用心」があります。右に下りると,巡視路です。我々は,目の前のピーク(C)を目指します。

登りながらトンビ岩・烏帽子岩を探しましたが,見つからず。結局,ピークを過ぎ,高圧鉄塔まで行っても見つからず。でも,せっかく見晴らしのいい鉄塔に来たので,いつものように山座同定です。龍野の的場山,その左に菖蒲谷,さらには三濃山も見えます。でも,トンビ岩や烏帽子岩が見つかりません。しかたがないので,引き返すことに。が,このあたりの斜面には岩が多く,MTBで下るには恐ろしい!

結局,トンビ岩も烏帽子岩も見つからず,ハイキングコースに復帰し,いよいよ天下台山を目指します。コースは,新しくできた広い道と,それ以前からあったと思われるSTがあります。STの方が急ですが,右手には岩場もあります。鉄のプレートの付いたSPDの靴で岩場を歩くのはスリル満点です。でも,岩の上に立つと思わず手を広げてしまいます。古い!

山頂になぜか掲揚柱!?

天下台山(321.4m)の山頂(D)は広く,三角点,反射板,石柱,ベンチ,案内板,謎の丸い筒,そしてなぜか旗の掲揚柱もあります。なかなかにぎやかな山頂です。ハイカーも次々に上がってきます。ハイキングコースというだけのことはあります。地元ではなじみのある山なのでしょう。加古川でいえば,高御位山といったところでしょうか。S田さんは,無線をしています。交信の相手は,笠形山に登っているとのこと。意外に雪が少なく,チョットがっかりとか。北の方の山でも,雪は少ないのでしょうか。

山頂からの展望はよく,南には瀬戸内海,家島諸島が見えます。東は姫路の町と臨海工場地帯が。北には的場山,三濃山,小野豆高原。西には,赤穂市相生市境の山々が見えます。まさに360度の展望です。

  
天下台山山頂+S田さん 山頂からの下り
天下台山山頂+S田さん
山頂からの下り

サスの共振

さて,これからお待ちかねのダウンヒルです。ハイキングコースを少し下り,途中で高圧線の巡視路に行こうという目論見です。山頂直下は快適な下りですが,それから先は丸太の階段です。階段を下りていると,ドン,ドン,ドンとショックを受けますが,なぜかそのショックとサスペンションの動きが共鳴して,振動がしだいに大きくなってきました。サスフォークの意外な面を発見しました。

やっぱりおもしろこわいシングルトラック

山頂を下りきると,カーブの正面(E)にSTを発見!これが巡視路に続く道のようです。切り株で転倒したり,枝に引っかかったりしながらも一つ目の高圧線鉄塔に到着。コルを下り,登り返すと,2つ目の鉄塔(F)です。道は,当然ながらSTですが,ガレ場あり,ドロップダウンありでおもしろい。ハイキングコースを下りなくて正解です。

2つ目鉄塔(F)からは,険しい谷を巻く道になります。左側にはシダが繁っていますが,その下はガケです。ちょっとヤバイです。恐る恐るMTBに乗りますが,まもなく不能に。MTBを押して歩いているだけでも,足を踏み外してコケそうになります。このあたりは極細STです。

海の見えるシングルトラック

深い谷を左手下に眺めながら,巻き道は続きます。ようやく,道が広くなり,尾根道になります。ここからは極楽です。尾根道から山腹を横切るSTになっても,道は快適です。その道の先には,相生湾が見えています。海が見える山ってのも,いいもんです。

冷たい北風を避けるために,STの真ん中(G)で昼食です。でも,ハイキングコースから外れた巡視路を歩いてくる人なんていないでしょう。北風をさえぎって,日当たりのいい場所で,温かいうどんをすする。ああ,なんという幸せ。となりにいるS田さんは,例の「餅入り○○シリーズ」です。今回は,チキンラーメンです。ということは,「力チキンラーメン」というわけです。ラーメンができる3分の間に餅を焼くとちょうどいいタイミングになるという事実に満足そうです。餅焼き網の構造にも考察が入ります。さすが,メカ好き?です。

昼食で暖まりお腹が一杯になったあとは,またもや下り一辺倒です。途中,なん箇所かのドロップダウンを楽しみ?ながら,最後の九十九折に入ります。激下りも強敵ですが,タイトなスイッチバックも強敵です。さすがのS田さんも,失うものが命だとわかると慎重になっています。やはり,まだ失うものはあったようです。

スイッチバックの九十九折を抜けると県道に。出口(H)を見ると,高圧線からはかなり外れています。これだと,初めてこの巡視路に入る人はわからんやろうなぁ。

次週は宝珠山(予定)

このあとは,本日の第2部として,赤穂市坂越の宝珠山から尾根を走ろうというわけで,赤穂に向かいました。高取峠を通り,坂越に入る頃には雨が降り出し,しばらくするとワイパーを動かすほどの降りになってしまいました。しかたがありません。きょうはこのへんにしとったろか!宝珠山縦走は来週のお楽しみです。でも,今日は偵察だけでも,というわけで,帰り道に尾根を見ながら帰っているとこれがイイ!なだらかな上に,後半は木がほとんどありません。雨が降っている今なら,吹きさらしでツライでしょうが,はれていればイイでしょうねぇ。展望がいい上に,眼下には海が見える。そんな光景を期待しつつ,帰りの途につく我々でありました。チャンチャン


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